最近の金融経済情勢についての所感と、手探りで自給自作:野菜を自給自足しよう(2)


 しばらく時間を空けてしまいましたが、最近の経済金融について気づいた点と、農業実戦&試行錯誤について述べて参りたいと思います。


金融経済について気づいた点


 今までの金融構造が、根元から倒壊しているのだなと感じざるを得ません。
 米国を中心とするグローバル経済金融システムを支えていた、投資銀行とヘッジファンドが終焉を迎えつつあります。世界中にお金を循環させ、収奪する機能を果たしていた彼らが、今回の金融危機で大打撃を受けて、自滅している模様です。
 元々ある資産の何倍、何十倍もの資金を借り入れて、物凄いレバレッジを効かせて世界中で暴れまわっていた彼らです。金融情勢が少しでも暗転すれば、損失も何倍、何十倍になって跳ね返ってきます。当然、損失を埋め合わせることは厳しいでしょう。
 
 そして金融機関は、物凄い損失の穴を開けてしまい、今では各国中央銀行から莫大な量の資金援助を受けています。公的資金注入など氷山の一角。紙くずと化した証券を、出来立てホヤホヤの国債と交換してもらうなど、間接的な形で相当量の税金が投入されているはずです。
 世の中には、今、相当な量のお金が滞留していると思います。しかし、そのお金の大部分が金融機関の中に閉じ込められているので、我々一般庶民からすれば「お金がない」「デフレだ!」ということになっているのではないでしょうか。
 
 実体経済側ではお金が干上がっているのに、膨大なお金が金融機関の中に、損失補てんのために投入されている──極めて著しい、マネーの偏在があるのではないでしょうか。
 
 何かのきっかけで、ダムの決壊のごとく、この莫大なマネーが実体経済に流れ出したら、それこそハイパーインフレになりそうですね。
 
 いずれにせよ、普通のやり方では絶対に返せない額の借金を背負い、裏づけがないマネーをどこまでも刷り続けるでしょうから、そのマネーの濁流は、一般庶民の生活を押し流すのではないか。
 
 極端なデフレが続き、世の中としてはお金が干上がっているように見えるのだが、実際には、川をせき止めてダムを作っているのと同じように、一部の金融機関にどっさりとマネーが集められており、何かの拍子で堰を切ってしまえば、濁流となって一般市民の生活を押し流す──そんな危機感を感じる最近です。
 
 やはり、そうなると、自分の手で食糧くらい何とかせねばと思うわけです。
 では、前回に続き、農業の試行錯誤について触れてまいりたいと思います。
 
 前回では、小松菜とチンゲンサイについての試行錯誤について触れました。
 
 

小松菜とチンゲンサイ:育苗結果


 夏場に植えた路地栽培の小松菜とチンゲンサイは、大発生した虫に食われて穴だらけで、自家用としても少々きついものがありました。夏場の路地はありえない選択肢だということを痛感しました。
 
 そこで、裏庭を使った実験二弾では、防虫ネットを使うことにしました。
 まず、路地で小松菜やチンゲンサイの種を植えます。
 その種を植えた場所に、底を切ったペットボトル(直径8センチ程)を被せていきます。保温と保湿、そして生育速度を上げるためのものです。
 ペットボトル内で5センチ程度になるまで育てます。
 夏場にペットボトルで生育を促すと、1週間もしないうちに、5センチに達します。
 下手するとペットボトル内に広がって、ボトルを外しにくくなるくらいになります。
 ここまでは順調ですが、問題はここからです。
 
 ペットボトルを外したら、園芸用の半円型の支柱を1メートルくらい間隔をあけて畑に挿していきます。
 水をまいて、虫を追い出します。地面の表面を凝視すると、小さな甲虫が飛び跳ねて逃げていきます。まったく油断もスキもありません。
 虫が戻ってこないうちに、防虫ネットを張り巡らせます。
 今回は予め、室内で畑の長さに合わせて防虫ネットを切り出しておきました。それを支柱の上に被せていきます。
 防虫ネットを引っ張り、たるみをとって、土の中に固定していきます。土をネットの端に被せて埋めて固定します。
 防虫ネットに隙間があると、そこから虫が侵入してきます。念を入れて、防虫ネットを固定した部分に改めて土を盛って補強します。
 
