北マリアナ連邦はここに来てひとつの決断を迫られているようです。石油の高騰を受けて電気代は既に2倍に跳ね上がりました。車のガソリン代も上昇しています。そのためこの国で行われている多くのビジネスが紡績産業のように閉鎖に追い込まれていくことになるでしょう。政府の財政難のためこの国の多くの役人が失職しています。長いアメリカ統治時代の補助金生活のせいで自らの頭で考えどのようにしたらこの国に観光客や外資を呼び込むことができるのかという危機感から生じる気迫のようなものがこの国の行政から感じることはできません。すべてが八方塞がりで前が見えず真綿で首を絞められていく感覚だけがあるというのが実感ではないでしょうか
“I was just stating a fact to the governor that unless we have a casino on Saipan, this administration will continue to go down. In my opinion, the only solution to the economic crisis is the casino gaming industry to be allowed here on Saipan,” he said.Tenorio said he first made this proposal after he became governor in 1994.
前自治領主のFroilan C Tenorio氏は経済危機を救う唯一の方法はサイパンでカジノ産業を行うことだと現自治領主との会談でアドバイスをしたようです。それにしてもカジノだけがこの国の救世主なのでしょうか。前自治領主にしては考えがあまりにも短絡的だと思います。様々な疑問が残りますが、まず第一に現在の経済危機を招いたのは前政府の責任なので説得力が全くありません。前政府の時代にJALがサイパンより撤退しました。これにより北マリアナ連邦経済の主軸である観光業が大きな損害を受けました。また前政府は税収の3分の1を締める紡績産業の舵取りにも失敗しています。以下は以前にロタ島の生活:北マリアナ連邦経済事情2でご紹介しました紡績産業の売上高の推移です。6年で半分になっています。
1999-2000 1,000,000,000USD 2005-2006 703,000,000USD 2006-2007 500,000,000USD(予測)
“The administration has not expressed any support for a change in the law to allow Saipan casinos to operate. Our expectation is that Tinian will have up to five casino developments, as permitted by current law. The administration fully supports Tinian’s gaming industry,” Reyes said.
現政府は現段階ではサイパンでのカジノ産業を考えていないようです。それにしてもお隣のテニアンにも、これから5つものカジノ施設の営業を行われる予定なのになぜサイパンでも同じカジノを行う必要があるのでしょうか。お客の取り合いで共倒れになる可能性があります。
シンガポールにもカジノが建設されることになりました。シンガポール国内にカジノを含む総合リゾートが、マリーナ・ベイとセントーサにそれぞれ建設されることが決まりました。2009年には一般に公開される予定です。またマリーナ・ベイにはビジネス金融センター、総合リゾート、国際水準の公園などが建設されニューウォーターフロントとして開発される予定です。
カジノは、有力な観光資源であるとともに、新たなゲーミング産業として経済波及効果や雇用創出効果が大いに期待できるものです。しかしながら、現在日本においてカジノが認められていないため、カジノの現状についての理解が高いとはいえません。東京都は、カジノの実現に向けて積極的に取り組んでいるところですが、今回カジノをより多くの方に理解していただくためにリーフレットを発行しましたのでお知らせします。
シンガポールでもカジノ建設が数年後に予定されています。日本の東京都でもカジノ計画が着実に進んでいます。これが実現するとなるとアジア圏だけでもカジノができる場所が香港やマカオを含めてたくさんあります。サイパンやテニアンに行く必然性がまったくありません。現在北マリアナ連邦を訪れる観光客の7割が日本人観光客です。東京都にカジノができれば日本人がこの国にカジノをするために訪問する必要はありませんし、日本人はそもそも南国の島で美しい自然や海を楽しむためにこの地を訪問しているのでありギャンブルが目的ではありません。サイパンのカジノ計画、これが実現すれば治安の悪化も招き、ますます日本人の北マリアナ連邦離れが加速されるでしょう。
社長の格言
MARRED HISTORICAL MARKER. An empty soft drink cup sits before a Japanese marker at the NMI Museum of History and Culture compound in Garapan yesterday afternoon. The concrete structure in the background, part of the ruins of the old Japanese hospital built in 1926, is also smeared with graffiti.

同日のMarianas Variety紙の一面を飾る写真には破壊されている日本の歴史記念碑が紹介されています。ロタでは日本の墓石などは大事にされていますがサイパンでは飲みかけのマクドナルドのカップを放置しても誰も気にも留めないのでしょう。北マリアナ連邦は自ら日本人離れを招き韓国人や中国人とカジノ計画で運命を共にするのでしょう。私はこの国のカジノ計画がとても成功するとは思いませんが、それはこの国の国民の信託を受けた政府が決定することなので一日本人の私がとやかく言う筋合いはないのかもしれません。
