【秋月】遠隔教育
1.遠隔教育とは 離島、過疎地など学校から遠い場所に住んでいる学生や、働きながら学びたい人たちでも教育を受けられるようにすること、および引退後の人たちの生涯教育が主目的である。従来はそのような目的のためには、主に郵便による通信教育が行われてきた。それがインターネットの発達とブロードバンドの普及によって革命的に変化した。 実例としては、慶應義塾大学の School of Internet(SOI)が有名である。これは1997年から始まっている。恐らく日本では最初だろう。アメリカのMIT がその講義をインターネットに乗せたのも、この頃だったと思う。私の記憶では、SOIの方が早かったかのではなかったか。 出典 2.School of Internet(SOI) 主催者は WIDE(会長:村井 純慶応義塾大学教授)。慶應義塾大学の多くの講義がSOIのホームページから視聴できる。2001年4...
【実録】ミャンマー(ビルマ)で出会ったサイクロン
私は2008年4月24日から5月7日までミャンマー(ビルマ)にいた。ミャンマーを記録的なサイクロンが襲ったのが5月2日と3日。私はその時ミャンマーの首都のヤンゴン(ラングーン)の北の町、バガンにいた。そして5月5日、運行停止していた航空機の運行再開とともにヤンゴンに向かった。 航空機がヤンゴンに近づくに連れて、洪水の様子が見えてきた。 5月5日 ヤンゴン空港に着陸し市内に入る。多くの街路樹が倒れている。 ホテルに入る。部屋の窓から裏町の様子が見える。屋根が飛んで部屋が丸見えの家が何軒かある。 台風以前に泊まった部屋とは違っているので全く同じではないが、大体同じ場所を台風前に撮ったのがこちら。 5月6日 そこで翌日町に出てみた。ガラス張りのビル窓が破れている。 広告塔は曲がってしまった。 ガラスの割れたビルの前では、大きな木が根こそぎになっている。風の強さが分かる。 ところが驚いたことに人は...
台湾と中国
中華人民共和国(以下中国)は台湾が中国領であると主張している。この主張には合理的な根拠があるのだろうか? 友人が以前からそのことに興味を持ち、調べていた。彼は台灣へよく行くのだが、台灣には中華人民共和国の役所など何も無い、それでどうして中華人民共和国領土と言えるのか、疑問に思っていたそうだ。そして ">台灣国際放送での東大講師、昭和医大名誉教授、黄昭堂氏のインタビュー を聞き、納得したということで、これを要約し私に紹介してくれた。その内容は私にとっても大変納得できる合理的なものであった。しかも、現在普通言われている考え方とはことなるので、広く知って頂く必要があると思った。以下はこの要約を更に私が要約し、若干の補足を加えたものである。文責は私にあるが、基本は黄昭堂氏と友人に負っているのでここに記して感謝の意を表したい。 黄昭堂氏 出典 1.台湾も支那も満州人に支配されていた 台灣は清...
【緊急】イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 Ⅰ・Ⅱ:ジョン・J・ミアシャイマー、スティーヴン・M・ウォルト著、副島 隆彦訳、講談社
重要: 米大統領選 崖っぷちの3月4日 クリントン氏、撤退予測も(産経新聞) ニュース:ロシアのガスプロム、ウクライナ向けガス供給25%削減(日経新聞) 1.感想 先ず、アメリカのタブーに果敢に切り込んだ勇気に感動しました。出版後、イスラエル・ロビー側からの執拗な脅迫・嫌がらせがあったことでしょう。そして、この本の出版によって、アメリカがどのように変わるか、或いは変わらないのか?大変興味のあるところです。 イスラエル・ロビーがアメリカでこれほどの力を持っているのは、ユダヤ系アメリカ人の財力、その寄付に拠っています。要するにお金の力で議員を動かし、マスコミを動員し、大統領を動かして、アメリカの政策をイスラエルよりに偏らせています。その組織力は大したものです。アメリカはイスラエルの属国ではないのか?アメリカの大統領はシャロンなのではないか?と思わせるほどです。しかし、その組織力に比べて、政...
【長崎とキリスト教】浦上四番崩れ
1. 隠れ切支丹 織田信長は南蛮人を歓迎し、その文明に興味を示したが、徳川家康は1612年にキリシタン禁令を出してその布教を禁止した。その後、徳川幕府が倒れて、明治政府になっても、キリスト教は禁止されたままだった。明治政府が欧米諸国からの度重なる抗議に耐えかねて、キリスト教に対する弾圧を止めたのは1873年(明治6年)のことである。実に、260年以上日本ではキリスト教が禁止されていたことになる。 キリスト教弾圧に当たって、徳川幕府および明治政府のとった弾圧方法は、想像を絶する凄惨なもので、日本人がこれほど残虐であったのかと戦慄するばかりである。 しかし、どのように弾圧されようとも信仰を捨てない人たちがいた。彼らは表向きは仏教徒として振舞いながら、ひそかに観音像を聖母マリアに見立てキリスト教の信仰を守ったのである。彼らを人は「隠れ切支丹」と呼んだ。 天草で発見されたマリア観音 出典 隠れ切支...