 こうやって防虫ネットを張ったところ、夏場でもほとんど虫がつかず収穫に成功しました。
 防虫ネット内で、ネット内一杯に40センチ近く伸びた小松菜など、スーパーでは見かけた事がなかったので、醍醐味がありました。
 
 防虫ネットの効果は、見事なまでに抜群でした。
 
 
 
 

小松菜とチンゲンサイ:育苗ケースと穴あきマルチとビニールトンネル


 夏場は本当に虫が大発生で、大変なことになっていたのですが、10月にも入ると随分とおとなしくなってきます。体感ではありますが、自宅で消費する分には、路地でも問題はない様なレベルです。
 
 ただ、気温が下がってきている為、夏場のような爆発的な生育力は期待できません。
 そこでまた、いろいろと試行錯誤をしてみました。
 

(1)育苗ケースの活用
 
 気温が下がると発芽率がよろしくないようです。9月後半~10月前半では、路地に種をまいて6割くらいまで下がってしまいました。しかも、5センチくらいの大きさになる前に、萎れてしまうなど、発芽後も上手く行きません。
 そこで、育苗ケースを使うことにしました。近くのホームセンターで買ったもので、濃い緑色で、5×5=全25穴の育苗ケースを購入しました。1ケースあたり40円でした。
 この育苗ケースの中に、育苗用の土を入れます。腐葉土のようにふかふかの土です。植物質のものを発酵させたものです。そこに、小松菜やチンゲンサイの種をパラパラと撒きます。1つの穴につき、2~3粒、1ケース全体では、50~75粒を撒きます。水をかけて、暖かい室内におきます。
 縁側や玄関などに設置しました。
 やはり、温度が良かったのでしょうか。2日目には白い芽が出始め、3~4日目にはむくっと芽が身を起こしていました。
 その後は、昼間は表に出して水をやり、日光を浴びせ、夕方には室内に収納するということを繰り返しました。
 10日ほどたって、背丈は5~7センチ、葉の数も3~5枚に増えたので、満を持して植えることにしました。
 
 
(2)穴あきマルチシートとビニールトンネル
 
 そろそろ外気温も夜間は15度以下はザラなので、穴あきマルチシートとビニールトンネルを使うことにしました。
 穴あきマルチシートですが、真っ黒な薄いビニールシートです。ロール状に巻かれており、それを引っ張り出して畑に被せて使います。私が使ったものは、幅が80センチ前後のもので、シートの上には15センチ間隔で丸い穴があけてあります。ここから、苗を畑の土に植えてゆく事になります。
 秋から冬場など、気温が下がる時に、黒いビニールシートで土を覆っておくと、温度維持が出来て、だいぶ環境が良くなるようです。完全な路地栽培と比べても生育に違いが出てきます。
 
 ただ、この穴あきマルチシートを畑に敷いて、シートがたるまないようにぴんと張って、土に固定してゆくのがなかなかの労働です。また、畑の土自体もよくならしておかないと、シートを敷いてから表面がぼこぼこになってしまいます。
 
 穴あきマルチシートの敷設が終わったら、苗を植えていきます。
 育苗ケースの穴ひとつひとつから、育苗土の塊ごと苗を取り出します。苗を傷つけないように注意しなければなりません。育苗ケースは柔らかいプラスチックなので、下から押し上げることで苗と育苗土をまとめて押し出すことができる──のですが、なかなか上手く行きません。よく引っかかります。摘み上げようとすると、苗の根が切れそうになります。これはいけません。
 そこで、スプーンを使いました。途中まで苗を引き上げたら、スプーンで根と土の塊をすくいあげるのです。これは思いのほか上手く行き、苗を傷つける事無く育苗ケースから取り出すことが出来ました。
 
