【特報】断食月の最終日

 ラマダン・カリーム!! 

イスラム世界は9月13日から所謂「断食月」に入り,10月12日まで毎日太陽が出ている間は何も食べないし何も飲まない。断食といっても1ヶ月全く何も口にしないというわけではなく夜中にたくさん食べているのだから死にそうになるわけではない。とはいえ、食べないことはいいと言っても乾燥した砂漠の国で飲まないというのは喉が渇いてしょうがない。私はイスラム教徒ではないが、アラブに滞在する者として文化体験や精神修行のひとつとしてラマダーンを実践している。イスラム教徒に何故ラマダンをするのか聞いてみると「貧しい人の気持ちを理解するために」「神様からの試練」「健康にいい」等の返事をもらった。イスラム教は豚食の禁止、禁酒等も含めてアヤーン・ヒルシ・アリのような反イスラムの考えがアメリカや日本のように個人規範のゆるい国では蔓延しやすい。イスラム教への無知もこれに加担するのだろう、キリスト教原理主義というのが友達のキリスト教徒と同じでないようにイスラム教のイメージが原理主義者そのものになってしまうのは悲しい。

2006年クウェートのラマダン

ラマダン中の我が家の朝 はなももの目線から

私の体験ラマダンに関してはムスリムは宗教がどうのこうのにこだわることなく「夜中に油モノばかり食べてたら太ってしまうから、フルーツを食べて水分をたくさん取るといいわよ。」「ラマダンは山登りのようなものね、もう半分過ぎたから後は下るだけ」というようなアドバイスをしてくれる。断食は眉をひそめるような怪しい行為ではない。英語では断食月はHoly monthと呼んで、仕事も学校も時間短縮がされてる。そのおかげでお店の営業時間もラマダンタイムになっている場合が多いが、UAEの場合は代わりに遅くまで開いている店が多く生活に大問題が生じるわけではない。ただしビジネスマンとしては思うように仕事が進まなくて困るかもしれない。この間はとにかく待機することが多い。

私がプリントアウトして使用しているラマダン時刻表。開始時間と終了時間のみのシンプルなものでKhaleej Timesのオンラインで手に入れた。アラブといっても場所によって日の入りと日の出が違うのでこれは大変便利。

断食月(ラマダーン)と社会の変化

道路では腹減って喉が渇いているせいか、車の多い場所ではいつもより運転が荒い人が多いような気もするし、彼らの前で飲食は彼らの苛立ちを刺激するので控えるべきだと思う。実際、罰金と禁固刑を伴う法的措置があり、ドバイでいちゃついていた外国人が逮捕されることもあったそうだ。飲食だけでなく煙草や性的行為も陽のあるうちはしてはいけない。ドバイから外国企業向けにということで煙草を車の中で吸ってしまったりしないように気をつけて下さいというメールが回ってきた。私の場合は周りで非ムスリムが飲んだり食べたりしているが、精神修行も含んでいるわけだし「おいしそ~」とは思うものの慣れてしまってあまり気にならない。あくまで自分の意思であってメンタルトレーニングなのだ。自分を試すというのは、きっかけがなければ自発的に定期的にすることはなかなか難しいものである。ベジタリアンを実施し始めてやっと1年間が近づいたが、お肉が食べたい心はまだあり、それと好きなだけ肉を食べるのはべつものだと思っている。イスラム教徒達は自発的に自分に鍛錬を課したわけではないが、ムハンマドは年に1度の鍛錬のきっかけが民に良い影響を及ぼすだろうと思ったのかもしれない。子供や妊婦や病人までもがする必要はないのだし、五体満足な成人として毎晩「あぁ食べれるって幸せ~、飲めるって嬉しい~」と喜びを感じることは良いことだと思う。戦争を経験した祖母が傍にいた頃は「贅沢は敵だ!」「もったいない!」そんな言葉を使っていたのに最近では私もそんなことを言わなくなってきたし、若い世代から聞くこともない。UAEの人々は石油のおかげでかなりリッチだが、ご飯が食べられないという危機感を味わうことができているような気がする。日本にいると「平和ボケ」と言われるもののように危機感がなくなってきてしまうし、おまけに大人になたら煙草も酒もありということで大人って大変なんだなぁと子供は思わない。実際にムスリムの子供達がいつから断食を始めるのかは家庭によって12歳、16歳など決まりはないようだが、大人になる過程でそれを超えていくようだ。

貧しい生活を体験する反動かUAEの人々はラマダン中に結構お金を使うようだ。単に反動というわけでなくドバイケア(これまたドバイからお誘いメールがきた)のように貧しい人々に喜捨をしたくなるときでもあるようだ。とにかくラマダン中はラマダン・カリーム(ハッピー・ラマダンといった感じ)の言葉と共にスーパーにお得パックの商品も並び、買い物客は増加する。アバヤやカンドゥーラ等の民族衣装も2ヶ月ほど前から予約して新調する人もいる。この期間は日本でいう大晦日のようなものなのだ。ラマダン明けのイード(Eid Al Fitr)はクリスマスのようなものだとムスリム女性が言っていた。日本各地でお正月の過ごし方が違うようにイードも各イスラム諸国で違うそうだ。ラマダン明けには新年のご挨拶のように親戚の家へ行き、子供達はもちろんお年玉のようなものをもらったりする。おせち料理のようにお菓子や料理の交換も行なわれる。

