本当に起るのか

映画「The Day After Tomorrow」より
出典
これから起る気候変動に対して、科学者も政治家も準備ができていない。そして古気象学の教える所では、急激な寒冷化は近い将来に起る。
北大西洋の塩分濃度は過去40年間低下している。これは熱塩循環の崩壊と急激な寒冷化を意味している可能性がある。
元の報告書から転載
上図は熱塩循環の崩壊が近いことを示している。何故ならば、北大西洋の海水の塩分濃度が、過去40年間におよぶ周辺の海の塩分濃度低下により、下がっていることが分かるからである。
元の報告書より転載
上に載せた記事は、2001年と2002年のネイチャーマガジンに掲載されたもので、北大西洋の塩分濃度が低下したのは熱塩循環が崩壊したためであろうと伝えている。
これまでに急激な寒冷化が少なくとも8回起ったことは歴史的な事実である。今や「本当に起るのか?」と聞くのではなく、「何時起るか?」、「それは何を引き起すのか?」、「どのように準備するのが一番良いか?」を聞くべきであろう。
歴史の繰り返しに備える
米国が急激な寒冷化に備えて打つべき対策を下に挙げる。
1. 天気予報モデルの改善
研究を進めて、気象変動を確信を持って予知できるようにする。特に急激な気象変動が起る場合の予兆を明らかにする必要がある。
2. 気象変動によって起きる事柄を包括的に予測する
急激に寒冷化が起った時に、生態、経済、社会、政治にどのような影響が現れるかを研究する必要がある。このような研究だけが事前に紛争を予防できる。
3. 脆弱さを示す指標を作る
それぞれの国が寒冷化に対してどの程度脆弱かを示す指標が必要である。その指標は、農業、水、鉱物資源、技術水準、社会の団結と適応性を含んでいなければならない。
4. 後悔のない戦略
どのような戦略を取れば、後悔しないで済むかを明らかにする。食物、水を確実に供給し、治安を維持するための戦略である。
5. 対策の演習
対策班を作って、寒冷化によって起る大量難民、疫病・伝染病、食物と水の不足に対して予め準備しておく。
6. 局地的な対策
寒冷化は最初局地的な被害をもたらす。特に重要な食料生産地に関して、その土地や作物に特有な脆弱性を調べておかなければならない。
7. 気象制御技術の開発
現在は気温を下げるよりもむしろ上げる方が容易である。例えば大気中にハイドロフルオロカーボンガスを放出するなど。しかし、慎重にやらないと国際紛争の種になりかねないので注意が必要である。
結論
今後の10年間で突然の寒冷化の証拠はもっと明らかになるだろう。その結果何が起るかももっとよく分かるようになるだろう。米国は特にカリブ海とアジアでの紛争を最小に抑えるために外交的な努力をしなければならない。それでも大量の難民の発生は避けられない。
映画「不都合な真実」より
出典
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以上でペンタゴンレポートの紹介を終ります。次回はこの報告書に対する私の考えをまとめてみます。
