第二章 環境変化と移動と農耕 ~絶滅種の挽歌~ 解析編

世直しの本流(5/11)

第二章 環境変化と移動と農耕 ~絶滅種の挽歌~ 解析編

# かいせき‐がく【解析学】
微分積分学とそれから発展した数学の諸分科の総称。微分積分学・微分方程式論・積分方程式論・実関数論・複素関数論など。
# かいせき‐きかがく【解析幾何学】
図形の性質を、座標を導入することによって数式で記述し、代数的計算によって解析的に研究する幾何学。

第二章 環境変化と移動と農耕 ~絶滅種の挽歌(解析編)~

ネアンデルタール人とクロマニョン人

今から4~5万年前、ネアンデルタール人とクロマニョン人が地球上に存在していました。しかしながらネアンデルタール人は滅亡し、クロマニョン人は現生人類となって存在しています。その理由は〔脳の構造〕の違いにありました。脳の重さと体格の強靭性で劣るクロマニョン人が生き残り、ネアンデルタール人が絶滅した理由は下記に解析されています。

4.5万年前頃に中近東で現生人類が「文化のビッグバン」と呼ばれる言語革命・技術革新を起こし、同時代のライバルであったネアンデルタール人を絶滅へと追いやったのは、発達した前頭連合野のおかげだと考えてよい。ネアンデルタール人の脳容積は、現生人類よりもむしろ大きいぐらいなのだが、前頭連合野は、現生人類と比べると未発達だった。

ネアンデルタール人の脳容積が現生人類よりも大きかったのは、彼らが、筋肉隆々・骨格頑丈な巨体を持っていたからである。遺跡の調査から、ネアンデルタール人は、現生人類よりも10倍も多くの石器を作っていたことがわかっている。また、重労働をさせると骨が太くなるということが、動物実験で実証されている。彼らの頑丈な体は、こうした重労働の結果であると考えることができる。

では、ネアンデルタール人は、なぜ重労働をしなければならなかったのだろうか。遺跡の調査から、現生人類が、季節によって住まいを豊富な食料が得られる場所へと移動させたのに対して、ネアンデルタール人は、一年中同じ場所に留まっていた。このため、ネアンデルタール人は、現生人類よりも厳しい狩猟採取労働を余儀なくされた。ネアンデルタール人は、二重の意味でスマートではなかったのだ。

アウストラロピテクス・アフリカヌス対アウストラロピテクス・ロブストゥス、あるいはクロマニヨン人対ネアンデルタール人など、やせてはいるが頭のいい類人猿の方が、多くの食料を必要とする筋骨隆々の類人猿よりも淘汰されにくいという傾向があるようだ。

なぜネアンデルタール人は、季節ごとに、獲物がたくさんいる場所へと移住しなかったのだろうか。それは、彼らが、現生人類のように、家族を超えた交易のネットワークを持たず、情報が不足していたからだ。ネアンデルタール人は、小家族単位でしか暮らしていなかった。ネアンデルタール人の火打ち石の石器素材が、産出地から50キロメートル以上も離れて見つかる例がほとんどないのに対して、現生人類は、他の部族と、火打ち石、石器、装飾品などの交易網を確立していて、原材料は300キロメートルも動いていた。例えば、バルチック海沿岸産の琥珀が南欧のクロマニヨン人の遺跡で発見されたり、鮫の歯や海産の貝殻が、海から数百キロメートルも離れた内陸のクロマニヨン人の遺跡で見つかったりしている。

ネアンデルタール人は、さらに、現生人類ほど洗練された言語を持っていなかった。そのことは、ネアンデルタール人の遺跡には、クロマニヨン人の遺跡に見られるような、象徴的能力を示す痕跡がほとんど残っていないことからもわかるが、人骨の形からも推定できる。ネアンデルタール人の頭蓋底部は、その祖先と考えられているホモ・ハイデルベルゲンシスと比べて、平べったく、喉頭は彼らよりも高い位置にあった可能性がある。これは、人類の進化とは逆方向である。また、ネアンデルタール人の声は、鼻にかかっていて明瞭ではなかったとか、一部の母音や子音を発音できなかったという説がある。
ネアンデルタール人の言語が明晰でなかったことは、彼らが小家族単位でしか暮らしていなかったことと関係がある。今でもそうだが、家族内のコミュニケーションなら、以心伝心で事足りる。明晰な言語で、法律を作ったり契約をしたりするのは、コミュニティの外部にいる他人との関係においてである。クロマニヨン人が、明晰で複雑な言語のシステムを築き上げたのは、彼らが、家族を超えた交換のネットワークを持っていたからだ。