 そして、苗を植えていきます。一つの育苗ケースの穴には2~3本の苗が生えています。根元の土の塊を掴んで、分離します。分離した苗を、穴あきマルチシートの丸い穴(直径10センチ弱)から畑に植えていきます。数が多く、しゃがんでずっと作業をするので、腰が痛くなりますが、そこは我慢しながら作業です。
 
 苗の移植が済んだら、水をたっぷりかけます。移植後の苗は、やや萎れ気味なので、見ている方もハラハラします。ちゃんと着生して元気になるように水をかけていきます。
 
 そうしましたら、いよいよビニールシート(透明)を使い、トンネルを作ってまいります。
 園芸用の半円型の支柱が5本一束で800円ほどで売っていたので、それを使いました。
 半円型支柱の束をばらして、畑に1メートルほどの間隔を置いて刺していきます。穴あきマルチシートが、トンネル内に収まるように半円型支柱を適度に広げて幅を調節します。
 
 トンネルの支柱の設置が出来ましたら、いよいよビニールシートを被せていきます。
 まずは仮当てということで、ビニールシートのロールを転がし、支柱の上にビニールを張り、必要な長さだけ引っ張り出します。
 ビニールの端を土に埋めて固定します。支柱の上に被せ、たるみがないように引っ張ります。畑の脇にビニールを埋めていきます。引っ張ってはたるみを取り、土に埋めて固定していきます。そして、ビニールシートのロールの近くまで、ビニールの敷設が済みます。
 そこで、ロール側を押さえてハサミを走らせ、ビニールを切り離します。多少ギザギザの切断面になりましたが、そのビニールを今まで同様に土に埋めて固定します。
 
 これでやっと作業終了です。
 さっそく、ビニールトンネルの中が白く曇ってきます。蒸発した水蒸気がとらえられ、ビニール表面で小さな水滴になっています。保温効果も期待できそうです。
 
 丁度、最近植えたものでして、あと2週間もすると、立派な小松菜やチンゲンサイになるのではないかと思います。

 

まとめ


 ビニールトンネルと穴あきマルチの組み合わせで、冬場でも栽培が上手く行けば、それこそ年中栽培が可能となります。少ない面積の耕地を最大限活用する上で、年中連作できることはとても有利な事です。小松菜とチンゲンサイについては、今後冬場のレポートもしていきたいと思います。
 
 また、次回は、他の作物でサツマイモについて触れていきたいと思います。
 雑草さえ押しのけるサツマイモのあの旺盛な生育力は脅威です。それで立派な食糧になるのですから、大変ありがたいものです。 


最後に


 日々、金融経済の情報に触れていると、連山の方々のコラムが警鐘している内容が、いかに差し迫ったものか感じ取る事が出来ます。

 通貨が機能不全に陥ると、交易が止まって、資源の流れが止まってしまいます。いくら札束あつめても、価値を失った紙切れでは物は買えません。自分で必要なものを調達できる力がとても大事になると思います。私が、最近になって農業で試行錯誤しているのも、その延長にあります。
 
 他に試したいこととしては、植物性廃棄物からバイオエタノールを作る実験です。
 植物中のセルロースなどを酵素で糖に分解し、それを酵母菌を使ってアルコール発酵させ、じっくりと蒸留してエタノールを取り出すというものです。
 その辺にある雑草を刈り取って、加工すれば燃料が出来るわけです。庭掃除と燃料調達が一石二鳥に出来れば──そんなことを考えています。
 
 それでは、またお目にかかりましょう。

参考コラム農林中金の理事長報酬は4100万円

参照ニュース:北の急変に備え米韓が「作戦計画」策定で一致 「概念計画5029」を「作戦計画」に格上げ

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