代替エネルギー

石油がなくなると私達の生活・社会・文化は崩壊してしまう恐れが高い。これを避けるためには石油に代わり得るエネルギー源、代替エネルギー(新エネルギー、再生可能エネルギー)を開発しなければならない、そこで現在提案されている代替エネルギーにはどんなものがあるのかをおさらいしてみよう。

代替エネルギーとしては、発電関係の種類が多いので、先ずは発電方式を列挙すると、
風力発電、地熱発電、潮汐発電、海洋温度差発電(濃度差発電と言うのもあるようだが省略)、太陽電池、燃料電池、等がある。その他では発電とは直接関係がないが、バイオマス。これらを順番に見ていくことにしよう。

1. 風力発電
最近良く見かけるようになった風車。炭酸ガスはもちろん出さず、運用費も少ないので急速に普及している。今後も増え続けるものと思われる。しかし、問題も指摘されている。
(1) 騒音
よく問題になるのは風車が空気を切る「風切り音」である。特に住宅が近くにあるときは夜間の音がうるさい、と言うことで、近所に住む人たちから苦情がくるらしい。しかし、最近では技術の進歩によって音も次第に小さくなっているし、立地に考慮することによって避けることができる。
(2) 電波障害
これも住宅地の近くに建設した場合の問題であろう。しかし、マンションやビルよりは体積が小さいので、大きな問題にはならないと思われる。
(3) 景観
これは好みの問題なので難しいが、今までなかったものを作れば必ず気に入らない人は出てくる。逆に近未来的で好ましいと言う人もいる。神社仏閣のような歴史的建造物や自然遺産のような所は避けるべきだろう。
(4) 鳥
これはかなり大きな問題である。というのは、当然風車建設の適地は風の良く吹く場所だが、そういうところは鳥もエネルギー節約のために利用する場合が多い。特に渡り鳥の通路になっていることが多いので、風車にぶつかってしまうことがある。それが絶滅危惧種である場合もあり、問題となる。しかしこれも建設地を選ぶことによって避けることができる。
「広い空を飛んでいる鳥がわざわざ風切り音のする羽根にぶつかるなんて」と言っている風車関係者もいるが私には認識不足に思われる。鳥もエネルギーを節約するために風を利用するのでぶつかる訳だ。
(5) バッテリー
自然エネルギー全般に言えることだが、風は気まぐれである。常時一定の電流を発電し続けることはできない。風がやめば発電は全くできなくなる。それでは実用にならないので、バッテリーで蓄電する必要があるが、現在のバッテリー機能が不十分でしかも高価なことは皆様ご存知のとおり。
(6)直流
さらに、風車で発電できるのは直流である。これを交流に変換しなければ一般の家電製品は利用できない。

2. 地熱発電
地下のマグマの熱エネルギーにる天然の水蒸気を取り出し(最初から蒸気の場合と、高温・高圧の熱水を減圧沸騰させて蒸気を得る場合がある)、その蒸気によって蒸気タービンを回して機械的エネルギーに変換し、発電機を駆動して電気を得る。蒸気を採取するための坑井(蒸気井)の深さは、地下の構造や水分量などによって異なり、数10mから3,000mを超えるものまでさまざまである。
日本の地熱発電の総容量はおよそ561MW、これは世界で5位にあたる。火山も多く、地熱開発の技術水準も高い日本で地熱発電がそれほど盛んでないのは、候補地の多くが国立公園や国定公園に指定されていたり、温泉観光地となっていたりするため、自然環境を損ないがちな発電所建設に賛同する人が少ないためであろう。
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3. 潮汐発電
潮汐発電は潮の干満を利用した一種の水力発電である。月や太陽などの引力によって、ふつう1日にほぼ2回の干満のあることはよく知られている。潮汐の大きさ(潮位差)は、地球の自転や海底地形の影響を受けるため、どこでも一定というわけではない。
潮汐発電は湾を堤防で締め切って、湾の内側と外側の落差の大きい時間帯にその落差を利用して発電を行う。
ランス発電所は潮汐発電所として、世界的に有名である。フランスの北西部、ブルターニュ地方のランス川の河口にあり、出力24万kWは、海洋エネルギーを利用した発電所として、世界最大。付近の潮位差は平均で8mもあり、潮汐発電の条件に恵まれている。堤防は道路橋としても利用されており、そちらの経済効果も無視できない。
海流の流れを利用するのが海流発電である。潮流は潮汐による流れのため、流れる向きが一日に約4回変わるのに対し、海流は地球規模の流れで、年間を通じて流れる方向は一定である。
これまでに海流発電については、いくつかの方式の提案はあるが、実際に大規模な実験は行われていない。それは、海流は比較的陸地から遠いところを流れているために、その利用方法が難しいといったことが原因であると思える。

