緊急速報!!!
ロタ島でココナッツオイル混合のディーゼル(バイオ燃料混合)を使用してバイオ混合発電機を稼働させるのに成功しました。まずは上のビデオ画像で、バイオ混合発電機により携帯電話が充電される場面をご確認下さい!!
エネルギーを自給自足しよう。
日本よりも、北マリアナ連邦ロタ島の方がより石油エネルギーに依存したライフスタイルを送っています。この地域で供給されている電気は、ほぼ100%重油を燃料にした火力発電所から作られていますし、アメリカ型の生活スタイルが身に付いているせいか、島民は歩いて5 分程度のところでも、徒歩や自転車ではなく、車で行き来をする生活をしています。その極度に石油に依存した生活スタイルのために、近年の石油の急激な高騰の影響を受けて、各家庭の電気代は数年前の2、3 倍と急激に高騰していますし、そのような高価格の電気料金でも電力需要を抑えることができないので、各地域ごとに停電を行うという輪番停電が既に開始されています。
将来的に石油がなくなってしまえば、ロタ島民は400 年以上前の未開文明に戻るか、もしくはその他の代替エネルギーを見つけて自給自足する方法を確立するという選択肢しか残されていないのですが、いくら何でも数百年前の生活スタイルに戻るというのは無理がありすぎるのではないかと思います。とりあえず、現地で自給自足するために必要なエネルギー源を現地で調査してみる必要があると思います。
しかし、エネルギーを自給自足すると言っても、現在注目されている石油以外の代替エネルギーは多様な種類(太陽光エネルギー、風力エネルギー、地熱エネルギーなど多数)がありますし、一概にどれが一番良いとも言えそうにないのですが、我々は代替エネルギーの可能性を探る中で、ここロタ島では、バイオマスエネルギーに注目することにしました。なぜなら、ロタ島の自然の豊かさは本当にすばらしく、ロタ島に限っていえば、バイオマスは数ある再生エネルギーの中で最も将来性があると考えたからです。
ロタ島のバイオマスを調査して、次の原材料からバイオエネルギーを作るのがよさそうです。
(1). ココナッツからバイオディーゼルを作る(軽油の代替)
(2). さとうきびからバイオエタノールを作る(ガソリンの代替)
しかしながら、(2). さとうきびからバイオエタノールを作る(ガソリンの代替)という方法は、ブラジルなどで盛んに行われているのですが、残念ながら現在のロタ島では、さとうきび栽培は行われていません。過去を振り返ってみると、およそ65 年前に、ロタ島では南洋興発株式会社によって、大規模にさとうきび栽培が行われていて、巨大な製糖工場が存在したのですが、戦争の敗戦とともに全てが失われてしまいました。よって、今から即効性のあるエネルギー自給というと、(1). ココナッツからバイオディーゼルを作る(軽油の代替)という方法がここロタ島に限っては有用であるのではないかと思います。
そこで、(1). ココナッツからバイオディーゼルを作る(軽油の代替)という方法についてなのですが、これは何も我々の発案ということではなく、世界の他の国々では現在進行中でプロジェクトが進んでいます。例えば、フィリピンやインドネシアで、ココヤシからココナッツオイルを作って、バイオディーゼルが作られていますし、既にマリアナと同じような他の太平洋の島々でもココナッツの利用は始まっています。インターネットを検索すれば、英文ですが、これらの島々でココナッツオイルをディーゼルエンジンに使ってみたという記事や論文を拾うことができます。
The use of biofuels is nearly as old as the diesel engine itself, as Mr.Diesel designed his original engine running on peanut oil. During periods in history when regular diesel supply was hampered seriously such as WW-II, throughout the world vegetable alternatives from different sources and in different forms have been used. In the Pacific, only recently has there been renewed interest in the use of coconut oil as a biofuel. The need to substitute for diesel imports, safeguard the local agricultural industry and reduce the impact of diesel exhaust on the environment, has led to a range of initiatives using coconut oil as a biofuel in the past 10 years. In this report, first an overview of worldwide research and experience using vegetable oils, including coconut oil will be given. This will lead to recommendations on the best technical application of coconut oil in compression(diesel) engines. After that, economic issues including the price and supply of oil will be highlighted. Lastly, the specific challenges and opportunities for the Pacific islands will be discussed. e (日本語訳)バイオ燃料の使用はディーゼルエンジンそのものと同じくらい古い歴史があります。