ラビア・カーディルと東トルキスタン
1. 東トルキスタンと言う国 「東トルキスタン」という国をご存知だろうか?地図には載っていない。現在地図上では、「中国人民共和国・新疆ウイグル自治区」となっている。シルクロードの通過点、「彷徨える湖」として有名なロプ湖は、この中に含まれる。 ">出典 1949年、中国共産党軍が国民党軍に勝つと、毛沢東は東トルキスタン共和国政府に書簡を送り、首脳陣を北京の政治協商会議に招いた。しかし、8月27日、北京に向かった東トルキスタン共和国政府首脳陣の乗った飛行機はソ連領内で消息を断った。残された政府幹部が、急遽政治協商会議に赴き、中国共産党への服属を表明した。12月までに共産党の人民解放軍が東トルキスタン全域に展開し、東トルキスタンを中国に統合した。ウイグル人には、これを漢族による征服であると言うものもいる。そして1955年には新疆ウイグル自治区と名前が変わった。しかし、自治区とはいえ実際の政治...
グアダルーペの褐色の聖母
メキシコ、ニュメキシコ市の教会に残る褐色の聖母。メキシコ人の熱心な信者が毎日列をなして参拝に来る。 グアダルーペの聖母 出典 動く歩道まで設置されているそうで、メキシコ一の人気スポットだそうだ。巡礼の目的地でもある。メキシコ全土からカトリック信者が集まってくる。 1.グアダルーペ寺院 グアダルーペ寺院への巡礼団 出典 膝行参拝も行われている 出典 もとは、ここに聖母マリアが現れ、インディオの男に、ここに教会を建てるようにと言ったことから始まる。彼らは教会を建て(グアダルーペ寺院)、そして自分たちと同じ肌の色を持つ聖母像を祀った。 昔のグアダルーペ寺院 出典 今は老朽化して危険なので一般信者、観光客は中に入れない。代わりに隣に新しい建物を建て、聖母像もそちらに移された。 新たに作られたグアダルーペ寺院 出典 グアダルーペ寺院の内部 聖母像はこのように飾られている...
マグダラのマリア
1.娼婦出身? マグダラのマリアは長い間、カソリック教会によって娼婦出身であるとされてきた。しかし、そのことは聖書には書かれていない。 グリューネワルト イーゼンハイムの祭壇画(部分) イエスの十字架上の死を嘆くマグダラのマリア 聖書には、イエスの足に香油を塗って自分の髪で拭う女性が何人か出てくる。彼女らは悔い改めた娼婦であったとされる。 591年、当時のローマ教皇グレゴリウス1世はこれらをマグダラのマリアであると断定した。同時に、マルコの福音書16:9やルカの福音書8:2が、マグダラのマリアのことをイエスに「七つの悪霊を追い出してもらった」と書いていることから、この「七つの悪霊」を、「七つの大罪」として、マグダラのマリアがこれらの罪をを犯していた、とした。その結果、マグダラのマリアは娼婦出身とされ、「罪の女」(the Sinner)と呼ばれるようになった。 しかしこれは全く根も葉もない捏...
ヒュパティア
1.ヒュパティア ヒュパティア 出典 カール・セーガンのコスモスでこの人の存在を知った。 ヒュパティア(またはヒパティア、Hypatia)は3~4世紀、アレクサンドリアに生きた女性の数学者・天文学者・哲学者であった。 父は数学者・哲学者(テオン)。400年頃アレクサンドリアの哲学校の校長になった。彼女はプラトンやアリス トテレスらについて講義を行ったという。そして、彼女の知的な才能と雄弁、謙虚さ、美しさは、多数の生徒を魅了した。 彼女は天体観測儀や液体比重計を発明したが、科学的で神秘主義を拒絶したために、当時のキリスト教徒から神に対する冒涜の象徴とされた。 キリスト教徒であったテオドシウス1世は、ローマンカトリック以外の宗教・哲学・科学を迫害する方針を定め、当時のアレクサンドリアのキリスト教司教の求めに答えて、エジプトの非キリスト教の宗教施設・神殿を破壊することを許可した。キリスト教の暴...
【警鐘】韓国の対外収支
本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖―、三橋貴明著、彩国社刊、を読んだ。興味深かったので以下に内容を紹介する。国際収支に関する初歩的な説明は省略する。 1.経常収支 韓国の貿易収支は黒字が2004年以降毎年減少し、2007年の第一四半期は赤字。今年度は通年で赤字になる恐れがある。しかしこれはコストダウンを求めて海外に工場を移転したことによる物かも知れない。そうだとしたら一概に心配する必要はない (資本収支)。 サービス収支は04年以来一貫して赤字であり、しかも赤字幅は増えている。これは海外旅行も増えているのだが、韓国国内の教育事情に絶望した親達が子供達を海外留学させているからだ。韓国の教育は、日教組の元祖の全教組による、北朝鮮賛美教育と平準化教育によって壊滅状態になっている。韓国は母親が子供について小学校から海外留学をしているので、父親が韓国に残って、生活費の仕送りそしている...
