『コスモス』は、アメリカの天文学者、カール・セーガンが監修し、自らナビゲータとして進行を担当した、宇宙と生命をテーマとする、全13回のドキュメンタリー科学番組である。日本で初めてテレビ放送されたのは、1980年のことであるが、2000年に7枚組みのDVDが発売されたので、それを見て思いついたことを7回にわたって書いてみたい。
8. 恒星間航行
[An artist's conception of Project ORION]
太陽系内での宇宙旅行なら、既存の宇宙船で問題はないが、恒星間航行となると強力な動力源が必要になる。米国は、1958年から、核パルスによって推進される宇宙船を開発するオリオン計画 (Project Orion)を始めた。英国惑星間協会(British Interplanetary Society)は、1973-1978年にかけて、核融合で推進される宇宙船を開発するダイダロス計画 (Project Daedalus) を立てていた。だが、どれも、他の恒星にまで航行するのに時間がかかりすぎる。そこで、カール・セーガンは、ワームホールの通過によるワープを提案していたが、仮にそれが理論的に可能でも、技術的には非常に難しいだろう。
9. 宇宙の死と人類の未来
生命は、地球に誕生して以来、38億年間のうちに、様々な種への分岐し、進化してきた。進化は今後も続くだろうし、人間も、絶滅せずに、新たな進化を遂げるかもしれない。だが、生命は永遠に続くのだろうか。いつかすべて絶滅する日が来るのだろうか。
ビッグバンで生成した宇宙は、ビッグクランチによって終焉するという説がある。他方で、宇宙は今後も膨張し続け、終焉を迎えることはないとする説もある。熱力学第二法則によれば、孤立系である宇宙のエントロピーが減ることはない。だから、従来、宇宙は最後にはいかなる仕事をも取り出すことが不可能な熱死を迎えると考えられてきた。
だが、エントロピーが最大になる以上のスピードで宇宙が膨張しているから、熱死状態になることはないという説もある。比喩を用いるならば、人間が生活していると部屋はどんどん汚くなるが、汚くなる以上のスピードで、新しい部屋ができるならば、いつまでたっても部屋が汚くなりきることはないといったところだ。ビッグクランチにしても熱死にしても、はるか未来のことだから、心配することは何もないのだが、宇宙と生命に終わりがない方が、未来に期待が持てる。
| タイトル | Cosmos Collector's Edition (7pc) (Coll Box) |
|---|---|
| 媒体 | DVD |
| 監督, 出演 | Carl Sagan |
| 出版社と出版時期 | Cosmos Studios, 2002/10/22 |
| 書名 | Cosmos |
|---|---|
| 媒体 | ペーパーバック |
| 著者 | Carl Sagan |
| 出版社と出版時期 | Abacus, 1983/08/11 |



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