ディーゼル氏はもともと、彼が発明したエンジンをピーナッツオイルで動かしていました。それらの時代に通常のディーゼルの供給は第二次世界大戦の影響になどで、妨害されることになりましたが、世界中で、様々な原材料や、様々な使用方法により、野菜の代替物となるものが使用されるようになりました。太平洋地域に置いて、近年ココナッツオイルがバイオ燃料として使用されることが、新たな試みとして興味を集めています。輸入に頼っているディーゼルの代替物として、また地元の農業を保護したり、環境に与えるディーゼルの排気ガスの影響を減少させるなどの必要性から、過去十年間にバイオ燃料として、ココナッツオイルを使用するという一連の取組みが先導されて来ました。このレポートでは、まずベジタブルオイルを使用した世界の研究、取組みを概観します。ココナッツオイルのことも勿論とりあげることになります。ディーゼルエンジンに関して、最も技術的に素晴しいココナッツオイルの使用方法の提案もすることになるでしょう。その後、オイルの値段、供給を含めた経済的な事象に着目して、最後に、太平洋諸島の特別な挑戦や機会について議論することにします。

ここで、廃食油のことを思いだしていただきたいのですが、マクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどで廃棄される廃食油をディーゼルエンジンで使用する場合でも、そのまま軽油などと配合するのではなく、10~20%のメタノールと苛性ソーダ(触媒)を加えて混合撹拌し、加熱した後、しばらく静置して脂肪酸のエステル交換反応を促進させ、生成物を分離して、粘性や引火点の低いメチルエステルにしてから軽油代替燃料として使用されます。
よって、ココナッツオイルもそのままディーゼルに混ぜて使用するのではなく、粘性や引火点の低いメチルエステルにしてから使用するのが望ましいのですが、物資が極度に欠乏しているロタ島では、メタノールや苛性ソーダ(触媒)を手に入れるのは難しいですので、今回の実験では、そのままSVO(ストレートベジタブルオイル)のままで使用することにしました。
連山コラムニスト高橋祐助さんの情報によると、ココナッツオイルを直接軽油に混合した場合、トリグリセリドが,噴射ノズルやピストン頂面でカーボンデポジットを発生し、これによって燃焼不具合が生じることがあるそうです。しかしながら、この問題はSVO(ストレートベジタブルオイル)のままで使用する場合でも、エステル化したものを使用する場合でも生じるそうです。両者を比較しながら、実験することが望ましいですが、ロタ島という場所の上記のような制約条件から今回の実験では、SVO(ストレートベジタブルオイル)のみの実験を行っています。
今回の実験に使用したヤンマーディーゼルエンジン発電機です。小型ですが、余りに性能が良いので地元のチャモロ人は非常に驚いています。
今回の実験に使用するココナッツオイルを製造するために、収穫したココナッツです。半ガロンのココナッツオイルを作るのに、なんと20個程度のココナッツが必要でした。これだけのココナッツオイルを作るのはなかなかの重労働です。
天山チームが作成した半ガロンのココナッツオイルです。このココナッツオイルの裏には天山チームの過酷な労働があったことは知る由もありません。
ココナッツオイルをおよそ5%に調整した後に、ディーゼルエンジン始動した際の動画像です。この動画像の後に30分程発電機を稼働しましたが、特に不具合等は生じませんでした。
30分程発電機を稼働した後、一度発電機のエンジンを停止して、実験開始から1時間後に再度発電機のエンジンを始動しました。この場合でも特に問題なく発電機は稼働しました。その後、ココナッツオイルの割合を10%にして、ディーゼルエンジン機を3時間ほど稼働させましたが、エンジンが停止するなどの不具合は見られずに順調に稼働しました。
前日に発電機を3時間、稼働させた後に一晩置いて、翌日にもう一度3時間稼働させました。この場合でも特に問題なく順調に稼働しました。上の映像はチャモロ人の協力者であるDavid.Santosさんです。Davidさんには、ココナッツオイルの製造にもご協力頂きました。Davidさんによると、発電機の排気ガスがココナッツオイルの匂いがするということでした。Davidさんの発言から、すでにかなりの程度で、ココナッツオイルと軽油が混合された状態だと言う事がわかります。今後さらなる実験が必要だと思いますが、ココナッツオイルをおよそ10%に調整した後に、軽油に混ぜてディーゼルエンジン機を稼働させる実験はひとまず成功と言えると思います。
関連コラム:バイオディーゼル燃料を学ぶ第二回

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