言語の基本的な能力を司っているのは、ブローカ領野とウェルニッケ領野である。しかし、最近の脳科学によると、メタファーや創作といった、言語のイノベイティブな機能を担っているのは、前頭連合野なのだそうだ。連合野は、感覚野における個別的な情報処理能力を統合し、運動野につなげるという点で、ネットワーク化の働きをしていると言うことができる。その連合野の中でも、前頭連合野は、新しいネットワーク化を創作する能力を持っている。ネットワークの創発、これが知性を理解する上でのキーワードである。 クロマニヨン人の脳の発達した前頭連合野は、新しい神経回路のネットワークを作り出し、交易の新しい社会的なネットワークを作り出し、それによって言語システムを複雑にし、概念の示差的なネットワークに革新をもたらした。この三つのネットワークの創発は、相互に無関係なのではなく、知性の発達という一つの本質の異なった側面に過ぎない。

現在、地球は急速に温暖化しています。もしかしたらアメリカ国防総省の秘密レポートであるペンタゴンレポートにあるように急激に寒冷化して一時的に氷河期に突入するかもしれません。寒冷期には集権化が進み知的革命が起き温暖期には分権化が進み、知的停滞が起きる傾向が強くあります。もしこのまま温暖化が進めば知的停滞となり、寒冷化になれば知的革命が発生するでしょう。どちらに動くかは「神様のサイコロ遊び」に委ねるしかありません。但し、日本人は冷戦期に過度に環境適応をした為に変化適応能力において大きな脆弱性を持ちます。戦争の間に平和があるというのが世界史ですが日本人の多くは平和の中に戦争が発生すると勘違いをしています。人類の有史以来、常に何処かで人類は戦争をしてきました。世界はグローバル化が進み互いの関係が蜜になってきています。

2004年6月に日本でも公開された「デイ・アフタートゥモロー(The Day After Tomorrow)」はカリフォルニアが竜巻に教われ、二ューヨークが大雪に見舞われる異常気象を描いて観客を驚かせた。この映画の基礎になったのが、ここでいう「ペンタゴンレポート」である。この報告書は原題を“An Abrupt Climate Change Scenario and Its Implication for United States National Security”(急激な気候変動とそれが米国国防に持つ意味)と言い、2003年の10月にピーターシュワルツとラグランドールがまとめて報告した。もともとは秘密報告であったはずなのだが、2004年2月にオブザーバー紙がその存在を公表した。ここからシナリオを書いていたのでは4ヵ月後の2004年6月に日本で公開することは難しいだろう。映画制作者はなんらかのルートで情報をその前に入手していたものと思われる。

システムは、エントロピーを縮減し、自らを維持するためには、熱を取り入れるための高熱源と熱を捨てるための低熱源の両方を必要とする。寒冷期では高熱源が不足するので、効率的に熱を発生させるために、システムは集中しようとする傾向がある。温暖期では低熱源が不足するので、効率的に熱を排出するために、システムは分散しようとする傾向がある。知的革命かそれとも知的停滞かは、熱エントロピーの問題というよりも情報エントロピーの問題である。温暖期は、太陽の活動が活発な時期である。太陽活動が活発になると、フレアと呼ばれる爆発が太陽黒点の付近から発生し、多くのエックス線、ガンマ線、高エネルギー荷電粒子を放出する。大規模なフレアは、磁気嵐となって地上での磁場の変化をもたらし、そしてこの電磁波の乱れは、人間の脳における情報処理を撹乱する。

大地震の活動期に突入した日本

日本では地震の活動期に入り、今年(2007年)には石川県で大地震が発生しました。日本は多くの原子力発電所を保有していますがそれらは頻繁に事故が発生していました。しかも悪い事にそれらの臨界事故を組織的に隠蔽してきました。ジャーナリスト達はそれらを知りながら高額の給与を守る為にテレビや新聞で掲載してきませんでした。もし、チェルノブイリのような大事故が発生して広島や長崎のような多くの被爆者が発生したとすれば彼らは間違いなく共犯者です。大地震が発生し自分や友人の子供達がチェルノブイリの被爆者達のようになるかも知れません。そして、マスコミ人の罪の重さは歴史となり、放射能は日本を汚染し病人は彼らを恨み続けるでしょう。半減期25000年の放射能は2万5000年経っても半分にしかならない。原子力利権に使った資本を正しく活用すれば、環境とエネルギー問題の全ては解決します。それをしないために情報を隠蔽し捏造しています。人は小さな犯罪は気づいても大きな犯罪には気づきません。大地震は天災ですが放射能汚染は明らかに人災なのです。

