世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL135

今回は、ロシアの資源戦略の問題点について、検討したい。
私のコラムは、世界史を基礎にしてランドパワーとシーパワーの戦略を読み解くことが目的であり、そのため、ランドパワーとシーパワーの決戦正面としての中東と、ランドパワーの総帥としてのロシアプーチン政権についての分析が大半を占めることになる。
孫子曰く、「敵を知り己を知らば百戦危うからず 」
周知のように、ロシアはプーチン政権下で、石油、ガスといったエネルギー資源を戦略の柱に据えだした。

ロシアは石油生産は世界第2位。ガスは1位で、ガス埋蔵量は世界全体の3割以上を占める。プーチン大統領は1994年のサンクトペテルブルク副市長時代に書いた論文では、「ロシアの豊かな資源を活用すれば、世界的な大国の座を取り戻すことができる」と早々と主張していた。空前の石油価格高騰で、プーチンの夢が実現するかにみえる。
冷戦時代のソ連はICBM、SLBM、戦略空軍3本柱としてきたが、現在のロシアにとって、石油、ガス、原発がエネルギー3本柱である。原発については、イラン問題解決策として打ち出した濃縮ウランの合弁事業を発展させ、原発サイクルを代行する国際センターをロシアに誘致する構想を提案、国際エネルギー利権を執拗に追求している。

 ロシアは、ウクライナとの価格交渉決裂や大寒波により、欧州向けガス供給を二度にわたり削減した。特にウクライナ向け供給を政治目的に利用したことで「エネルギーの安定供給国」としての信頼性は大きく揺らいだ。

ロシアの天然ガス独占企業「ガスプロム」は昨年、グルジアへ供給する天然ガスの料金を2007年から2倍強に値上げする、と発表した。これまで1,000m3につき110ドルだったのが、230ドルになる。グルジアは天然ガス需要の100パーセントをロシアに依存する。
 
 2008年のNATO入りを目指して西側への接近にアクセルを踏み込むグルジアと、それに異議を唱えるロシア。両国の関係は昨年から一段と緊張の度を増していた。機先を制したのはグルジアの方だった。親露派の元国家安全相と親露派野党議員など計30人を国家転覆の容疑で逮捕、続いてグルジア駐在のロシア軍将校4人もスパイ容疑で逮捕したのだ(いずれも9月)。

 これに対してロシアはグルジア労働者の強制送還、送金停止、アエロフロートの運航休止などの経済報復に出た。経済をロシアに大きく依存するグルジアには痛手だ。このように、グルジアが西側へ行こうとして緊張した政治関係と、ハートランドに近く、中東への回廊であるという地政学上の重要性に鑑みて、天然ガスを武器にして、恫喝しているというのが真相だ。次は、ベラルーシがターゲットになった。このように、エネルギー産業の国家支配を鮮明にさせている。いまやロシアは石油、天然ガスを欧州市場に輸出し、ハードカレンシーを稼ぐ産油国型経済を再び構築する一方、エネルギーを武器にウクライナなど旧ソ連圏諸国をロシアの「統一経済圏」に再び取り込もうとしている。
<参考>
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http://www.shikoku-np.co.jp/national/international/article.aspx?id=20070107000007
石油関税未払いでロシアに警告/ベラルーシ、対立激化へ
2007/01/07 08:52
【モスクワ7日共同】自国内のパイプラインを通過する欧州向けロシア産石油への関税導入を発表したベラルーシの税関当局は6日、ロシア国営パイプライン企業「トランスネフチ」が関税を払わずに原油輸出を続けているとして、同社社長に対し、ベラルーシの裁判所への出頭を求めた。インタファクス通信が伝えた。

 ロシアが1日からベラルーシへの天然ガス価格を2倍以上に引き上げたことなどへの報復として導入した石油関税の支払いを求める強い警告とみられる。ロシア政府も6日、ベラルーシの駐ロシア大使を呼び、石油関税の即時撤回を迫るなど、両国の「石油紛争」は激化の様相を見せている。

