天災は忘れた頃にやってくる

天災は忘れた頃にやってくる 政府の特別機関である 地震調査研究推進本部 は、平成18年9月25日、平成17年3月に公表した 「全国を概観した地震動予測地図」の改定版 を発表しました。全体像を見たい方は、新着情報の 2006.09.25 全国を概観した地震動予測地図の更新について (平成18年9月25日公表) (pdf 1,223KB)を参照すると良いでしょう。 「今後30年以内に震度6弱以上のゆれに見舞われる確率」を見ると、東京から四国にかけての太平洋沿岸地域が高くなっています。「2006年版と2005年版の確率値の差」を見ると、紀伊半島と四国が1%以上上昇しています。各都道府県県庁所在地近辺の確率を見ると、全国TOPは静岡の86.3%。首都圏では横浜が32.5%です。東海地震が今後30年以内に発生する確率が高いと予測していると思われます。いつ地震が起こってもおかしくありません。 「天災は...

近自然学ビデオ講義録(8)

全15回にわたり山脇正俊教授による近自然学の特別講義を放映いたします。本サイトだけのオリジナル講義です。目次:近自然学ビデオ講義録より最新の講義をお選びください。 山脇正俊教授による「連載コラム3 楽園ロタ島:そのヴィジョン」は予定日を変更して日曜日に放送させていだきます。ご了承ください。 ...

黄河断流の原因は何か

中国第二の大河、黄河の下流が断続的に干上がるという現象が90年代以降、顕著に見られるようになった。中国では、これを黄河断流という。最近は状況が改善されてきたようだが、黄河断流は、動植物の生態系や流域に住む1億7000万人の生活に大きな影響を与えるので、黄河が消滅しないように、有効な対策を採ることが望まれるが、そのためにも、まず原因が何であるかということころから考えなければならない。 1. 黄河断流の原因は地球温暖化か 黄河断流は、1970年代から見られるようになり、1990年代に、頻繁かつ長期的に見られるようになった。黄河だけではなく、中国北部の多くの川が干上がっている。環境文明研究所所長の加藤三郎は、次のように述べている。 地球温暖化の影響により、乾燥地域はますます乾燥化し、湿潤地域はより降雨量が多くなるという傾向が強まってきている。こうした現象がいま、まさに黄河で起きつつある。断流は地...

ホタルの生活

日本の河川行政の犠牲者はカワウソだけではない。他にも沢山いる。ホタルもその中の一つだ。 ホタルと日本の河川行政との関係を知るためには、先ずホタルとはどんな昆虫か、どんな生活をしているのか、を知る必要がある。なお、ここでは話を分かりやすくするために、東京地方のゲンジボタルに話を限ることにする。 ゲンジボタルのオス 出典:http://members.jcom.home.ne.jp/hotaru-net/hotaru/seichuseitai.htm 産卵:ホタルは水辺のコケなどに産卵する。産卵をする場所は、川岸の水際の近くで、日中ほとんど日の当たらない所に生えているコケの上。水際でも、水面からはある程度の距離、数センチ~数十センチ高い場所で、決して水面近くではない。増水時、渇水時でも卵が水没または乾燥から守られる、そして孵化した幼虫が水中に落ちられるように、水面に対して垂直に生えているコケに...

世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL120

今回も、前号に引き続き、中近東調略の必要性について、検討してみたい。 まず、日本が中近東地域と友好を深める戦略的意義はどこにあるだろうか。一つには、中近東は日本が原油の90%を依存している地域であり、エネルギーの安定供給の観点から、この地域との友好関係は不可欠だといえる。   さらに、中近東は、世界の交通の要衝が集中しており、チョークポイントやピボタルポイントを抱え、ランドパワーロシアの南下、すなわち地中海やインド洋への進出を防ぐ拠点でもある。端的に言えば、中近東はユーラシアの中原であり、関が原なのだ。 次に、戦略の常道として、「遠交近攻」の必要性が挙げられる。『遠交近攻』とは中国の戦国時代に范雎(はんしょ)が唱えた戦略である。遠方の国と親しくして、近い国を攻め取る外交戦略で、「史記」によると、もと魏の臣であった范雎が秦王に、秦から遠い齊や楚とは同盟し、近い韓・魏・趙などを攻めよと説き、秦...

