代替エネルギーの問題点

先に代替エネルギーとして下記の技術を上げた。
風力発電、地熱発電、潮汐発電、海洋温度差発電、太陽電池、燃料電池、バイオマス、等。
実はこれらの技術はそれぞれ難しい問題を抱えている。それをざっと見てみよう。

1. 集中発電と分散発電、コジェネレーション
現在の電力会社による発電方式は電力の消費地から遠く離れた場所に大規模発電所を設けて、高圧線により消費地まで送電し、そこで今度は実際に使用する電圧に変圧して使用する、と言う方式である。
このような方式では、送電ロスが避けられない。10年以上前には送電ロスは40%位と言われていたが最近は高圧送電により2~5%に下がっているようだ。しかし、高圧送電網の建設には膨大な費用とエネルギーが使われていることだろう。
一方、発電のエネルギー効率は一般に40%程度と言われており、残りのエネルギーは熱として発電所周辺に放散されている。これを熱として利用するのがコジェネレーションだが、そのためには熱の消費地に近い所に発電所を置く必要がある。これが分散発電である。昔は送電ロス対策のためにも分散発電が良いと言われてきたが、送電ロスが減ってこの理由による分散発電の利用価値は減ったが、コジェネレーションのための分散発電はやはり必要である。

2. 地域性
代替エネルギーの中には特定の地域でないと適用できないものがある。風力発電、地熱発電、潮汐発電、海洋温度差発電がそのような発電方式だ。いうならば、これらの発電方式では分散発電に対応できない。風力発電だけは、熱の発生量が少ないので、コジェネレーションによるメリットは少ないが、常時風が強くて渡り鳥の通らない場所、というのはかなり厳しい条件であり、適地が沢山あるとは思えない。

3. 大量だが希薄で変動するエネルギー
自然エネルギー全般に共通している事は、大量だが希薄で変動する、と言うことである。そのために電気ならバッテリーで発電量の山と谷を均す必要がでる。バッテリーの技術開発が急務であろう。運動エネルギーならフライホイールが利用できるが、まだ実用化の段階には至っていないようだ。
太陽エネルギーは総量は莫大だが、エネルギー密度が小さいために利用が難しい。太陽電池などで必要なエネルギーを賄うには莫大な面積が必要になる。高速道路の屋根に貼り付ければよいと言った人が昔いたが、そのためには膨大な建設費が必要となるだろう。

4.バイオマス
バイオマスとして最近はガソリンの変わりにアルコールを使うことが注目されている。しかし、トウモロコシやサツマイモなどの食料をアルコール原料にして燃やしてしまうことには強い反対が出てくる可能性があるし、農産物の価格騰貴も心配される。
このようなことから、バイオマスとして利用するなら、ゴミ、農業廃棄物、糞尿など本来食料にならないものを原料とすべきであろう。しかし、これらのカロリーは意外に少なく、充分なエネルギー量が得られるかどうかには疑問が残る。

5. 燃料電池
したがって、現在一番問題が少なそうなのは燃料電池かもしれない。問題はまだまだ値段が高いことだろうが、これは将来の技術開発で次第に下がることが期待できるし、生産量が増えれば当然量産効果も上がることだろう。

燃料電池を各家庭に備えて、分散発電すると共に、発電時に発生する熱を利用できれば理想的と思われる。
それが実現するのは何時のことだろうか?技術開発は石油枯渇に間に合うか?望みはあると思う。