 プーチン政権の重鎮であるイワノフ副首相兼国防相は「経済摩擦がベラルーシとの軍事協力関係に影響を及ぼさないよう望む」と述べ、事態の沈静化に躍起だ。
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思うに、このような、天然資源を用いたエネルギー戦略について、ロシアは、原材料を加工して売る技術もアイデアも無いという問題点がある。

資源大国なのに、森林資源も切って売るだけ。海産物も取ってきて売るだけ。自分たちで、消費者が手にするレベルまで加工するという事をやらないし、できない。つまり、一次産業でしかないということだ。

帝政ロシアのころも、シベリアの森の中を高級毛皮が走り回ってる原材料を捕まえて売るだけだった。外国では毛皮のコートや帽子に仕立てて、フランス製デザインとか付加価値をつけられ、数百倍以上の値段になったのを、ロシア貴族が喜んで買っていたそうだ。
このような付加価値の無い資源戦略だから、「ガスの元栓の開け閉め」で恫喝するという非常に低次元の事しかできない。
そして、最大の問題点の「冷戦終結以降、ロシアは自由主義になった」と信じた西側シーパワー諸国が、ロシアのランドパワーとしての、狡猾、残忍、獰猛な本性に気づきだしたということだ。これは、私が、数年前から、コラムで繰り返し指摘してきたことを裏打ちするものだ。特に、シーパワーの宗家、英国が敏感に反応し出した
<参考>
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http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070106ib21.htm
欧州復興開発銀行(EBRD=本部ロンドン)は6日、読売新聞の取材に対し、 ロシア・サハリン沖の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」への融資について 「事態はより難しい方向に変化している」と述べ、融資の計画を撤回する方向で 検討していることを明らかにした。

昨年12月、露政府が主導する形で、ロシア国営の天然ガス独占企業体「ガスプロム」 が、サハリン2の事業会社の経営権の過半を取得したことを受けたものだ。

EBRDのスポークスマンは「正式な決定は行っていないが、銀行の必要性は低下 している」とし、融資の必要性がなくなりつつあることを示唆した。

EBRDは旧ソ連や東欧諸国の市場経済への移行を支援するため1991年に設立 された国際金融機関で、サハリン2に約3億ドル(約360億円)の融資を計画していた。
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http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20061219/115906/
「エネルギー腕力」の乱用は国民、近隣諸国にとって有害だ
· 2006年12月20日 水曜日
· The Economist,EIS
 ロイヤル・ダッチ・シェルはこの10年以上、共同出資者である三井物産、三菱商事とともに、ロシア極東地域サハリン島沖の氷結した海から石油と天然ガスを採掘しようと苦闘してきた。
 その間、このプロジェクト(サハリン2)は環境保護主義者から抗議を受け、費用は当初予定の2倍の200億ドルに膨らみ、完工時期がずれ込んできた。しかし今、建設はほぼ終わった。石油と天然ガスの高騰で膨大な収益が目前に迫っているこの時期に、プロジェクトのオーナーである3社が株式の持ち分を減らすというのは奇妙だ。
 しかし、彼らは先週、まさにそれをやった。プロジェクトの株式の過半数をロシア国有大手ガス企業ガスプロムに売り渡すことを申し出たのである。
 クレムリンにいるガスプロムの親分たちは、大型エネルギープロジェクトを全部、いわばファミリーに取り込んでおきたいという欲望を隠そうともしない。ロシア政府関係者は、環境保護上のちょっとした手落ちが悲惨な結果を招くと脅して、サハリン・プロジェクトに苦難を強いてきた。同プロジェクトの株主たちは恐らく、過度に熱心な税務調査官によって破綻に追い込まれたロシア大手石油会社ユーコスの運命を念頭に置いて、ガスプロムの提案は拒否できないと結論づけたのだろう。
近隣いじめの暴君
 ロシアは信頼できるパートナーであるという常日頃の主張にもかかわらず、事、エネルギーとなると、ウラジーミル・プーチンのロシアは粗野な振る舞いに走るようだ。ユーコスの略奪に加え、ロシアはしばしば、石油や天然ガスの供給を止めるぞと脅して近隣諸国を怖がらせてきた。
 今年、リトアニアが無謀にもある精油所をロシアではなくポーランドの企業に売った時、ロシアの石油をその精油所に供給するパイプラインが、突然、謎めいた技術的故障に見舞われた。昨冬、ガスプロムは価格を巡る紛争の最中、ウクライナへのガス供給を止め、西側寄りのウクライナ新政府を脅迫したように見えた。
 このエピソードは、消費ガスの4分の1をガスプロムに依存する欧州全体をぞっとさせた。サハリンからのガスの大部分を受け取る予定の日本も、今、ガスプロムの言いなりになるしかないことに気づくだろう。
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このように、世界の趨勢は、確実に、「ロシア包囲網の形成」へと進んでいる。これは、ランドパワーというものの本質を見ることで理解できる。