ロタ島の生活:ロタの可能性2

ロタを離れて、はやいもので2週間が経ちました。時間感覚を島国特有のゆったりしたしたものから、高速な日本のものに戻すのになんだかとても苦労しています。そして東京にひろがるイルミネーションを見ているとロタを離れた2週間という時間が2年前にも3年前にも感じることができます。ロタでの生活を思い出すことは小さい頃に読んだ浦島太郎などのおとぎ話を回想するのとどこか似ているのかもしれません。それはロタで過ごした日々があまりに現実ばなれをした竜宮城のような世界だったからではないでしょうか 「僕は本当にロタ島にいたのだろうか?」 夜中、ロタの家の前を歩くとヤシガニが歩いているのを目撃しました。「サイパンなどの都会ではヤシガニなんてほとんど見られないんですよ。値段も食べようと思えば1万から2万円ぐらいするんじゃないかな? それがですよ。ロタにはヤシガニが驚くことに道ばたを夜中に歩いているんですよ!それだけロタ...

近自然学ビデオ講義録(7)

全15回にわたり山脇正俊教授による近自然学の特別講義を放映いたします。本サイトだけのオリジナル講義です。目次:近自然学ビデオ講義録より最新の講義をお選びください。 ...

インフレ時代は「量より質」

コストインフレにより、モノを創るために必要な材料費や人件費がアップしている状態に日本経済が仮になったとしましょう。モノの価格はそれぞれ需要と供給の関係で決定するため、全てのモノが一律にアップしません。生活必需品を中心に、どうしても必要なモノは、ぐーんと価格はUPしますが、それほど必要のないモノは価格をUPすることができません。 お客様との長いつきあいを通して培った信頼関係があれば、インフレだろうがデフレだろうかあまり関係ありません。デフレ時代を振り返ると、とにかく安くすれば売れました。大型量販店が全国チェーンを展開し、どこにでもあるレベルの商品を大量に安く仕入れることができたスーパーが売上げを伸ばしました。「質より量」が求められた時代と言えます。これがインフレになると、「量よりも質」が求められる時代となります。ここでないと手に入らないものや、どうしても必要なもの、安心して食べられるもの、高...

連載コラム2 楽園ロタ島

1.ロタ島はこの世の楽園だ! ……これが島に初めて足を踏み入れた私の第一印象である。 2006年8月、私は家内と共に北マリアナ諸島連邦(首都サイパン)(注1)のロタ島に2週間ほど滞在した。ここにエコヴィレッジ(エコタウン)などを実現するプロジェクトがあり、私の研究する『近自然学(注2)』を活かそうということになった。近自然の考えのベースとなる「我々の豊かさと自然環境とを両立させる」ためには、まずしっかりしたグランドデザイン(全体構想)が大切だ。そして、それを描くのに必要な材料を集める現地調査のために、今回ロタ島を訪れた。さらに、今回、政府関係者やロタ島市長とロタ島の行政に関わる皆さん、そしてマスコミ関係者に対して、近自然学の講演を行った。ロタ島でのエコヴィレッジの実現は北マリアナ諸島連邦政府やロタ島市長などとの共同プロジェクトであり、しっかりした協力なしには実現不可能だからだ。講演では、...

シュメール文明

シュメール人は、世界で初めて都市文明を築いた。現在の地球文明の原型はシュメール文明にある。シュメール文明はなぜ成立したのか、なぜ滅んだのかを分析しながら、文明のあり方を考えよう。 1. シュメール文明の成り立ち シュメール文明とは、周辺民族とは言語系統が異なるシュメール人が、紀元前3100年頃に、メソポタミア(現在のイラク)南部に造った世界初の都市文明である。もう少し広く、メソポタミア文明といってもよいのだが、それだと、後に北部に成立したアッカドやバビロニアまで含まれてしまうので、シュメール人の文明に限定して、シュメール文明という名前を使うことにしよう。 シュメール文明は突然花開いたと思っている人が多い。 この国(及び民族)は大きな謎に包まれています。彼らは人類史上、最古の文明を興しました。そして、文字(楔形文字)・文学・王政・司祭・教育制度・医学・天文学・高層建築・運河・造船・集約農業・...