東京電力は30日、福島第一原子力発電所2号機(福島県大熊町)で昭和59年、原子炉が緊急停止するトラブルが発生し原子炉が臨界に達していたのに運転日誌は改ざんされ、法令で定められた国への報告も行われていなかったと発表した。同原発4号機(大熊町)では平成10年2月、制御棒34本が抜けるトラブルもあった。東電の社内調査は今回が最終報告となる。一連の「不祥事」の公表は、平成14年のトラブル隠し発覚に続き、原子力発電に対する県と立地町、県民の信頼を大きく揺るがせる結果となった。福島第12号機で原子炉の緊急停止が起きたのは、定期検査中の昭和59年10月21日。原子炉の圧力負荷試験中の操作ミスで中性子量が増え、自動停止信号が出て全ての制御棒が挿入された。原子炉内は一時的に臨界状態だったという。このトラブルについて運転日誌に記載がなく、原子炉等規制法に基づく国への報告も行われなかった。さらに同原発では昭和50年代、国への報告義務のない軽微な理由による6件の原子炉緊急停止が発生していた。福島第14号機では平成10年2月22日、137本の制御棒のうちの34本が全体の25分の1程度抜けた。同3年11月18日には同原発2号機で、作業員の手順のミスにより制御棒5本が挿入されるトラブルが起きていた

太平洋戦争前に日本のマスコミは中国での戦争を扇動しました。戦争を引き起こしたのは軍事官僚である軍部の軍人達ですがその背景には知的停滞による大衆という火でありマスコミはそれに油を注ぎこみました。そのようにして多くの都市が火に包まれ灰燼と帰しました。常に歴史は似た事を繰り返します。今回は軍事官僚ではなく経済至上主義を掲げる経済官僚や軍部ではなく財界を背景にしています。軍部はマスメディアによって滅ぼされ陸軍や海軍は現在に至るも存在していません。このまま財界人や経済官僚がマスメディアの捏造と結託していれば自滅は必死となるでしょう。腐敗に対する自然浄化機能が著しく奪われるからです。

腐敗は組織と個人を滅ぼす

何故、腐敗は恐ろしいのでしょうか?それは組織を弱め種としての絶滅を早めるからです。生命の世界は弱肉強食です。単体で戦うか、集団で戦うかは別にして全ての生命は可能な限り死亡率を下げ、持続可能な数の子孫を残そうとします。チームで戦うにはルールが存在します。戦国大名が厳しい法度を儲けたのも軍規が緩めば兵士は戦わなくなり軍が敗れれば財産や生命が奪われるからです。もし、租税によって生計を営んでいる吏員や日本で事業を行っている経営者がスポンサー広告や国家補助金によって成り立っているマスメディアを監視せず彼らの恣意的な活動を許せばどのような結末になるでしょう。それは短期的な利益を目指した彼らの意思による専制的な社会が誕生する事になります。芸能やスポーツ、風俗と言った非学術的で退廃的な風潮が社会に蔓延します。組織内部において刹那的で窒息しそうな状況を生み出します。当然このようなシステムの中ではイジメ、自殺、不登校、労働放棄、出生率の低下が発生します。死亡率は著しく上昇し、反比例して出生率は下落します。日本が大陸国であるならば呼吸孔を陸続きの海外に求める事も可能となります。一国のマスメディアが腐敗してもヨーロッパのような国境を越えるジャーナリストや学術ネットワークがあるならばそれらは単にその新聞やテレビの評判が下がるだけですむからです。自分の所属している組織がより大きな組織構成員に対して害を与えるとしても利己的に考えるならばそれは問題ではないという解になります。

