序文
2007年12月4日・5日において、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で経済産業省資源エネルギー庁/おおさかFCV推進会議/リードエグジビジョンジャパン株式会社の主催で開催されたFC EXPO セミナーIn 大阪に参加してきまた。今回のセミナーの目玉は無料で燃料電池自動車・水素エンジン自動車に試乗できることで、水素を使用した新しいエネルギー社会の胎動を直に感じることができます。今回、FC EXPO セミナーIn 大阪に参加できなかった連山サイトの読者の皆さんも本レポートを通じて水素社会のイメージを感じてで頂ければ幸いです。
FCHV-BUS
「FCHV-BUSは、トヨタと日野自動車が共同で開発した燃料電池ハイブリッド大型バスです。NOxもPMもゼロで、 特に、都市の大気環境をクリーン化するねらいがあります。2005年3月から9月まで開催された 「愛・地球博」では、会場間の移動手段として、8台のFCHV-BUSが運行。100万人のお客様にご利用いただきました。(中略)そしてFCHV-BUSは、2006年3月より中部国際空港-セントレア-への移動手段として愛知県の知多半田駅から営業運行しています。また空港内では、旅客ターミナルと空港内に駐機する航空機との間で旅客を送迎するランプバスも運行しています。(中略)FCHV-BUSは、トヨタFCHVと同じ「トヨタFCスタック」を採用しています。その燃料電池を2基搭載しているのですが、バスの大きな車体を 見ると、ついつい重たそうに走る姿を想像してしまいます。しかし乗ってみると、予想は見事に裏切られてしまいます。特に発進時は、はじめから大きな パワーを発生するモーターの特性が発揮されて、静かに力強く加速します。」


トヨタと日野自動車が共同で開発した燃料電池ハイブリッド(燃料電池+バッテリ) 大型バスに試乗しました。一般的に言われるように非常に静かで、乗り心地も良い物でした。バスの中ではTOYOTA自動車の方から技術的な説明がありました。燃料電池バスのメリットは、レスポンスと低速(低回転)での加速性能の良さです。これはモーターの特性である低回転には強く高回転は苦手な点が躊躇に現れていると言って良いでしょう。変速機を不要にすることが可能でクラッチ操作無くアクセルペダルを踏む事で瞬時に出力が出ます。トランズミッションが無い為ガソリン車に見られるシフトチェンジの挙動もありません。バス運転手さんも停留所からの発進時などが特に楽との事でした。逆にアクセルを離したりブレーキペダルを踏んだ時は充電されます。バスは生産台数が少なく1台数億円します。環境に良いバスの乗車運賃は既存の1割から2割増しまでがボーダーラインであるアンケート結果が出ている為、プリウス(ガソリン+バッテリ)と同様、生産台数増加に伴う100分の1位までのコストダウンが必須をと言っていました。 コスト面ではその他環境対策における国からの補助金を期待していると言っていました。 TOYOTAが液体水素ではなく、高圧水素タンクを利用して、燃料電池ハイブリッド大型バスを開発しているのは、水素を液体にするのに莫大なエネルギーがかかるのと、水素の融点が非常に低いために水素が気体となって気化してしまうロスがもったいないからということでした。
現在、海外の安価な水素は、液体水素の貯蔵タンクを搭載する大型タンカーで大量に輸送されている。しかし、水素の液化に必要な低温、圧縮行程と極低温(-263℃)での長距離輸送に、水素エネルギーの30-40%を電力消費されるため、経済的ではない。
しかし高圧ボンベにも大きな問題ある。水素エネルギーがわかる本の著者、市川勝博士は次のように著書で指摘しています。
一方、小規模で輸送や貯蔵を行う方法としては、高圧ボンベによる貯蔵・輸送技術がある。250-350気圧という高い圧力をかけて、圧縮・充填するが、スペースの割に貯蔵できる水素の量が少ない。また、水素を350-700気圧に高圧圧縮するには、水素エネルギー10-15%の電力消費される。
水素の貯蔵・輸送技術はどれも一長一短があり、各社が各自に技術開発を行っているというのが現在の状況で、どの水素の貯蔵・輸送技術が次世代の企画になり得るのかまだまだ決まらないのだ思います。しかし、水素を同じ走行距離で比較すると最も安価であるということが市川勝博士の試算によりわかっています。二酸化炭素やNOxを出さない水素エンジン自動車は地球環境に優しく、経済性でも優れていることから、マーケットに導入されるのは予想以上に早くなるのだ思われます。
500km 走行の自動車に投入する燃料のコストで評価すると、水素を使う燃料電池自動車が最も安価であり、次に水素エンジン自動車で、ガソリン自動車が最も燃料価格が高い。(500kmの走行に必要な消費燃料コスト 水素エンジン自動車 6490円/ガソリン自動車 6600円/燃料電池自動車 2915円)
トヨタFCHV
「トヨタは、燃料電池ハイブリッド車「トヨタFCHV」を、2002年12月より、世界に先駆け日米で限定発売を開始しました。2005年6月には、「トヨタFCHV」を一部改良し、燃料電池自動車として国内で始めて型式認証を取得し、7月1日より限定発売を開始しました。新たに自社開発した35Mぱの高圧水素タンクを搭載し、従来型のタンクに比べ、水素貯蔵量を10%を増加させ、航続距離300kmから330kmに延長しました。信頼性や耐久性を高め、高効率と静かでなめらかな走行性能を両立しています。CO2低減や、将来のエネルギー多様化は、いまや世界規模で取り組むべき課題です。クリーンでエネルギー効率の高い燃料電池自動車は、こららの対応技術として期待されています。

燃料電池は、水素と空気中の酸素を化学反応させて、電気を供給して、水を排出します。燃料電池自動車乗車後に、水が外部に排出することが実際に確認することができました。

マツダ「 RX-8 ハイドロジェン RE」
「RX-8ハイドロジェンREは、高圧水素とガソリンを搭載し、水素でもガソリンでも走行できるデュアルフューエルシステムを採用した水素ロータリーエンジン車です。2004年10月に国土交通大臣認定を受けて公道走行試験を行い、2006年2月から、環境問題に関心の高い国内の官公庁や企業を中心に計8台のリース販売を行い、イベントや業務などに活躍しています。海外ではノルウェーの水素道路プロジェクト”HyNor”(ハイノール)に参画することを表明し、2008年以降に30台のRX-8ハイドロジェンREを順次納入していく予定です。RX-8ハイドロジェンREは、グローバルな水素社会の実現に向けて活躍し、世界中から高い評価を受けています。」



トヨタFCHVは水を排出していましたが、マツダ「 RX-8 ハイドロジェン RE」は水素を燃料としてロータリーエンジンを稼動させている時は水蒸気を排出していました。写真では見づらいですが、加湿器のように手をあてると徐々に水滴となって滴るほどです。

既存のガソリン車に水素でも走行できるよう水素関係機器を後部に配置しています。その為、乗車空間は確保されていますが、荷物を積むスペースは僅かとなっています。