原子力発電所
1.個人的な意見 原子力発電は炭酸ガス排出量が少ない、といって宣伝している。本当だろうか?ウラン鉱石の採掘・精錬から燃料棒の作成までには相当のエネルギーが使われているはずだ、そして巨大な原子力発電所の建設とその廃棄処分、または長期間の密閉保管。放射能ゴミの処理。これらに要するエネルギーが発生する炭酸ガスの量を計算しなければ、原子力発電は炭酸ガス排出量が少ないとは断言できない。おそらく、石油の方が少ないのではないかと私は思う。 原子力発電はその発生エネルギーの3分の1しか電気にできず、残り3分の2を廃熱として捨てている。これは直接地球を暖めている。原子力発電が地球温暖化を進めているのだ。逆ではない。 左翼系の人達は一貫して原子力発電に反対している。しかし、彼らは中国・韓国・北朝鮮のために反対しているのであって、日本のため、地球のために反対しているのではない。したがって彼らの意見には政治的な偏...
支倉常長
1.忘却 1873年、岩倉具視を長とする日本政府の渡欧使節はヴェネチアで支倉関係の文書を発見した。しかし彼らはそれが何であるか全く分からなかった。また、1876年に明治天皇が東北を巡航した際にも、展示されている支倉常長の県央使節の遺品を地元の人は誰も説明できなかった。完全に忘れ去られていたのである。 仙台藩の公式記録にも支倉常長の遣欧使節についての言及はない。僅かに朝鮮戦争に参加したことが記されているだけである。 彼自身は19冊の記録を残し、明治時代まで保存されて来たが、明治維新の際に仙台藩によって紛失され、現在は何も残っていない。あるいは支倉常長の遣欧使節は、鎖国と言う当時の国策に反する恥ずべき企画としてタブーとなり、長らく封印されることになったのかもしれない。 ローマ・ボルゲーゼ宮に残る支倉常長像 支倉常長 武士、ローマを行進す 田中英道著、ミネルヴァ書房 口絵より引用 仙台市博...
【書評】捏造された聖書
[概要] 1.最初の聖書 イエスが磔にあったのは紀元30年頃、そして紀元312年にコンスタンティヌス1世がキリスト教をローマ帝国の正式な国教とした。そして最古の聖書が編纂されたのは、2世紀の半ばローマのマルキオンによると言われている。キリストの死後200年以上後だ。その間は、口伝え、またはメモによって、イエスの考えと彼の行動が伝えられてきた。 しかし、マルキオンと違う解釈をするものも大勢いた。そして367年にアレキサンドリアのアタナシウスが現在の新約聖書27編を選び、それ以外の全ての文書を排除した。しかし、論争はこれ以後も何世紀も続いた。 コンスタンティヌス帝 出典 イエスおよび彼の高弟(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)の直筆は残っていない。全ては伝聞、そしてその伝承である。 (紹介者注:恐らくこれらの文書は全てギリシャ語で書かれている。イエスはアラム語で語ったが、アラム語またはヘブ...
キリストの棺
[概要] 1.墓室の発見 1980年3月28日、エルサレムで巨大住宅団地建設のブルドーザーが岩盤を砕くと墓の前室が現れた。連絡を受けたIAA(イスラエル遺物庁)が調査すると、墓室の入り口の上には屋根型の下に環の浮き彫りがあった。中には骨棺が10個、(但し、内1個は正式に保存される前に消失)、その中の6個には名 前が刻まれていた。マリア(ヘブライ文字)、ヨセ、ヨセフの息子イエス(アラム文字)そして十字、マタイ、イエスの息子ユダ、マラとして知られたマリアム ネ(ギリシャ文字)。発掘した考古学者は「ありふれた名前で何も特別なものはない」と報告し、ユダヤ教会は墓室を鉄板で覆い、コンクリートで固めて封印した。墓室の封印は過去に解かれた形跡があったが、骨棺には異常がなかった。9個の骨棺はIAAの倉庫に保管された。 墓室入り口のシンボル(「キリストの棺」口絵写真より引用) ポントルモの「エマオの晩餐...
オランダ東インド会社
1.オランダ東インド会社以前の香料貿易 中世以降のヨーロッパでアジアの香料が珍重されたのは、食用肉の貯蔵のためである。当時のヨーロッパでは冬の間家畜を養うことが困難なので、秋に大量に殺して解体し貯蔵した。その際、塩漬けだけでは美味しくないので香料を追加した。当時はモルッカ諸島やバンダで作られた香料は一旦ジャワのクレシグに集められ、それからマラッカを通ってヨーロッパに運ばれた。香料諸島は食料その他の生活必需品の自給ができず、外部からの輸入に頼っていた。しかもパンダ諸島の住民以外は航海が不得意だったので、香料諸島に食料等を運び入れるものは香料を輸入できたのである。 現在もお祭りとして当時の風習が各地に残っている。これはスペインのマタンサ祭。 出典 1512年~1515年の記録によるとマラッカには毎年大船100隻、小船30~40隻が集まっていた。これらの船は風待ちで数ヶ月間も停泊することがあった...
