◇京都議定書は1997年京都で採択され、2005年に発効した。これによって日本は1990年の炭酸ガス排出量を2008年~2012年に6%減らすことが義務付けられた。これは既に大幅な省エネルギーを達成済みの日本にとっては、達成することが大変困難な目標であると言われている。現在、アメリカとオーストラリアの2国が批准していない。また、中国、インド、韓国は先進国の中にカウントされておらず、炭酸ガス削減義務を課されていないことも実情に合わなくなっている。
◇目標達成方法(京都メカニズム)
・国内の炭酸ガス発生量を減らす。
・クリーン開発メカニズム(CDM)
先進国(付属書Ⅰ国)が途上国(非付属書Ⅰ国)の炭酸ガス排出量を削減することにより、その一部を自国の排出量削減高に加算できる。
・共同実施(JI)
先進国同士で協力して両国の排出量を削減しても良い。
・国際排出量取引
先進国間で、排出枠の売買を行うことができる。
◇CDM(Clean Development Mechanism)
1. 手続き
・計画を立案する。
・プロジェクト設計書(PDD)を作る。(以下提出文書は全て英文)
・この提案を実施サイドの途上国側を含むDNA(Designated National Authority:指定国家機関)に提出し、そこから書面で承認を貰う。
・DOE(Designated Operational Entity:指定運営組織)がプロジェクト設計書(PDD)の審査を行う。(有効化審査:validationと言う)DOEはこれを気候変動枠組条約事務局(UNFCCC事務局)に送り、そこはCDM理事会に送る。
・有効化審査を通過したプロジェクトをCDM理事会に登録する。登録料は最大350,000米ドル。
・プロジェクト参加者は温室効果ガスの削減について、PDDに書いた方法によって温室効果ガス発生量の変化をモニタリングし、記録する。
・DOEはこのこのモニタリング結果を独立に定期審査し、実際の削減量を決定した後、書面で削減量を確約する。
・CDM理事会はこの削減量に相当するCER(Certified Emission Reduction:クレジット)を発行する。
・このCERはプロジェクト参加者間で分配する、その分配比率は参加者で決める。
・日本で認定を受けているDOEは下記がある。
日本品質保証機構(JQA)、トーマツ審査評価機構(TECO)、日本プラント協会(JCI)。
この他に、暫定認定を受けているのは、中央青山サステイナビリティ認証機構、あずさサステイナビリティ。
2. DNA
・国や事業者がCDMに参加するには、CDMのためのDNAが設立されていなければならない。
・日本のDNAは「京都メカニズム推進・活用会議」であり、投資国としての承認プロセスも決定済み。(とあるが確認できない)
・上が事実ならば、問題は相手国のDNAだけとなる。
3. ベースライン排出量
・ベースラインとは、提案するプロジェクトがなかった場合に排出されたであろう温室効果ガスの排出量であって、提案するCDM実施による排出量の削減量を算定するための基準となる。
・ベースラインは「方法論(Methodology:
http://cdm.unfccc.int/methodologies/PAmethodologies/approved.html参照)」によって、プロジェクト参加者自身が設定する。
・そのために、ベースラインシナリオを特定する必要がある。
・既存の方法論が適用できない場合は、新たな方法論をCDM理事会に提案し承認を受けなければならない。
・承認済み方法論の正式な日本語訳はまだ公表されていない。
4. PDDの構成
・プロジェクトの境界(バウンダリ)、プロジェクトが対象とする範囲。
・モニタリング計画
ベースラインを決定するために必要なデータを収集・保管し、排出量とリーケージ(外部から流れてくる温室効果ガスの量)を測定する。
・クレジット期間
クレジットが発行される期間。7年間(2回更新可能:最長21年間)と最大10年間(更新不能)とのいずれかを選択できる。
・クレジット期間の開始日
5. 小規模CDM
・小規模CDMについては手続きが簡易化される。
・最大出力が15MWまでの再生可能エネルギープロジェクト等
・上記が事実であることを実証する必要がある。
6. CDM-PDDの記入項目
A. プロジェクト活動の概要
A.1. プロジェクト活動の名称
A.2. プロジェクト活動の内容
A.3. プロジェクト活動参加者
A.4. プロジェクト活動の専門的記述
A.4.1. プロジェクト活動の場所
A.4.1.1. ホスト国
A.4.1.2. 地域/州/地方等
A.4.1.3. 市/町/村等