ランドパワーにとっての、生命線とは「国境を接する周辺国や異民族の支配」なのだ。これに失敗したランドパワーは崩壊するしかないことは、世界史や日本史が雄弁に証明している。

そして、「国境を接する周辺国や異民族」は、時間の経過とともに、反政府組織の温床となる。そのため、常に警察力や陸軍力で監視し、押さえつ、むしろ、国境線を少しでも遠くへ押しやる必要がある。

これが、ランドパワーの宿命的高コスト体質だ。このコストは、国境線の長さと接する異民族や外国の多さに比例する。このように考えると、何故ロシアがランドパワーの典型なのか、理解できるであろう。

重要な点として、中国の古代の格言に「寸土を失う国は全土を失う」というものがある。これは、国境線の一部が綻んだら、そこから全土への崩壊は、一直線という意味だ。つまり、国境線の一部でも、蜂の一刺しがあれば、ダムの決壊につながるということだ。これが、ランドパワーが強権支配、残虐な手法による報復をとる理由だ。

日本で言えば、戦国時代の甲州武田氏が、ランドパワーの典型であり、ランドパワーの例にもれず、常に外征により、領土外で戦争を行っていた。

シーパワーとしては、このようなランドパワーをつぶすには、どこか一点に「蜂の一刺し」を与え、ダムの決壊を待てばいい。逆、ランドパワーがシーパワーを殲滅しようとすれば、膨大な海軍を整備し、制海権を握り、上陸作戦を遂行する必要がある。
英国とフランス、ドイツ、さらには米国とソ連の間の歴史を見れば、どちらが有利か言うまでも無い。

ロシアの資源戦略は、今後は、世界第一位の生産量と埋蔵量で全世界の4割を占める天然ガスを通じて行われるだろう。ロシアのエネルギー武器外交に対して米国、EUは反発している。EUは天然ガスの4分の1をロシアに依存、その大半はウクライナを経由している。今回、大混乱は避けられたが、ドイツなど西欧諸国は、「プーチン政権はエネルギー産業を国家の統制下におき、資源輸出を国際的地位の強化に利用している」、と警戒感を強めている。

シーパワー陣営がこの戦略に対抗するには、短期的には原発によるエネルギー生産しかないが、長期的には、水素エネルギーに移行するしかない。

そのため、シーパワー陣営は協力し、水素エネルギーによる反ロシア包囲網の構築をする必要がある。そして、パイプラインを通じ、ロシア周辺国へ、格安で水素を提供する。これでロシア周辺国の離間は確実だ。