東インド会社・3-イギリス東インド会社(下)
イギリス東インド会社(下) 4.発展期 東インド会社がこのような輸出品を買い入れるためにインド側に支払ったのは未だに銀地金である。(適当な輸出品がイギリスにはまだなかった)しかしその銀はアメリカ大陸から強奪してきた銀であった。そして着々と会社は成長したのである。 1670年代のイギリスの輸入額は年平均14.4パーセント上昇した。 1657年に配当制が取られるようになるとともに、社員の有限責任性が取り入れられた。 1666年の配当は40パーセント、1671-74年には90パーセント、1671年から81年までの配当は合計240パーセント。年平均21.8パーセントであった。1681年から1691年までは年平均45パーセントを配当している。しかし、これらの高配当は正確な損益計算に基づいたものではなかった。当時はまだ正確な損益計算ができなかったからである。減価償却、借入金返済のための積み立て、各商館...
東インド会社・2-イギリス東インド会社(上)
イギリス東インド会社(上) イギリス東インド会社について前回書き漏らしていたことを追加したい。 1.イギリス東インド会社と株式会社 イギリス東インド会社は世界最初に作られた東インド会社で1600年のことであった。オランダ東インド会社が作られたのはその2年後の1602年である。 しかし、オランダ東インド会社が最初から株式会社として作られたのに、イギリス東インド会社はそうではなかった。ではどういう形だったか。 それは個別航海と呼ばれて、一航海ごとに資金を集めて、舟が帰ってくると売り上げ全額を出資金に応じて分割してお終い、と言う形だった。一方のオランダ東インド会社は既に株式会社であり、出資は10年間固定されると共に株主は有限責任であった。しかも資本金はイギリスの約10倍。これでは太刀打ちできる筈がない。そこでイギリスも次第に航海を集約して行くことになる。 イギリスは元来、商業的な貿易よりも、ヴァ...
東インド会社・1
東インド会社 高校時代に、「東インド会社が世界最初の株式会社」と習った記憶がある。 ところが調べてみると「東インド会社」は一つではなく、イギリス、オランダ、スエーデン、デンマーク、フランスの各国に存在した。 各国が東インド会社を作ったのは、それ以前はアジアで交易会社が乱立し、過当競争に陥っていたのを防ぐためだった。そしてイギリスがイギリス東インド会社を最初に作り、アジア地域との貿易を独占する権利をエリザベス1世から与えられた。当時「インド」とはヨーロッパ・地中海絵庵癌地方以外の地域を指していた。1600年のことである。これに驚いたオランダは1602年により大きな資本でオランダ東インド会社を作ってイギリスに対抗する。 当時はポルトガル・スペインの黄金時代で、オランダとイギリスは新しい会社組織に国の力を集結し、ポルトガル・スペインの牙城に食い込んでいく。これらの会社はそれぞれの母国が発行した特...
三峡ダムって何?
1. 三峡ダム 中国長江(揚子江)流域の重慶直轄市から湖北省宜昌市一帯に建設中のダムで、1993年着工、2009年完成予定。洪水抑制・電力供給・水運改善を主目的としている。三峡ダム水力発電所は、完成すれば1,820万kWの発電が可能な世界最大の水力発電ダムとなる予定だが、多くの問題が指摘されてきた。ダム湖の長さ:約570km、通常水位:標高175m。 2006年5月20日に工事を終える三峡ダム(Getty Images) 出典 この三峡ダムが予定より9ヶ月早く、5月20日に全工程が落成する。しかし、発電機26基の試運転調整にさらに2年間かかるため、全面運転は2009年からになるという。 href="http://jp.epochtimes.com/jp/2006/05/html/d68545.html">出典 なお、ダムの全長約570kmは東京・大阪間の距離より少し長い。 2.住民の...
統帥権・他 松村劭氏再び語る
富士山の綺麗な日、松村 劭氏を再訪した。その際、色々なお話を伺った。以下は当日のメモ。 1. 統帥権 (松村氏はその著書の中で、政治の論理と軍事の論理が食い違い、政治の論理が優先された結果、後に悔いを産むことになった事例をいくつか上げている。戦前・戦中の軍部独走を生んだのはこの逆のケースであり、統帥権がその温床になったと言われている。) 国内を統治するのは政治である。政治は法律によって統治する。これに対して国外の問題に対処するのは外交と軍事である。国際政治は原則として“恋愛と戦争は何をしても正当(All is fair in love and war)”で法の外側の世界。外交は交渉であり、どこまで妥協するかと言う世界、これに対して軍事は外交で満足する結論が得られない時に登場する最後の手段である。この両者をどのようにバランスさせれば良いのか。これが難しい。 日本の天皇は殆ど戦場に行ってい...
ペンタゴンレポート・私はこう読んだ
ペンタゴンリポート 最終号 1. 報告書にも書いてあるが、突然気候が温暖化から寒冷化に変わるきっかけが何なのかは明かにされていない。過去に氷河期が発生した時が、突然だったから、今度も突然起るだろうと言っているだけのように思える。恐らく北大西洋の熱塩循環が徐々に弱まると、ある時点で閾値を越えて、突然気候が変わるのではないかと想像される。 2. 報告書では、2010年、2020年、2030年に起る国際紛争を予想しているが、これはあくまでも2010年に寒冷化が始まると仮定した上での想定である。「2010年に寒冷化が始まる」と予言しているのではない、と私は思う。 しかも、ペンタゴンは「起りうる国際紛争」についてしか述べていない。本来は、もし寒冷化が避けられないのならば、このような国際紛争を未然に防ぐように努力すべきだろう。その努力はどのようなものであるべきか、を議論する必要がある。しかしそれはペン...