رمضان كريم

Ramadan Kareem

最近は日本で買えるような野菜ジュースが飲みたいと思う。フルーツジュースは豊富なアラブだが、野菜ジュースというのはオレンジ&キャロットやトマトジュース以外にあまり見かけない。日本は野菜ジュースが豊富。

アラブ首長国連邦より(1)駐アラブ首長国連邦特命全権大使 藤岡 誠

 

先般、当国におけるラマダン月を初めて体験しました。ラマダン月の諸行事は、イスラム教徒にとって神聖な宗教行事であるのは当然のことですが、それに加えて、当地においては、1カ月にわたる社会的行事という側面も大きいという点が印象的でした。すなわち、当地では、有力なシェイク、ビジネスマンなどは、その期間、日没後はマジュリスをオープンにし、親戚、友人、知人など誰でも受け入れてもてなします。事前のアポイントなどなしに、誰でも訪れてよいわけです。?私も初めての体験でもあり、好奇心もあってシェイクを含めて数多くのUAE有力者の家を訪れてまわりました。外国人の訪問も歓迎されます。ただし、これまで全く会ったことがない人物の、しかも個人の家をアポイントもなしに訪れるというのは、相当勇気のいることではあります。しかし、当地では、私たち外国人がシェイク達に個人的に会うことができるのは、ラマダンの期間が1年のうちで唯一のチャンスだとのことなので、なによりも仕事として訪ねてまわりました。通常は、イーシャというその日の最後のお祈りがすんだ後の時間が人を訪ねるのにもっとも適した時間です。また、それよりも早く、日没を目指して訪ねて行き、日没後最初の食事であるイフタールを一緒にとることも多くあります。当地では、客人は十二分にもてなすという伝統が強く根付いていますし、また他者に寛大さを示すという宗教的な理由からも、イフタールでは豪勢で美味しい料理が、文字通り食べきれないほど山盛りに用意されています。有力なシェイクのパレスをラマダン中に訪れると、いろいろと興味深いことに気がつきます。シェイク・ナヒヤーン(高等教育相)は、非常な気遣いを行われる方で、隣に座った私を含め周りの人々に食事中常に料理を勧め、時には自らが手でつかんで料理を取り分けてくれます。食べきれないほどの量ですが、好意を無にしないよう全部食べるしかありません。?当国の実力者であるモハンマド参謀総長(ザーイド大統領3男)のパレスでは、目の前に並んでいる料理のうちの何品かは、母のシェイハ・ファーティマ手作りの料理だとの説明がありました。ザーイドの子息の中でファーティマを母とする子供達の結束は固いといわれていますが、その理由の一端をかいま見た気がしました。?また、UAE建国当時からザーイド大統領の側近を務めてきたスウェイディ大統領顧問の私邸では、昔ながらのテントに、日本と同じように靴を脱いで集うスタイルでした。初対面にもかかわらず親しげに私の腕をつかんではなさないので、小1時間も様々な話しをしましたが、その間にも当国人が入れ替わり立ち替わり訪れ、かつ中には相談事に訪れた人間がいたりなどの様子に、ご本人の人を引きつける力に感じ入りました。また、マジュリスを訪ねることが当国人の間における重要なコミュニケーションの手法であることを改めて認識します。どこのマジュリスでも、訪問者はほとんどが当国人ですが、欧米系の石油企業のエグゼキュティブなどとはしばしば顔を会わせました。欧米ビジネスマンの当国社会への食い込む努力に感じ入るとともに日本人ビジネスマンにももっと積極的にこのような機会を活用して頂ければとの気がしています。

アルアインのAbelaというスーパーで日本のたくあんやその他漬物2種が売っているのを発見!海外に滞在したらいつも思うことだが、日本米は高級品だし、日本食レストランも味がどんなにそこらの安い食堂以下でも高い。最近日本ではキムチの方が売れているらしいが(焼肉効果かな?)、日本米と漬物のおいしさを日本にいても忘れないで欲しい。

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コメント

ラマダンってどんな感じなんだろう。試しにやってみようかな。
ということで私もやってみてます。“なんちゃってラマダン”。
そのままでは無理があるので、自分にもできる範囲に変更して。
まず、朝食は摂る。それからは、夕食までは食事は取らない。
その間、水分摂取は可。まぁつまるところ「昼抜き」ですね。
それだけでは鍛錬にならないので「牛」「豚」「酒」抜きです。
ただし、ど~してもやむを得ない会食はOKという抜け道つき(笑)。

家族は普通に食事しておりますので、私にとっちゃ誘惑ですし、
面倒くさいのが一人いることで家族にとっては迷惑のようです。
このあたりは“一人ラマダン”のむずかしさですね。
私にとっては辛抱の練習ですし、メタボリック対策でもあり、
また、脱石油時代の食事の予行演習でもあります。

高橋様
一人ラマダン実践者の仲間がいてとても嬉しいです。無理はよくないですからセミラマダンといった特別ルールはありですね。私はなんとか毎日4時過ぎ頃にもそもそ起きて朝食を食べていましたが、昨日は寝過ごして喉が渇いてえらい目にあいました。お水の大切さがとてもよく分かりました。日本人は飢餓に強い(太りやすい体質)と聞いたことがありますが、飽食の時代から脱石油時代まで現代日本人には精神的ギャップのためにも予行演習が必要かもしれませんね。

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