日本はアメリカに次ぐエネルギー消費大国である。全世界の原油輸入量の内、日本は1割近くを占める。この量はアメリカに次いで第2位、実に2億1000万トンに上る。これまではジャパン・マネーに物を言わせて石油を買い漁ることが可能だったが、今後日本がこれほど膨大な石油を安定的に輸入し続けることなど不可能になるだろう。
 ロシアのサハリンやイランのアザデカンでの失敗は、まさにその兆候だ。
だからこそ、UAEでの水素エネルギー供給会社の設立を成功させる必要がある。
このような、ロシアのランドパワー戦略を無視して、東芝・石川島播磨重工が、露の原発建設に参入しようとしている。間違いなく「盗人に追い銭」という結果になるだろう。経済産業省はこの動きを何としても、阻止すべきだ。
重要な点として、日本政府も対露包囲網の一環として、欧州中でも、東欧を重視しだした。ロシアを牽制するには、欧州中でも、東欧を味方にする必要がある。
なお、日露戦争において、日本の明石元二郎陸軍大佐は当時ロシア属領となっていたポーランド、フィンランドの革命分子へ資金提供、武器供与などを支援した。
ポーランドの建国の父ユゼフ・ピウスツキは、日露戦争下の東京へ、ポーランド軍蜂起の計画書や日本とポーランドの同盟案の覚書を持参してきた。政府による大規模な協力は得られなかったが、日本に対しては好印象を持ち続け、後の独裁者の地位にあった1928年には、日露戦争時に軍功のあった日本軍将校たち51名に勲章を授与している。
このように、ロシアを巡って、日本と東欧は地政学的に利害の一致(敵の敵は味方)があるのだ。
<参考>
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http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070101it02.htm
★東芝・石播、露の原発建設参入へ…国営企業体から打診

ロシアが設立を目指している国営の原子力独占企業体「アトムプロム」側が、東芝と石川島播磨 重工業(IHI)に対して提携を打診してきたことが、31日、明らかになった。

東芝とIHIも提携交渉に応じる考えで、近く交渉入りする公算が大きい。原発の基幹部分となる蒸気タービンや、発電機の製造、供給など、ロシアの原発建設への協力が柱になるとみられ、アトムプロムへの出資や関連技術の供与に協議が広がる可能性がある。東芝とIHIが06年10月に共同で買収した米ウェスチングハウス(WH)も含め、日米企業によるロシア原発事業への参入が実現すれば、世界の原発業界の勢力図に大きな影響を与えそうだ。

関係者によると、提携はアトムプロム設立に携わり、プーチン政権に影響力を持つロシア財閥の有力経済人が06年11月下旬に来日し、東芝とIHIの幹部に打診した。
東芝は原発周辺設備の製造などで豊富な実績があり、IHIは強度が高い蒸気タービンの技術を持つ。ロシアはこれまでWH社と同じ方式の加圧水型原子炉(PWR)を主に採用しており、WH社の技術協力も視野に入れていると見られる。

両社は打診に対し、「ロシアは市場として狙っていく」(東芝首脳)、「非常に興味がある案件だ」(IHI幹部)と、前向きに応じる方針を示している。提携交渉はアトムプロムの設立準備が整う今夏にも、本格的に始まる公算が大きい。