アラブ・勝手に美人コンテスト
アブダビ(UAE)で行われた2007年環境展に参加したついでに、「勝手に一人で美人コンテスト」を行いましたので、ご参考までに。 これが「アラブ美人」です。 先ず受付の皆さんです。でもこれではちょっと小さすぎました。 「写真を撮らせてください」というと皆さんこちらを向いてにっこり。大変よろしい。 名づけて、ベストドレッサー。 右側の彼女横顔が素敵だったのだが、頼んだらこちらを向いてしまった。 自称エジプト人。(インド人ではないか?と言う噂) 我々のブースのアシスタント。パキスタン人。 もう一人のアシスタントはレバノン人。 お茶をたてている日本美人もいました。 男の妄想を掻き立てる伝統衣装。 先ほどは横を向いていた我がブースのレバノン人アシスタント。そ...
地球の寒冷化に関するペンタゴンレポート・5
本当に起るのか 映画「The Day After Tomorrow」より 出典 これから起る気候変動に対して、科学者も政治家も準備ができていない。そして古気象学の教える所では、急激な寒冷化は近い将来に起る。 北大西洋の塩分濃度は過去40年間低下している。これは熱塩循環の崩壊と急激な寒冷化を意味している可能性がある。 元の報告書から転載 上図は熱塩循環の崩壊が近いことを示している。何故ならば、北大西洋の海水の塩分濃度が、過去40年間におよぶ周辺の海の塩分濃度低下により、下がっていることが分かるからである。 元の報告書より転載 上に載せた記事は、2001年と2002年のネイチャーマガジンに掲載されたもので、北大西洋の塩分濃度が低下したのは熱塩循環が崩壊したためであろうと伝えている。 これまでに急激な寒冷化が少なくとも8回起ったことは歴史的な事実である。今や「本当に起るのか?」と聞くのではなく、...
松村 劭氏を訪ねて
2007年2月9日、松村 劭氏を訪ねてお話を伺った。 略歴:(まつむら・つとむ) 1934年、大阪生まれ。防衛大学校卒。陸上自衛隊幕僚監部情報幕僚、作戦幕僚、防衛研究所研究員、西部方面総監部防衛部長などを歴任後、1985年に退 官。在職中は在日米軍との共同作戦計画にも携わった。元陸将補。米国デュピュイ戦略研究所東アジア代表。英国国際戦略研究所所員。専門は戦略・戦術研究、 情報分析。 ">著書多数:『戦争学』『ゲリラの戦争学』(以上、文春新書)、『戦術と指揮』(文春ネスコ)、『日本人は戦争ができるか』(三笠書房)、『悪の国防学』(太陽企画出版)、『海から見た日本の防衛』(PHP新書)、『平和のための「戦争学」』(PHP研究所)。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1. ペンタゴンレポート 起る可能性のあること全てに対して備えることはできない。...
地球寒冷化に関するペンタゴンレポート・4
輸送力の低下 下図は突然の気候変動によって人類の輸送能力が下がり、その必要を満たせなくなることを示している。 元の報告書から転載 現在の人類の生活を支えているのは輸送能力である。必要な資源が一部の地域に偏って存在しているからだ。 突然寒冷化した場合、輸送能力は大幅に落ちるだろう。その結果、食料、水、エネルギーを争奪する戦争が起ると思われる。戦争と飢餓により人口は減少し、やがて低下した輸送能力に見合うようになる。 高い輸送能力をもっている国は同時に突然の寒冷化に対処する能力も高いだろう。例えば米国や西欧である。このことが持てるものと持たざるものとの対立を激しくする。そして持たざるものは行動を起こす。 輸送力低下と戦争 人類は飢餓と略奪の選択を迫られた時には、隣国を略奪してきた。狩猟採集時代から農耕時代まで、戦争があると全人口の25%の成人男性が死んだ。 平和な時代が来たのは、輸送力が増し...
地球寒冷化に関するペンタゴンレポート・3
2010年から2020年に何が起るか 海洋熱塩循環の崩壊 約60年続いた温暖化の後、2010年には海洋熱塩循環の崩壊が始まり、メキシコ湾流が作っていたヨーロッパの温暖な気候は失われる。循環のパターンが変わることによって、直ちに北ヨーロッパとアメリカ東北部の気候が変わる。それは大量の温かい水が北大西洋に来なくなるためであって、ヨーロッパと北半球の多くの地域が寒冷化するとともに降雨量が減る。 海洋熱塩循環の劇的な変化が予想されているが現在の米国の対応は不十分である。 2010~2020年の気候 ・ ヨーロッパと北アメリカの穀倉地帯及び人口密集地帯で旱魃が続く。 ・ アジアと北アメリカでは平均気温が毎年2.8℃下がり続ける。ヨーロッパでは3.4℃。 ・ オーストラリア、南アメリカ、アフリカ南部では2.2℃上がる。 ・ 冬の嵐が強まる。西ヨーロッパと北太平洋では強い西風が吹く。 出典 北アメリ...