アオよ、お前は何処(いずこ)で果てた

何十年も昔に見た新聞の投書が忘れられない。 投書者は農家の年配の女の人。 アオはその家で飼っていたウマの名前。 その人が若かった頃はまだ石油を動力源に使うようにはなっていなかった。新宿の大ガード(青梅街道)の下を荷車を曳いたウマが馬糞を落としながら歩いていた頃だ。 農家の動力源は関西はウシ、関東はウマ、それと人力だった。 恐らく当時は新婚さんだったその人は苦労の末手に入れたウマを大事に育てながら一緒に田圃を耕していたのだろう。 戦争が始まる。当時の軍隊には軍馬と言うものがいた。アメリカ軍は物資の輸送に自動車を使っていたが当時の日本にはその力はない。そこでウマに荷物を運ばせた。戦線が広がり、ウマが足りなくなる。そこでウマの徴発が始まった。農家で飼っているウマを強制的に軍に寄付させるのだ(代金が支払われたのかどうかは知らない。払われたとしてもごく少額であったろう)。 そして、アオにも徴発がきた...

世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL119

前回は、チョークポイントとしての海峡の支配が、ピボタルポイントに直結するシーパワーの最重要な戦略だということを説明した。今回は、このような観点から、シーパワーとしてのイギリスの中近東との関わりを見てみたい。全号で紹介したように、中近東は、世界のチョークポイントの中でも、最重要なスエズ運河やホルムズ海峡が存在し、東西文明の接点でもあり、原油の供給源であり、ピボタルポイントとしてのイスタンブールやコンスタンチノープルを含むなど、世界の中で最も重要な位置を占める。 イギリスが中近東に本格的に関与を始めたのは、スエズ運河の買収以降であるが、ここでは、オスマントルコの崩壊とイギリスの関与を見てみたい。端的にいって、イギリスは、植民地インドをはじめとするインド洋沿岸諸国の支配やアジア諸国との交易において、中継地点に位置し、チョークポイントやピボタルポイントを支配し、邪魔になるこのオスマントルコを、第一...

ロタ島の生活:Welcome to Japan

Yokoso Japan 私がロタ島に滞在していた時に、友人から「最近、連絡がつかないんだけどどこにいるの?」っていう連絡がメールで入ることがよくありました。今、北マリアナ連邦のロタ島にいるんだよって答えて、帰ってくる返事は必ず「北マリアナ連邦ってどこ?、アメリカの州なの?」となります。 北マリアナ連邦は日本から飛行機で3時間ほどで到着する目と鼻の先にある海外です。それにも関わらず認知度があまりにも低いようです。飛行機で7時間もかかるシンガポールの方が日本人にとって馴染みが深いかもしれません。北マリアナ連邦は日本にとってまさに灯台もと暗し(とうだいもとくらし)のような存在なのだと思います。この国のニュースが日本で流されることはほとんどありません。 来日報道 先週末にグーグルニュースで"来日"というキーワードで検索してみました。検索された記事は”金城武2年ぶり来日、ファン感激””マドンナ来日...

近自然学ビデオ講義録(6)

全15回にわたり山脇正俊教授による近自然学の特別講義を放映いたします。本サイトだけのオリジナル講義です。目次:近自然学ビデオ講義録より最新の講義をお選びください。 ...

年収300万円台に備えよう

森永卓郎は、2003年の春に「年収300万円時代を生き抜く経済学」を出版し、ベストセラーとなりました。この本では、リストラや賃下げが進んでいくと平均的なサラリーマンの年収が現在の半分の300万円に落ちることと、一握りの高所得組で心身をすり減らすよりも、年収300万円でも身の丈にあった生活をして、趣味や好きなことをして豊かな人生を送った方がよいだろうということを提唱しました。 1990年代まで安定した雇用が確保されていた時代、年収によってグループを分けると、「A=年収1000万円以上」、「B=年収300万円から700万円(いわゆる中流階級)」、「C=年収100万円以下(最低賃金のレベル)」と3つのグループに分かれていました。近い将来、一握りの金持ちがより稼ぎ、大多数の人が収入を減らすと予想されます。そうなると、「新A=年収1億円以上の経営者」、「新B=年収300万円台の正社員」、「新C=年収...

