戦術と指揮―命令の与え方・集団の動かし方
戦いは人間の活動において、もっとも激しい知、情、意、技術の活動である。(戦術と指揮 松村劭著より)
気候が安定しており食糧及び燃料が充分に満ちている時代には戦争は発生しにくい。然しながら気候が不安定になったり木材や石炭、石油などの燃料が枯渇すれば食糧問題が広範囲に渡り発生する。飢餓に瀕した国は民族大移動を始める。これらの侵略者との戦闘のために戦術と戦略と政略が生み出された。
戦いの原則
戦いには9つの原則がある。
一.「目的の原則」
戦いには始まりから終わりまで、目標を見失わせるような出来事がいつも発生する。個人的な欲望、上司の介入、部下の苦痛などである。今しようとしていることの目標を常に見つめる事が必要である。
二.「統一の原則」
戦いにおいては、一人の指揮官に指揮をまかせなければならない。智恵半分の二人が協力して一つの仕事をすれば、一人分の智恵が出ると思うのは間違いである。そうすると智恵は四分の一になる。衆知は足し算ではなく、掛け算なのだ。(0.5×0.5=0.25)
三.「主導の原則」
主導とは先動(先に動く事)・先制(機先を制する事)によってのみえられる。そして、一度、主導権を握ったら、絶対に離してはいけない。主導権を持てば、戦力を節約する事も可能だ。サッカーのボールを持つ事が主導権になる。
四.「集中の原則」
敵の弱点に対して戦闘力を集中できる最初のチャンスは、敵が分散することだ。分散すれば、当然、守りの薄い部分がでてくる。この敵の分散は、自分の方が分散することによって生ずる。つまり、「我が軍の分散→敵の分散→我が軍の集中」は一連の動きなのだ。作戦成功に大事なのは、集中速度だといえる。しばしば愚者は、敵の要点(強点)を攻撃したがる。
五.「奇襲の原則」
大部分の敵は愚かではない。攻撃に先立ち、敵は、こちらの集中計画を察知しようとするので、狙った場所と時期に敵より優位でいることは、非常に難しい。奇襲の要素がなければ、重要な場面での勝利は無い。奇襲が可能なチャンスを的確にとらえ、敵が態勢をたてなおす前に、絶えず、新しい奇襲をおこなっていくとよい。その方法は、秘匿と速度である。
六.「機動の原則」
今週の一個大体は、一ヵ月後に到着する一個師団より有効である。〝速い〟ということは、とても大事な事なのだ。機動とは、速度と策略によって敵を窮地に陥れ、敵指揮官の精神のバランスを破壊することなのだ。軌道速度は、〝部隊の機動速度〟と〝精神の機動速度〟によって成り立つ。「頭の回転を早くせよ」ということだ。戦史における失敗の原因は、ほとんど全ての場合、ひとことでいえる。それは「遅すぎた(too late)」である。
七.「経済の原則」
戦闘時に、なにもしないでいる部隊は、制圧さrているのと同じである。予備は遊兵ではない。適切な予備を準備する事は、戦力のすぐれた経済的運用である。
八.「簡明の原則」
戦いの術は、美しく簡明である。目的目標が明快であり、作戦方針のコンセプトが奇抜・大胆・明快・新鮮であること。これだけでよい。
九.「警戒の原則」
例えどんな有利な状況であろうとも、警戒を怠るものは、必ず足元をすくわれる。油断大敵、奇襲された将兵は万死に値する。
第十の原則
松村劭氏は九つの原則を記述した。私は第十番目の原則を記載する。それは「罠と反撃の原則」である。時間と空間を使うのが戦いであるならば時間を使って罠(落とし穴や決壊用のダム)を使えば戦力が劣る場合でも敵を撃滅する事が出来る。時間と空間の戦いの場合、時間がより重要である。空間は後に奪回できるが時間は取り戻せない。しかし、罠を準備する事によって〝時間の貯蓄〟が可能となる。反撃の訓練を併せて行えば更に効果は上がるだろう。ただ、在庫が尽きればこの方法は使えない。
世界の都合
京都議定書で日本は主導権を持った。これを離せば運命の女神は永遠に近寄って来ないだろう。世界の都合と言うものを洞察しなければならない。洞察しない者は確実に世界から排除される。

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