地球寒冷化に関するペンタゴンレポート・2
はじめに 現在の気候変動に関する常識は、たとえ気候変動があったとしてもそれは緩やかなもので、現代文明なら充分対応可能だというものだろう。 しかし、南ヨーロッパ、アフリカ、中央アメリカ、南アメリカ、は旱魃、酷暑、水不足、による不作で悩むだろうが、北ヨーロッパ、ロシア、北アメリカは大丈夫だろう、と言う考えは甘い。 たとえばオーストラリアの報告書は放牧地の降雨量の減少によって、牛の重さが12%、牛乳の生産は30%減り、果樹園では病害虫が増え、飲料水は10%減ると予測している。 貧しい国では気候の変動に上手く対応できず、難民が流出して例えばアメリカのような比較的豊かな国に押し寄せる恐れがある。 しかしもっと恐ろしいことが起こるかもしれない。 歴史を振り返る 元の報告書から転載 8,200年前の寒冷化 グリーンランドのアイスコアの調査によれば、8,200年前に100年に及ぶ寒冷期があったことが分...
地球寒冷化に関するペンタゴンレポート・1
2004年6月に日本でも公開された「デイ・アフタートゥモロー(The Day After Tomorrow)」はカリフォルニアが竜巻に教われ、二ューヨークが大雪に見舞われる異常気象を描いて観客を驚かせた。この映画の基礎になったのが、ここでいう「ペンタゴンレポート」である。 出典 この報告書は原題を“An Abrupt Climate Change Scenario and Its Implication for United States National Security”(急激な気候変動とそれが米国国防に持つ意味)と言い、2003年の10月にピーターシュワルツとラグランドールがまとめて報告した。もともとは秘密報告であったはずなのだが、2004年2月にオブザーバー紙がその存在を公表した。ここからシナリオを書いていたのでは4ヵ月後の2004年6月に日本で公開することは難しいだろう。映...
水素の製造
水素を製造するにはどうすればいいのだろうか? 誰でも直ぐ思いつくのは、水の電気分解だろう。確かにこれで水素は作れるが、そうやって作った水素の持つエネルギーは使った電気エネルギーよりも増えることはない。少なくともその水素を使って発電すれば、水の分解に使った電気よりも少量の電気しか得られない。 と言うことは、水を電気分解して水素を作っても意味があるのは、それが電気の消費地への送電が困難な場合に限られるだろう、ということだ。 たとえば陸地から遠く離れた海の上である。そのような場所で、太陽光発電、太陽熱発電、波力発電、風力発電などによって発電すれば、その電気で水素を作り、陸地に運ぶことは経済的に成り立つ可能性がある。 しかし現在の太陽光発電、太陽熱発電、波力発電、風力発電は従来の火力発電よりもコスト高になっている。この発電コストが技術革新によって革命的に安くならない限り、このようにして作った水素エ...
「水素エネルギー社会におけるインフラ及び都市・住宅に関する研究」
国土交通省国土交通政策研究所が水素エネルギー社会について大変まとまった報告書を発表している、「水素エネルギー社会におけるインフラ及び都市・住宅に関する研究」国土交通政策研究 第59号、2005年12月、である。1年前の資料だが紹介してみよう。著者は、前研究調整官 瀬本 浩史、研究調整官 山田 哲也、前研究官 江岡 幸司、研究官 山形 創一(敬称略)である。 ◆報告書の要旨 この報告では次の5つの項目について検討・整理を行っている。 ・水素エネルギー社会とその将来展望(執筆:水素エネルギー協会 岡野一清理事) ・わが国の水素エネルギー社会への取組 ・水素エネルギー社会を目指す各国の戦略的取組(執筆:京都大学国際融合創造センター・フェロー 大橋一彦氏) ・水素エネルギー社会における新たなインフラのあり方(執筆:京都大学国際融合創造センター・フェロー 大橋一彦氏) ・水素エネルギー社会...
格差社会
最近、日本で格差が広がっていると言われている。そのことを非難しているニュアンスが籠められていることが多い。 これはおかしいと私は思う。 格差を非難する人は多分、人間は平等であるべきだと思っているのだろう。もちろん弱者保護は必要だ。しかし、それはセ イフティネットとして、不幸な人たちを救うためのものであって、有能な人の待遇を下げ、無能な人の待遇を上げる悪平等であってはならない。そのことは旧社会主義諸国が実証済みだ。 そもそもつい最近までよく言われた「1億総中流」というのがおかしかった。能力があろうがなかろうが、努力をしようが怠けようが、関係なく中流の生活ができる、という社会は非常に無理をした、非効率な社会だろう。その時代と比較して、「最近格差が広がっている」というのは、事実の指摘としては間違いではないが、これを非難することは間違いだ。むしろこれは社会が異常だった時代から正常化しているのだと...