4. 海洋温度差発電
太陽の熱によって暖められている海洋の表層と、太陽熱が伝わらずに温度がほぼ一定の水深数百mの深層との温度差を利用して発電するシステム。アンモニアなどの気化しやすい作動流体を熱の交換に用い、暖かい海水で蒸発させてタービンを回し、冷たい海水でもとの状態に戻すという原理で発電する。
赤道直下での海洋表層水は30℃近くあるが、水深数百mの海洋深層水は5~10℃であり、20~25℃の温度差がある。この温度差を電気エネルギーに変換する技術、システムが海洋温度差発電である。
わが国では1970年頃から海洋温度差発電の調査・研究が始まり、1974年に新エネルギーの研究を推進するサンシャイン計画の中に組みこまれた。 1981年には東京電力がナウル共和国で120 kWの発電に、1982年には九州電力が徳之島で50 kWの発電にそれぞれ成功した。 佐賀大学では1973年から上原春男教授を中心として研究が続けられ、2003年には佐賀大学海洋エネルギー研究センターが伊万里に建設されている。同施設には30 kWの海洋温度差発電実験装置、海水淡水化基礎実験装置、リチウム回収基礎実験装置などの実験装置が設置され、海洋温度差発電と同時に複合的な利用技術の確立を目指して研究が進められている。さらに、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2003年度に温度差発電による省エネ事業への補助金交付を決定。サウジアラビアの企業と合弁会社を設立し、海洋温度差発電の本格的な事業展開をめざすベンチャー企業も登場している。
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5. 太陽電池
太陽電池(たいようでんち、Solar cell)は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する電力機器である。主流のシリコン太陽電池の他、様々な化合物半導体などを素材にしたものが実用化されている。色素増感型(有機太陽電池)と呼ばれる太陽電池も研究されている。
変換効率については、現在では変換効率が40%近い多接合型集光セルも開発されるなど、
太陽電池モジュールは条件によっては日光によって温度が60~80度にも達することがあるが、太陽電池では温度が上昇することで出力が低下する現象が見られることがある。エネルギーギャップの大きいアモルファスシリコンや一部化合物系の太陽電池では電圧低下の影響が少ないため、モジュールが高温になる地域では有利になる。一方、高温になると光吸収係数が大きくなることで電流が増加する効果も発生するが、結晶シリコンでは通常この効果は小さい。
昼間の需要ピーク時に出力が最大になるため、その分導入効果が高くなるのが特徴である。
ネルギー収支(Energy payback ratio, EPR)とは、生産から廃棄までのライフサイクル中に外部から投入するエネルギーと、 発電により生み出すエネルギーの比を言う。寿命を上記のEPTで割って求めることができる。ここで寿命20年で年産規模を10MWと置いた場合のエネルギー収支は8~11程度となるが、日本の現在の量産規模(500MW以上)に即していない。1999年頃の調査結果に於いて年産規模を 100MWと置き、30年の寿命を想定した場合、多結晶シリコン型で 20~21 、アモルファス型で 27~30 程度と算出される。
送電網に接続する系統連系でなく、独立な電源として利用するために蓄電設備を追加する場合、蓄電池の製造などに要する分、GEG排出量と投入エネルギー量が大幅に増える。中国の砂漠地域に大規模システムを設置した場合のシミュレーションでは、例えば鉛蓄電池にて5日分の蓄電設備を追加した場合、EPTは1.5倍、GEG排出量は2倍に増えると計算されている(山田・小宮山「太陽光発電工学」5.3章など)。
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6. 燃料電池
水の電気分解と逆の原理で発電する。燃料電池は、水素と酸素が反応する時に出る熱でお湯をわかすこともできる。使用する都市ガスのエネルギーの約40%が電気に、約40%が温水や蒸気になる。合計すると約80%が有効に利用できる、省エネルギーの点で優れた装置である。
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7.バイオマス
バイオマス(Biomass)とは生態学で、特定の時点においてある空間に存在する生物の量を、物質の量として表現したものである。通常、質量あるいはエネルギー量で数値化する。日本語では生物体量、生物量の語が用いられる。植物生態学などの場合には現存量(Standing crop)の語が使われることも多い。バイオマスを用いた燃料は、バイオ燃料(biofuel)またはエコ燃料(ecofuel)と呼ばれている。

· 家畜糞尿などからメタンを生成
· 木質廃材などからエタノールの抽出
· 廃植物油などの自動車燃料化
· 生物起源の可燃廃棄物(廃棄物固形燃料)などを直接燃焼
· 木質バイオマス発電
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