連載コラム1 楽園ロタ島:ウェディングケーキ山のおとぎ話

昔、昔、ある晩のこと、一人の神様が、まだ天にいたころのこと、ある夢を見ました。それまで神様は、地上ですむための、うっとりするほど、すばらしくて、美しい場所をずっと夢見ていたのです。 そこで、神様は、目覚めると、天の太母、海の太母、地の太母に会いに行き、彼女たちに彼が夢見たことを語りました。そして、彼女たちに、自分の夢の実現を手助けしてくれるようにお願いしました。 偉大なる太母たちはともに集い、素敵な彼の夢に手を貸すことを決めました。そして一人のうっとりするほど、すばらしくて、美しい天と海と地の神々の娘が生まれした。この愛しく、かわいらしい少女は『ルタ*』と名づけられました。*チャモロ語でロタ島は『ルタ』という 本当に光輝くような少女と出会い、神様はとても喜びました。彼女は本当に輝くばかりの存在だったからです!その少女は、透き通った水晶のような光と虹の七色に包まれていました。そして、それ...

ダニエル・F・ヤマワキ・ヤッギ

チューリッヒ大学(スイス)で、歴史研究(特に社会史)、民俗学、美術史を学ぶ。その他、精神哲学、心理学、教育学なども学ぶ。 ダニエル・F・ヤマワキ・ヤッギ(向かって左) クリエイティブコーチ、セラピストとして、30年間にわたって、巨視的な観点から生(文化と自然)の全体を把握する。 また、ランドシャフト(見て聴いて臭って感じることで、見た目だけの景観より大きな意味))関連としては、ビジョン・シュテルネンベルクと名づけたプロジェクトにかかわる。チューリッヒの近くにあるシュテルンベルク村に、生活と仕事のために滞在できる10人ほどのコミュニティを建設する予定である。これは、文化的、社会的、エコロジー的、有機的プロジェクトである。 ...

廃棄物発電

前回、リサイクルが、ごみを減らす以上に増やし、資源を食いつぶし、環境を悪化させることがあることを指摘したが、今回は、その対策として廃棄物発電による未利用資源の有効活用を考えてみよう。 1. 廃棄物発電のメリット 宇宙のエントロピーは増えることはあっても、減ることはない。しかし、だからといって地球のエントロピーは増える一方というわけではない。地球内で生じたごみを廃熱として捨てるならば、そのごみは、大気循環によって運ばれ、最終的に宇宙に捨てることができる。だから、ごみを廃熱にすることは最も優れた廃棄物処分の方法である。 一般廃棄物の成分の全国的な平均値は、水分40-60%、可燃物30-40%、灰分10-20%である [鍋島 淑郎 他:ごみから電気をつくる, p.21]。燃やせば、残滓はわずかである。燃やすだけではもったいないので、発生した熱を発電に使ったり、残滓を埋め立てに使ったりすることが...

カワウソはどんな動物か

カワウソ(獺,川獺)は、ネコ目(食肉目)、イタチ科カワウソ亜科に属する哺乳動物の総称である。北・南極、オーストラリア大陸を除けば、各大陸の河川・海岸に生息しており、地域ごとにユーラシアカワウソ(ヨーロッパカワウソ)、カナダカワウソ、コツメカワウソ(小さい爪のカワウソ、という意味)、ツメナシカワウソ、ビロードカワウソ、オオカワウソなど、世界で13種の仲間がいる。イタチの仲間なので、イメージ的にはイタチを大きくしたものだと思えばよい。お馴染みの「ラッコ(下の写真)」もカワウソの一種で、「海カワウソ」など呼ばれることもある。 ラッコ 出典:ニホンカワウソ友の会 泳ぎが得意であり、水中での生活に適応している。また、ラッコ以外のカワウソは陸上でも自由に行動している。南極、オーストラリア、ニュージーランドを除く、世界全域の水辺や海上で生息している。 水かきをもった四肢は短く、胴体は細長い。このような体...

世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL118

前回は、地政学の目的が、地理上のピボタルポイント(転換点)と、それを繋ぐフォールトライン(断層線)を探すことだということを説明した。そして、世界史上のピボタルポイントとフォールトラインはエルサレムとイスタンブールであり、両都市を繋ぐ線だということがお分かりいただけただろう。今回は、中近東地域の重要性について、地政学のもう一つの論点であるチョークポイントの観点から検討したい。 まず、チョークポイント (Chokepoint)は、地政学上、陸上交通路や海上交通路において、「最も狭くなっている隘路」つまり、そこを封鎖されると、移動や輸送が不可能になる交通上の険所と言える。例えば、日本における東海道では、箱根や大井川がこれに相当する。言い方を変えると、チョークポーントを認識し、そこを封鎖することで、交通の規制を行うことができ、対立する政治勢力に打撃を与えることができる場所なのだ。シーパワーの観点か...