(2007年1月1日3時0分 読売新聞)  
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http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070103k0000m010034000c.html
安倍首相:訪米より欧州優先訪問 麻生外相も東欧へ
 安倍晋三首相と麻生太郎外相は1月、相次いで欧州を訪問する。安倍首相が英仏独など欧州連合(EU)主要国を、外相はルーマニア、ブルガリアなど東欧の旧社会主義諸国を分担して歴訪。従来の日本外交が基本としてきた「日米基軸」「アジア重視」のほかに「新機軸」(麻生外相)を加えようという狙いがあり、首相が訪米より訪欧を優先することにした判断も注目されている。
 安倍首相は9日に日本を出発し、同日中に最初の訪問国イギリスでブレア首相と会談。この後ドイツ(10日)、ベルギー(11日)、フランス(12日)の順に回り、各国首脳と個別に会談するほか、EUの「内閣」である欧州委員会のバローゾ委員長とも会談する。
 北大西洋条約機構(NATO)北大西洋理事会での演説も予定。域外活動を拡大するNATOとの協力を積極的に進める考えを表明する。
 安倍首相が意識しているのは国連だ。今回の英仏訪問で、首相は五つある安全保障理事会常任理事国の全首脳と会談を終える。日本の常任理事国入りに向け、現理事国の理解を得るとともに、日本が昨年末で国連安保理非常任理事国の任期が切れたことを受け、北朝鮮問題などで日本の声が安保理に反映されるよう協力を求めたい考えだ。
 首相が伝統的な欧州諸国を回るのに対し、麻生外相は1日にEUに加盟したルーマニア、ブルガリアなどを回る予定。冷戦崩壊で民主化した旧共産主義国で、民主化定着を支援する姿勢をアピールする。外相は昨年11月、ユーラシア大陸の外周で成長しつつある新興民主主義国を支援する「自由と繁栄の弧」構想を発表した。その具体化への第一歩と位置づける。
 「安倍首相が『古い欧州』、麻生外相が『新しい欧州』」(外務省幹部)という役回りだが、いずれも自由と民主主義、市場経済や法の支配といった「普遍的価値」を共有する国々との連携を打ち出すことで、北朝鮮やイランの核問題をめぐる国際外交の舞台で、中国やロシアをけん制する意図もあるようだ。
 一方、首相の訪欧が訪米より先になったことには、政府・与党の間に驚きの声もある。最初の訪問先に中国・韓国を選んだのとは意味合いが異なるからだ。外務省筋は「ブッシュ米大統領とは昨年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)で会談している」と説明するが、首相が小泉政権時代の「対米一辺倒」と距離を置き「『米国からの自立』まで意識しているのでは」との見方も出ている。【中田卓二】
毎日新聞 2007年1月2日 20時07分
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以上

コメント

会心のエントリーですね。
武田信玄の領地とロシアの対比も見事です。
所詮、自由不羈な豪族をどう扱うかと言うランドパワーの課題、信玄は金を振る舞い、ガスプーチンは栓を締めると言う所ですか。

プーチンはその出自故か、どうも武断的で陰謀が好きな所が見え過ぎですね。
ゴルバチョフは開明君主のふりのできるインテリ、エリツィンは共産党エリータの典型、それぞれに上手く役目を果たしたのですが、満を持してのプーチン政権、ロシアの返り咲きを掛けた決戦政権がこれではね・・・。

ニヤゾフを殺した後始末も無様だし、どうも最近の彼はぱっとしませんね。

実は前から思っていたのですが、ロシアとは野心のあるカナダの様な国だなとね。

双方広く、資源にも恵まれているのだけども、その資源を有効活用しようという気が無い。

日本でも原材料の輸入金額はたいした事が無い。
あれほど高い高いと叫んでいる石油すらも輸入決済の2割程の金額でしかない。
その反対に付加価値をつけて日本が輸出する金額たるや莫大なものだ。

ロシアのGNPがあれほど減ってしまったのは、90年代を境に共産圏あての様々な民生軍需物資の供給を行わなくなってしまったからでしょう。
そして、後悔してもそれらの出番は二度とロシアに回ってこない。
今後は更にその傾向でしょう。
ロシアに民需物資の供給を握られたいと思う国など存在しなくなるはず。

遠交近攻、ロシアにとって一番近い国とは東欧の国々、そして、近くて遠いのは陸路が細い日本の様な国。
途中に中国と北朝鮮、韓国を経由しないと行けない。
沿海州が軍事的危機に晒される事はありえないが、本国からの連絡が疎遠になればどんな風に転ぶかはわからない。

実際問題、ロシアは今の状態でも沿海州を保てて居ない。
だから中国にどんどん間接侵略されている。

結局、ロシアはリムランドである日本を威嚇して、ともかく現状維持を望んでいる。

北朝鮮の政策はその意図を脅かすものであり、ロシアは実はいらだっている筈。

たとえば日本に対してまで軍備の備えを行うべき状況が発生した場合、ソ連崩壊直前の悪夢がよみがえる事だろう。

ソ連の原子力潜水艦隊に対して、日本は200機以上の対潜哨戒機を夜昼無く飛ばし、ウラジオストックにソ連太平洋艦隊を監禁した。

日本を相手の軍拡は、ある意味アメリカに対抗する軍拡よりも面倒だ。
アメリカは利益を求めて展開して、隙を見せる事もたびたびだが、日本は決して隙を見せない。
偏執的な程に自国防衛に拘る。