水素発電所
水素エネルギー時代には水素自動車が街を走っているだろう。しかし、そのためには膨大な数の水素ステーションを全国に張り巡らさなければならない。そのために必要とされる資金は膨大だろうと思われる。 そうすると、水素自動車を水素エネルギー時代の第1ランナーにすることは資金的に難しいかもしれない。ひょっとすると、現在の火力発電所の燃料を水素ガスに変えた、「水素発電所」の方が第1ランナーにはふさわしいかもしれない。1箇所の設備投資は水素ステーションよりも遥かに大きくなるだろうが、数が少ないだけに、問題が起きた時の対応が取りやすいのではないだろうか。そこで「水素発電所」に付いて調べてみることにする。なお、ここで私が言う「水素発電所」とは、石炭・重油に代わって水素ガスを燃料とする火力発電所である。燃料電池をベースにした集中発電所も考えられるが、火力発電所の方が実現が近いのではないかと考えたからである。 理想...
水素貯蔵技術
水素エネルギーの時代が始まるには、低コストで扱いやすい水素の貯蔵・運搬技術が必須である。そこで、現在どのような水素貯蔵技術があるのかを調べてみた。 ・ 高圧圧縮水素 ・ 液体水素 ・ 水素吸蔵合金 ・ カーボンナノチューブ ・ 有機ハイドライド 1. 高圧圧縮水素 水素をガス状のまま運搬する場合は通常、200気圧(20Mpa≒200kg/cm2)に圧縮している。当然、爆発の危険がある。また、水素脆化と呼ばれるように、水素は金属を腐食させるので、腐食されないボンベの製造が難しい。しかも水素は非常に軽いので、圧縮しても体積が大きくなる。 2. 液体水素 水素を液化すれば体積は約1/4になる。しかし、水素の沸点は-252.6℃なので、液化には多くのエネルギーを必要とする。さらにガス化しないように、これ以下の温度を保つのにも多くのエネルギーが必要である。液化しても水素の比重は70.8kg/立方メー...
CDM-Clean Development Mechanism
◇京都議定書は1997年京都で採択され、2005年に発効した。これによって日本は1990年の炭酸ガス排出量を2008年~2012年に6%減らすことが義務付けられた。これは既に大幅な省エネルギーを達成済みの日本にとっては、達成することが大変困難な目標であると言われている。現在、アメリカとオーストラリアの2国が批准していない。また、中国、インド、韓国は先進国の中にカウントされておらず、炭酸ガス削減義務を課されていないことも実情に合わなくなっている。 ◇目標達成方法(京都メカニズム) ・国内の炭酸ガス発生量を減らす。 ・クリーン開発メカニズム(CDM) 先進国(付属書Ⅰ国)が途上国(非付属書Ⅰ国)の炭酸ガス排出量を削減することにより、その一部を自国の排出量削減高に加算できる。 ・共同実施(JI) 先進国同士で協力して両国の排出量を削減しても良い。 ・国際排出量取引 先進国間で、排出枠の売買を行...
代替エネルギーの問題点
先に代替エネルギーとして下記の技術を上げた。 風力発電、地熱発電、潮汐発電、海洋温度差発電、太陽電池、燃料電池、バイオマス、等。 実はこれらの技術はそれぞれ難しい問題を抱えている。それをざっと見てみよう。 1. 集中発電と分散発電、コジェネレーション 現在の電力会社による発電方式は電力の消費地から遠く離れた場所に大規模発電所を設けて、高圧線により消費地まで送電し、そこで今度は実際に使用する電圧に変圧して使用する、と言う方式である。 このような方式では、送電ロスが避けられない。10年以上前には送電ロスは40%位と言われていたが最近は高圧送電により2~5%に下がっているようだ。しかし、高圧送電網の建設には膨大な費用とエネルギーが使われていることだろう。 一方、発電のエネルギー効率は一般に40%程度と言われており、残りのエネルギーは熱として発電所周辺に放散されている。これを熱として利用するのがコ...
石油枯渇後の世界
石油がなくなり、石油に代わる代替エネルギーが開発されなかったらどのような世界になるだろうか?ちょっと頭の体操をしてみよう。 1.ジェット機はなんらかの燃料によって飛び続けるだろうがその価格は高騰するだろう。一般の人が現在のように気楽に外国の観光旅行に出かけることはできなくなるのではないか。 ということは一般の人は再び蛸壺に戻り、世界を認識できなくなることを意味する。文化の違いを認め、その価値を受け入れることはなくなるだろう。一つの国の文化を絶対的なものと考え、偏狭なナショナリズム、愛国心が復活することだろう。 一部の国で理不尽な政治が行われても現在のように国際社会の批判を浴びることは減るのではないか。少なくとも一部の世界を理解している人たちが批判しても一般大衆の賛同は得にくくなると思われる。 2.世界が消失すると言うことは、現在でも機能不全が疑われる国連がさらに存在意義を失うことになりかね...