ロタ島の生活:サイパンは今

9月9日でロタ島での3ヶ月の滞在を終えて、日本に戻ることになりました。 これから、本コラムの連載は厳密に言うと、ロタ島の生活日記からロタ島の回想日記ということになります。村上春樹の「ノルウェイの森」という作品の中に「地図が克明であればあるほどそれが克明であるという理由によって使い勝手がわるい。少し細部がカットされた地図の方が全体が把握しやすいので使い勝手がよくなる。記憶もそれと同じようなものだ。」というニュアンスの文章がありました。。私も時間を少しおいて3ヶ月の時を過ごしたロタ島を、遠く離れた日本より客観的に見守ることで、ロタ島に生活していた時には見えなかったものが自然と見えるくるかもしれません。 Saipanの中心街は今 ガラパン地区より ガラパン地区 現在、ロタからサイパン経由で日本に戻ることになったので、サイパンに滞在しています。サイパンを初めて訪れたのが今年の6月11日なのですが、...

インフレとデフレの綱引き

インフレとは、物価の上昇が続いている状態のことをいいます。インフレになる原因は大きく3つに分けると、 (1) 需要インフレ   金回りが良くなると需要が増える。供給が需要に追いつかなくなったことによって起きるインフレ。世の中に流通するお金を増やして、需要を喚起するとインフレになる。 (2) コストインフレ   モノを創るために必要な材料費や人件費がアップすることで、生産コストが上昇する。そのため物価が上がる。為替レートが極端に円安に動いたり、石油や資源の価格が急上昇する場合もある。 (3) 公共価格の上昇など競争相手がいない状態で企業が利益を追求した場合もインフレとなります。 少し前まで、日銀はゼロ金利や量的緩和を行うことで市場に大量のマネーをばら撒いてきました。古典的貨幣数量説では、マネーサプライはGDPと相関関係にあるとされています。M=kPyの式から、マネーが流通する速度の逆数とな...

近自然学ビデオ講義録(5)

全15回にわたり山脇正俊教授による近自然学の特別講義を放映いたします。本サイトだけのオリジナル講義です。目次:近自然学ビデオ講義録より最新の講義をお選びください。 ...

リサイクルの問題点

多くの人は、リサイクルをすれば、ごみが減り、資源が有効に活用され、環境がきれいになると思っている。しかし、リサイクルは、往々にして、ごみを減らす以上に増やし、資源を食いつぶし、環境を悪化させる。なぜこのようなことが起きるのか、エントロピーの観点から考えよう。 1. リサイクルは環境に良いのか しばしば、中古品販売店をリサイクルショップと言うことがあるが、たんに中古品ないしその部品を本来の目的でそのまま使うことはリユースと言って、リサイクルとは言わない。 また廃棄物発電などのエネルギー回収をサーマル・リサイクルと称してリサイクルの一種とすることもあるが、狭義のリサイクルは、廃物を材料レベルまでに分解して再生品を作る マテリアル・リサイクルのみを指す。ここでは、以下、リサイクルという言葉をこの一番狭い意味で使うことにしよう。 リサイクルは環境に良いと素朴に信じている人はいまだに多いが、リサイク...

ニホンカワウソはどうしてる?

ニホンカワウソは既に絶滅しただろうと言われている。 カワウソカワウソ 出典:wikipedia   ニホンカワウソ友の会 かつては北海道から九州まで、日本中に広く生息していたが、明治・大正期に入り、猟銃の普及とともに、毛皮目的に乱獲され、昭和初期には数県でしかその姿を見かけることができなくなった。 ところが戦後、四国でその生息が確認された。あるいはその時点で保護政策がとられていれば、彼らは命脈を保つことが出来たのかもしれない。しかし現実はその逆で、彼らの残された生息地は護岸工事でことごとく破壊され、餌となるべき魚も、工場排水、農薬の垂れ流しによる川の汚染とともに減ってゆき、彼らは徐々にその数を減らしていった。 最後に姿を確認されたのは昭和54(1979)年、四国の四万十川周辺、新荘(しんじょう)川。それ以後姿を確認した人はいない。 平成に入ってから、...