決してソ連が日本のシーレーンに触れられないと知っているからだ。

敵国のシーレーンを寸断することのできない敵艦隊など、自国の経済を破壊する要因でしかない事を日本は知悉している。

日本の連合艦隊がそう言う海軍だったから。
ロシアが日本の艦隊に対抗する海軍を育成するには20年掛かる。
そしてロシアはそんな愚は冒さない。

その代わりの鉄砲玉として育てたられたのが中国海軍。

ロシアは敵の育て方を良く知っている。
中国の陸軍を育てるよりも、海軍を育てさせる方がずっと良い。
強大な陸軍と強大な海軍、その両方を持った国は必ず滅びる。

ソ連、日本帝国、帝政ドイツ、どの国も「世界第二位の海軍」を持ったランドパワーだった。
ロシアは中国の行く末を知っている。
だから中国海軍を育成する為の技術を供与する。

その様なレールに乗せてやれば、いずれ中国が暴発して結果として弱体化すると知っているから。

遠交近攻のやり方こそが、その国の外交手腕の見せ所なのだろう。
麻生太郎、意外と見る目がありますね・・・。

彼の発案でしょう。<東欧歴訪

  ロシアへの石川島播磨の「進出」を見て、

「将にこれを奪わんと欲すれば、必ず固くこれを与えよ。」

  という、老子の一節が頭に浮かびました。古くは日ソ中立条約、最近はサハリンのガス田といい、いったい日本のお偉方は何度騙されれば気が済むんでしょうね。
  材木やアルミニウム、魚介類の輸入相手国として、日本企業はすでにかの国に取り込まれつつあります。天然ガスでこれをやったらどうなるか・・・ドイツやフランスのように、エネルギーの三割をロシアに依存するところまで言ったらもうおしまいです。
  ランドパワーの「これあげるよ!仲良くしよう!」という満面の笑みは、絶対に信用してはいけないとこの記事で再度認識しました。

三輪様

コメントありがとうございます。
最強の海軍国と最強の陸軍国は両立しえないという地政学の法則をロシアやシナは裏打ちするしかありません。こきんとうは陸軍や宇宙軍重視でしたがここにきて海軍拡張に走りました。どつぼにはまるでしょう。戦略二乗の法則があてはまる海軍力において、世界第二位の力にはなんの意味もありません。太平洋戦争はこのことを教えてくれます。詳しくは特別企画最終号をご覧ください。

ろろ様

コメントありがとうございます。
東芝や石川島の大失態です。
経済産業省は慎重なので、かならず、阻止してくれるでしょう。そういう風に世論を持っていく必要があります。ネットの時代なので、それが可能です。ともにがんばりましょう!!

麻生氏の東欧訪問が、米国との示しあわせで(全くないというのは極めて考えにくいが)あるとすれば、日本政府もようやく立ち位置を把握したということでしょうか。

ロシアけん制という意味では、東欧に加えて「事実上の東欧の一国」フィンランドも加えればモアベター。「わが国と日本はほとんど隣国のようなもの。間に国はひとつしかない」とのフィンランドジョークは如何にこの国が親日であるかを明確に物語っています。と同時に、彼らは自らにとっての真の敵が何者であるかを決して忘れることはありません。先の大戦で一見枢軸国寄りと見えたこの国の動向は、実はUSSRへの本土防衛であったことは特に日本ではメディアも学会も滅多に取り上げません。

政府要人が訪問するからとあわてて東欧諸国を記事にする日本のメディアですが、何もなければ相変わらず六ヶ国協議メンバーしか「外国」と思わない無神経さ。一度くらいパラオ独立、国旗制定経緯を大々的に報じろと言いたい。

のらくろさま

フィンランドはアジア系ですね
ロシアの大西洋を進出を扼する
重要な位置にあり、親日です

東郷ビールもありますね