名将たちの教育論(第十五回)

第1章 軍人たちの教育システム

第5節 教官に求めるもの


(勇敢を教えよ)

「罪を犯すような人間になるな!」
と強調しても教育したことにはならない。犯罪に立ち向かうには“勇気”が必要である。“怒り”ではない。
「犯罪に立ち向かう勇気と行動を持て!」
 と教育しなければならない。怒りは自分の臆病と無能の産物である。“犯罪に立ち向かう”精神と行動を教えなければ教育とはいえない。
「臆病は邪悪と自己中心主義が発明するものである」(「戦略」ローマ皇帝マウリス、600年)
「貪欲な指導者は国を滅ぼし、外国から侮蔑される」(「戦略論」ローマ皇帝マウリス、600年)
 マイクロソフトで巨万の富を築いたビル・ゲイツ氏も“恐怖心”は事業決断に重要な役割を果たしたとのべている通りである。彼が言うように
「戦場における本当の敵は銃弾ではなく恐怖心である」(戦争学研究者ロバート・ジャクソン、1804年)
戦争では、二度目の失敗を犯す機会はない。たからどうしても
「敵にしてやられかも知れない失敗よりも、自ら犯す失敗を恐れる」(ペリクレス、紀元前432年)
戦場を市場と読みかえればそのままビル・ゲイツ氏の心情を述べている。ビル・ゲイツ氏は毎朝、事業が失敗する恐怖によって目覚めたと述懐している。
 どうして恐怖を克服すればよいのだろろうか?ここが教育のポイントである。



名将たちの教育論(第十六回)へ続く