名将たちの教育論(松村劭著)
はしがき「アレキサンダー大王のすべての勝利の根源を調べれば、名家庭教師アリストテレスの教育を見つけ出すだろう」(「将来の陸軍」ド・ゴール大統領、1941年) 屈指の英雄を生み出すのも、悪党を生み出すのも教育であることは、フランス元大統領ド・ゴールの言葉を借りなくても歴史の経験則である。 古来、英雄、名将たちは生命を惜しまず、一身を犠牲ににして国家の独立と平和のために戦った。“戦争の目的はより良い平和の構築である”(哲学者アリストテレス)。だから彼らが行なった教育は直接的には勝利のための教育であったが、勝利のためには将兵の損害を最小限にしなければならない。それは間接的に将兵に幸福をもたらすものであったし、究極的には国家の独立と平和を目的としていた。そして国民に豊かさと安心と誇りをもたらした。 そこで名将たちが将兵、ひいては国民に何を教育しようとしたのか、どのように教育したのかを歴史に尋ねることは、日本の教育をより良くするのに役立つであろうし、崩壊する日本の伝統を再興することに役立つ思って筆を取ることにした。教育の在り方を考えることは、国家の在り方を考えることでもあるからだ。 世界中の人々が尊敬する英雄・名将たちの業績には“教育訓練なくして成功なし”(ワシントン米初代大統領、1776年)であるから、彼らが教育に注いだ情熱は偉大なもであった。 1777年10月17日のサラトガ会戦のあと米総司令官ジョージ・ワシントン(のちのアメリカ初代大統領)は 「個人主義と利己主義の境界は義務を果たすか否かである」 と名言を残して利己主義の捕虜たちを英国に送り返した。しかし英国は利己主義者が郷里に帰ることを許さず、彼らは生涯、流浪の民に堕した。 利己主義は英国も米国も受け入れなかったのだ。少なくとも教育は利己主義を容認してはならない。 個人主義には他人に対する愛があり、利己主義には自分に対する愛があるのが違いだという人もいるが、自己愛は究極的に自己を滅ぼす。(略、全文は平成19年9月3日から掲載予定)
目 次
第1章 軍人たちの教育システム
第1節 教育すべき人間活動の領域
第2節 軍隊教育の目的と内容
第3節 「武士らしく」の教育
第4節 士官学校の教育
第5節 教官に求めるもの
学生の大志を知る
名誉心の付与
勇敢を教えよ
肉体的鍛錬を行なえ
義務感こそ第一
忍耐力を付与しよう
第6節 将校を育てる
将校とは
戦術は軍人の表芸
第2章 部隊の練成
第1節 規律の確立
第2節 団結心の培養
仲間意識
「ドイツ国民に告ぐ」
第3節 平時の戦闘:訓練
第3章 名将たちに学ぶ日本の教育改革
第1節 「六三三四制」の改革
第2節 経世塾の必要性
おわりに
PDAより日本に住む日本人へ
『連山』一周年記念企画として、平成19年9月3日より松村劭氏の『名将たちの教育論』を掲載します。平成19年は昭和19年に多くの点で似ています。作物を育てるのに時間がかかるように国家や社会を発展させるにも時間が必要です。その国の未来を知りたければ学校を見ればよいという言葉があります。日本の近未来は教育の失敗により暗黒時代となります。その対応策として政治家を非難するのは筋違いです。竹槍でB29が落とせないように誰が政治家になっても日本の改革は不可能です。充分な数と質のサブリーダーやスタッフが必要だからです。教育の失敗は国が滅びる主因です。CyberULSは海外の直轄教育機関で国境を越える多国籍の知的騎兵集団を育成しています。小さい時から最低2つの外国語と2つの専門職を身につけるようにしています。元服後、ビジネスマンとなっても5年に一ヶ国語又は1つの専門技術を身につけるのがCyberULS幹部達の義務です。常に速力を重視したチームワークで地球環境の制御に取り組んでいます。日本人が精神的鎖国主義になり格差社会反対と叫んでも弱い人間は群狼跋扈するグローバルな世界では通用しません。エネルギーと食糧と国防を他国に依存している国家システムは麻痺状態になるでしょう。教育に責任を持つのは主権者である国民や親や地域社会なのです。政治家は富の配分を委託されただけの小さな存在です。素人手段である彼らにそれだけの智恵と能力を期待するのが間違っているのです。教育の脱中心化をお願いします。我々はこれからアラブとヨーロッパの共同環境事業で手がいっぱいになります。その次はアメリカなのです。日本人は日本人自身が指導力と行動力を発揮して教育を立て直すしかないのです。
戦史コラム
繰り返されるインパール作戦に良く似た事象