石油文明の黄昏
産業革命以前のエネルギー源は、人力、畜力だった。奴隷や農奴は人力だし、ウシやウマは畜力だ。熱源としては薪、木炭、牛糞が使われた。 奴隷の供給源はアメリカ以前は主に戦争だった。負けた国の人たちを奴隷として勝った国に連れてきた。ローマ帝国を底辺で支えたのは奴隷労働であったために、ローマ帝国は絶えず戦争をして新しい奴隷を獲得しなければならなかった。好んで奴隷になる人は居ないので、武力や暴力によって強制しなければ奴隷制度は維持できない。 このようなエネルギー事情を一変させたのが産業革命である。蒸気機関の発明によって石炭が熱源としてだけでなく、動力源として人や家畜に代わって使われるようになった。蒸気機関以前にも水車や風車が一部の地域で使われていたが、これらは利用できる地域が限られていた。石炭の使用がこのような地理的な障害を取り払って、どこでも動力源として利用できることになり、近代文明、近代社会を築く...
代替エネルギー
石油がなくなると私達の生活・社会・文化は崩壊してしまう恐れが高い。これを避けるためには石油に代わり得るエネルギー源、代替エネルギー(新エネルギー、再生可能エネルギー)を開発しなければならない、そこで現在提案されている代替エネルギーにはどんなものがあるのかをおさらいしてみよう。 代替エネルギーとしては、発電関係の種類が多いので、先ずは発電方式を列挙すると、 風力発電、地熱発電、潮汐発電、海洋温度差発電(濃度差発電と言うのもあるようだが省略)、太陽電池、燃料電池、等がある。その他では発電とは直接関係がないが、バイオマス。これらを順番に見ていくことにしよう。 1. 風力発電 最近良く見かけるようになった風車。炭酸ガスはもちろん出さず、運用費も少ないので急速に普及している。今後も増え続けるものと思われる。しかし、問題も指摘されている。 (1) 騒音 よく問題になるのは風車が空気を切る「風切り音」で...
第17回国際クマ会議
10月2日から6日まで、長野県軽井沢町で行われた第17回国際クマ会議に出席した。約44カ国からおよそ320人が参加。アジアで行われるはじめての会議。したがってアジアの各国からの参加も多い。 アジアには世界に生息する8種のクマ類のうち6種(ジャイアントパンダ・ホッキョクグマを含む)が生息している。極東ロシア、中国、韓国、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジア、マレーシア、インドネシア、スリランカ、インドなどの研究者から発表があった。 ツキノワグマはなんとなく日本固有種かと思っていたが、インド・東南アジアに広く分布していることを知った。同時にヒグマがそれらの地域にいることも知った。 クマに関する問題は全ての国で共通している。 1. 森林の伐採が進み、クマの生息地が減った。 2. 熊の胆、クマの掌、クマの毛皮等をとるための密猟が絶えない。熊の胆、クマの掌、の輸出先は主に中国。 3. 道路の建設に...
ホタルを殺した護岸工事
ゲンジボタルが生きていける条件をまとめてみると以下のようになる。 1. 成虫 飛ぶ空間がある。 風当たりが弱い。 人工照明がない。 木陰で休息できる。 2. 卵 水際にコケが生えている。 3. 幼虫 水質が安定している。 酸素が水中に沢山溶け込んでいる。 農薬や家庭排水が混じっていない。 瀬や縁のある多様な河川である。 水系全体が長期間安定している。 カワニナが沢山住んでいる。 カワニナの餌(珪藻、植物の葉、野菜クズなど)が沢山ある。 4.さなぎ 中州や岸がある。 土がありしかも土質がさなぎに適して柔らかい。 岸辺が長期間安定している。 これらの条件のどれか一つでも欠けるとホタルは生きていけなくなる。ところが行政が従来進めてきた河川改修は、これらの条件を真っ向から否定するものだった。もちろん、行政が河川改修を行ったのは、ホタルを滅ぼすためではなく、降った雨をなるべく早く海に流して、洪水を防...
ホタルの生活
日本の河川行政の犠牲者はカワウソだけではない。他にも沢山いる。ホタルもその中の一つだ。 ホタルと日本の河川行政との関係を知るためには、先ずホタルとはどんな昆虫か、どんな生活をしているのか、を知る必要がある。なお、ここでは話を分かりやすくするために、東京地方のゲンジボタルに話を限ることにする。 ゲンジボタルのオス 出典:http://members.jcom.home.ne.jp/hotaru-net/hotaru/seichuseitai.htm 産卵:ホタルは水辺のコケなどに産卵する。産卵をする場所は、川岸の水際の近くで、日中ほとんど日の当たらない所に生えているコケの上。水際でも、水面からはある程度の距離、数センチ~数十センチ高い場所で、決して水面近くではない。増水時、渇水時でも卵が水没または乾燥から守られる、そして孵化した幼虫が水中に落ちられるように、水面に対して垂直に生えているコケに...
アオよ、お前は何処(いずこ)で果てた
何十年も昔に見た新聞の投書が忘れられない。 投書者は農家の年配の女の人。 アオはその家で飼っていたウマの名前。 その人が若かった頃はまだ石油を動力源に使うようにはなっていなかった。新宿の大ガード(青梅街道)の下を荷車を曳いたウマが馬糞を落としな