序文
4月25日に連山コラムニストとして、執筆していた峯山政宏さんが、「高級リゾート地で見た悪夢 地獄のドバイ(彩図社)」というタイトルで文庫本を発売されました。連山ではその発売を記念して、著者の峯山さんに緊急インタビューを行うことになりました。全12回で読者の皆様にお伝えする予定ですので、乞うご期待ください。
それで、その女性囚人たちの集団たちが、空港内の牢獄に入ってくるのを見て取るやいなや、パキスタン人の囚人たちが全員立ち上がったんです!その時、パキスタン人の囚人たちは、みんな牢獄の中で、手錠と足枷をもう一人の囚人とペアになってはめられているに関わらず、ペアになった囚人たちは息を合わせて、もの凄いいきおいで立ち上がり、二人三脚世界大会があったら間違いなく一番になるであろうという高速のスピードで、牢獄の入り口の鉄格子まで走り、女の子の姿をできるだけ近くで見ようとその場所を争ったわけです。この時の争いは僕が拘置所の中で抑留されている時に、公衆電話の使用を巡って争った時と同じような超サバイバル状態でした。
僕と手と足を錠で繋がれていたパキスタン人も、ものすごく興奮していて、彼もできるだけ女性を近くで見ようと、鉄格子の方に近づこうと僕を引っ張るわけですが、やたら冷静な僕がその誘いに応じないでいると、最後は力まかせで、鉄格子の方まで引きずられてしまいました。この時、感じたのは、抑えつけられた性のエネルギーというのはとてつもないほどすごいなということでした。日本で普通に生活していたら、こんなに性のエネルギーが爆発することってまずないですよね。
そして、鉄格子に張り付いて、女性囚人のお姉さんを舐めるように見ていたパキスタン人の囚人たちはそのお姉様方に次々と話しかけていました。
「お姉さん、こっち見てよ!」
「握手してよ」
「なんか喋ってくれ」
端から聞いていると、かなり小学生か中学生のような幼稚な発言をパキスタン人の囚人たちのはお姉様囚人にしていたので、聞いているこっちがなんだかとても羞恥心に襲われそうになりましたが、僕自身も、彼らと同じように、超男社会のアブダビ中央拘置所に拘束されていたわけですので、彼らの興奮というか、パワーというかそのようなものに対して、一定の理解ができました。それで、向こうの女性たちもそういう世界のプロですから、お金払った握手してあげるとか言い返してくるわけでして、それを聞いてパキスタン人は
「あの女が俺に話しかけてきたぞ!」
とか言って盛り上がっているわけでして、その後、余りのお祭り騒ぎにしびれを切らした警察官が、こん棒みたいのを持ってきたので、男性囚人の馬鹿騒ぎはようやく終わる事になりました。そのような馬鹿騒ぎは時間にして、15分程度しかなかったとは思うんですが、そのパキスタン人たちの抑圧された性パワーの爆発が僕にとって、一連の拘置所生活の中で、もっとも印象の的な出来事の1つになっています。
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