A.4.1.4. 実施場所の詳細(プロジェクト活動の場所を特定できる情報を含む)
A.4.2. プロジェクト活動の種類
A.4.3. プロジェクト活動で採用する技術
A.4.4. 選択したクレジット期間におけるすいてい排出削減量
A.4.5. プロジェクト活動に対する公的資金
B. ベースライン及びモニタリング方法論の適用
B.1. プロジェクト活動に適用した承認済みベースライン方法論の名称及び出典
B.2. その方法論を選択した理由と当該プロジェクト活動への適用理由
B.3. プロジェクト境界内の排出源及び排出ガスについての記述
B.4. ベースライン・シナリオの特定方法及び特定されたベースライン・シナリオについての記述
B.5. 登録されたCDMプロジェクト活動がなかった場合と比べ、GHG排出量がどのように削減されるのかについての記述(追加性の評価・実証)
B.6. 排出削減量
B.6.1. 方法論選択に付いての説明
B.6.2. 有効化審査時に入手可能なデータ及びパラメータ
B.6.3. 排出削減量の事前計算
B.6.4. 排出削減量の事前推定に関する要約
B.7. モニタリング方法論の適用及びモニタリング計画の記述
B.7.1. モニタリングを行うデータ及びパラメータ
B.7.2. モニタリング計画についての記述
B.8. ベースライン及びモニタリング方法論の適用を完成させた日付及び責任者/責任機関の名前
C. プロジェクト活動期間/クレジット期間
C.1. プロジェクト活動期間
C.1.1. プロジェクト活動開始日
C.1.2. 想定されるプロジェクト活動の耐用年数
C.2. クレジット期間の選択及び関連情報
C.2.1. 更新可能なクレジット期間
C.2.1.1. 第1期クレジット期間の開始日
C.2.1.2. 第1期クレジット期間の長さ
C.2.2. 固定クレジット期間
C.2.2.1. 開始日
C.2.2.2. 長さ
D. 環境への影響
D.1. 環境への影響(国外への影響含む)について分析した文書
D.2. ホスト国又はプロジェクト参加者によって、環境への影響が大きいと判断された場合、環境影響評価(ホスト国で求められる手順に従ったもの)の結果及び全関連文書を提出すること
E. 利害関係者のコメント
E.1. 地元の利害関係者のコメント受付・集計方法の概要
E.2. 受け取ったコメントの概要
E.3. 受け取ったコメントへの対応についての報告
別紙 1. プロジェクト参加者の連絡先
別紙 2. 公的資金の情報
別紙 3. ベースラインの情報
別紙 4. モニタリングの情報
7. 新方法論提案書式(CDM-NM)の記入項目
セクション I. ベースライン及びモニタリング方法論の概要と適用 可能性
1.(ベースライン及びモニタリング)方法論の名称
2.選択したベースライン・アプローチ(CDM M&Pパラ48より)
その選択に関する説明/理由
3. 適用可能条件
方法論の手順
説明/理由
4. ベースライン及びモニタリング方法論の主なステップに関する概要の記述
a.ベースライン方法論
b.モニタリング方法論
5. 他の条件下におけるその方法論の適用
セクションII. ベースライン方法論の記述
1.プロジェクト・バウンダリー
方法論の手順
説明/理由
2. 最も起こりうるベースライン・シナリオの選択手順
方法論の手順
説明/理由
3. 追加性
方法論の手順
説明/理由
4. ベースライン排出量
方法論の手順
説明/理由:
5. プロジェクト排出量
方法論の手順:
説明/理由
7. 排出削減量
方法論の手順:
説明/理由
8. 第2及び第3クレジット期間における方法論の実施に必要な変更事項
方法論の手順:
説明/理由
9. モニタリングされないデータ及びパラメータ
方法論の手順:
説明/理由
セクション III. モニタリング方法論の記述
1. モニタリング手順
方法論の手順:
説明/理由
2. モニタリングされるデータ及びパラメータ
説明/理由
セクション IV. 参考文献及びその他の情報
8. 関連リンク
・京都メカニズム情報プラットフォーム:http://www.kyomecha.org/index.html
・財団法人地球環境センター(GEC):http://gec.jp/jp/index.html
・京都議定書の概要:http://www.env.go.jp/earth/cop6/3-2.html
・京都議定書の骨子:http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/kiko/cop3/k_koshi.html
参考文献:
「図解 京都メカニズム」環境省地球環境局地球温暖化対策課
