ロシアのアルメニア人

日本に帰国してしまうと、流石にアルメニア人に出会うことは皆無であるが、広いロシアで出会った人々の中で不思議な親近感を感じたのが、このアルメニア人であった。なぜ、敢えてアルメニア人なのかというと難しいが、比較的大都市で人間不信の(近所付き合いもしにくい)ところで一番開放的に受け入れてくれた最初の人がアルメニア人だったことは、偶然ではないと思う。(しかも偶然だが、彼らのアパートの部屋にはパリ在住時代に日本人画家から買った油絵が掛かっていた。)また、現地で聴いた数ある民族音楽の中でも最も心の琴線に触れたのが、アルメニアの父とも呼ばれる、ジバン・ガスパリャンのドゥドゥクの音(これが恐ろしく日本の尺八を情熱的にしたような音なのだ!)だったり、シャルル・アズナブールやハチャトリヤンの音楽から受けた影響も計り知れない。 実際問題、たとえ首都モスクワでもアルメニア人は多数派とは決していえない。コーカサスの...