世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL117

今回は、中東情勢の今後を、地政学の観点から検討してみたい。まず、地政学の目的は、地理上のピボタルポイント(転換点)と、それを繋ぐフォールトライン(断層線)を探すことだ。 ピボタルポイントとは、そこを押さえると、全体を支配できる、オセロゲームのコーナーのような土地であり、煎じ詰めて言えば、過去の世界史や日本史上の支配者は、全てこのピボタルポイント(転換点)と、それを繋ぐフォールトライン(断層線)を支配することに注力していたと言える。ピボタルポイント(転換点)と、それを繋ぐフォールトライン(断層線)の支配に成功すれば、他の地域の支配には、重要な意味がなく、用意にひっくり返される。例えば、日本史のピボタルポイント(転換点)と、それを繋ぐフォールトライン(断層線)は、間違いなく、関が原と大坂であり、両者を繋ぐ線だ。この線上の地域を支配すれば、他の地域の支配権がどのようになっていようと、体勢に影響な...

ロタ島の生活:ロタ島の可能性1

私は世の中で一番美味しいものは寿司だと考えるくらいお寿司が好きなのですが、その中でも寿司の醍醐味と言えば”大トロ”だと思います。学生時代にバイトしていたのはトロを食べたいがためと言っても過言ではなかったでしょう。一度も回らない寿司店に行ったことはなかったですが北海道で大学生活を過ごしていたので、本土ではとても食べられないような新鮮なネタを安く食べられたことはとてもよい思い出となっています。 ところで、私が学生時代にカリフォルニア巻きというものの噂を聞き、なんだか胡散臭いと思いつつも、「Be ambitious!」という母校の建学の父であるクラーク博士に後押しされて、札幌市の北24条付近にある寿司屋に一人でと調査に行きました。 カリフォルニア巻きの中に入っているアボガドは醤油につけて食べるとトロになるんだぜとそこにいた店員から聞いた薀蓄を話半分に聞きつつ、そんなわけないだろ?とかなり疑惑の思...

峯山政宏

峯山政宏(みねやままさひろ) 1979年4月10日生まれ。滋賀県立膳所高等学校卒業後、北海道大学理学部化学科に進学・卒業。同大学院に進む。シンガポールに、北マリアナ連邦ロタ島での駐在を経験する。職務のため昨年12月と今年3月にアラブ首長国連邦へ訪問する。「 Be ambitious」,「挑戦」,「徹底」という3つの言葉がモットーとして日々、精力的に職務を行う。 2006年9月、大阪にて シンガポール駐在時代 2005年4月~ シンガポールの現地法人であるCyber Central Capital社に1年間在籍する。シンガポールでは九州大学の原敏夫博士が開発された納豆樹脂のプロモートのためにシンガポールの政府機関であるEDB主催のグローバル・アントルポリス・アット・シンガポールに参加する。中国、アラブ湾岸諸国、インド、オーストラリアなど広大な砂漠地域を持つ国の人々が熱心にブースを訪れて納豆樹...

歴史から得た教訓を活かそう

高度成長期から昭和末期のバブル時代までインフレの時代が続きました。右肩上がりの時代が続き、土地や株も買ってずっと持っていれば必ず上昇しました。バブルがはじけた時、昭和時代と同じような対応をした人は多額の借金を抱えて身動きがとれなくなっています。デフレの時代では、失業したら再就職が困難だが、失業しなければ、給料が減っても我慢する程度で済みました。借金をせず現金を持っていて必要な時に必要なモノだけ買えばいい。そういう時代が15年位続きました。2年位前から石油や鉄などの資源価格が上昇に転じてきました。現在は原料などのコストが上昇しているが製品価格に転じることが難しいため、多くの会社でコストダウンをするのに苦労しています。現在は、インフレとデフレが共存していると言ってもよいでしょう。ほんの60年の間に世の中の常識というものは大きく変化するものなのです。 恐竜は当時の地球環境に適応して地上の覇者とし...

近自然学ビデオ講義録(4)

全15回にわたり山脇正俊教授による近自然学の特別講義を放映いたします。本サイトだけのオリジナル講義です。目次:近自然学ビデオ講義録より最新の講義をお選びください。 ...