日本の神道とアラブのイスラム教

日本で最大の宗教は神道です。宗教とは「宗族の教え」と書きます。一族の子孫の為にあるといえるでしょう。万物に神が宿り、自然を敬う神道は狩猟民の原始的な宗教といえます。自然が崩壊してしまえば狩猟や農耕は不可能になるからです。例をあげるならイスラム教は商人の宗教です。彼らはギャンブルやアルコール、アイドル崇拝(偶像崇拝)を禁止しました。これらは短期的な視野に陥りやすい商業によって社会が崩壊する事を防ぐ力を持ちます。偶像崇拝の恐ろしさはスターリンやヒトラー、北朝鮮を見れば理解されると思います。アイドル(偶像)を拝むだけで幸せになる人々が増加すれば社会は活力が低下し近隣の異民族に戦争で敗れ易くなります。イスラム教が「コーランか、剣か、貢納か」というスローガンを使ったのはこれらに対応する為です。ちなみにイスラム帝国のムスリムは貢納が必要だったのでイスラム教徒の帰依者が増加する事を望んでいませんでした。また、コーランがアラビア語しか認めていないのがその例として考えられます。イスラム教徒は異端審問や他宗教排斥を行わないシンドバットのような国際商人の為の宗教です。異民族や異教徒との交易は他民族との混在を基本に考えなけばならなかったのです。宗教はその民族が子々孫々にまで繁栄する希望を持って作られた規範です。神道は原始宗教の為に商業による腐敗に対して非常に脆弱な面を持っています。しかし、日本は南蛮貿易や朱印船貿易で国際貿易を経験しています。何故、それらの腐敗に対して日本人は対抗できたのでしょうか。

腐敗に強い農耕社会

南蛮貿易時代、日本人女性や子供がヨーロッパ商人に奴隷として販売されていたという歴史があります。日本人は室町時代に商業によってかなり腐敗して社会が滅亡状態に突入していました。それを防いだのが織田信長や豊臣秀吉、徳川家康です。織田信長は非常に苛烈な性格を持っており略奪を禁止していました。京都の町で女性の顔を覗いた家来の首を一瞬で切り落としたりしています。彼は拠点を那古屋→清洲→小牧→岐阜→安土と頻繁に変え、引越しを拒む家来の家を焼きました。このような軍事的規範を持つ社会はでは腐敗する余地はありませんでした。豊臣秀吉はキリスト教徒が日本人を奴隷として販売している事を知り、日本人奴隷を禁止し伴天連(キリスト教の布教幹部)を追放しました。徳川幕府は切支丹自体を禁教としました。日本は鎖国状態となり国際商業ネットワークから切り離されました。鎖国により日本人は産業停滞を引き起こしましたが社会崩壊を免れるようになりました。農耕中心の社会構造であるならば腐敗は発生しにくいのです。時代劇で悪代官と組むのは大商人です。国内貿易だけの場合、商業の規模が小さく神道や仏教のような商業を基盤とした宗教が無くても腐敗の排除が可能となります。武士道という漢字を分解すれば「武人の士大夫の道」となります。軍人であり知識人であり先人が残した後験科学を活かす手法となります。軍人である以上はモラルを重視し腐敗に対して強い態度となります。知識人である以上は学問を常に奨励する必要があります。道を重視すると言う事は先人の歴史を調べ、成功と失敗の本質を理解する努力を常にする事になります。武士は一子相伝の血縁継承でした。つまり、支配者としての宗教となったのです。武士は武士である限りにおいて領民を守る必要がありました。鹿がいなくなれば虎は生きてはいけません。徳川家康が「百姓は生きぬよう、死なぬよう」と言いました。もし、百姓(商人含む)が武士以上の力を持ち自由に生きるようになればフランス革命のような市民革命が発生します。人口の大多数を占める農民の支配者として武士から商人の時代になる事を意味します。商工業者である市民の力を弱める為に鎖国をしつつ文武両道によって武士の強化により政権を安定させたのが鎖国時代の日本でした。鎖国は同時に日本の知的退行を引き起こしたので功罪両面を持ちます。ただ織田信長ではなく徳川家康の能力やその継承者達の器を考えるならオランダと清のみを交易をした鎖国政策はそれなりに評価できます。大規模な農民である庄屋階級は武士階級と非常に仲良しだったのは上の理由によります。

絶滅種の挽歌

歴史において「移動する種に対して移動しない種」は常に劣勢です。特に戦史を研究すればその違いを明白に現れます。世界の歴史で金持ちとは常に同じ人々です。1.宗教家、2.大土地所有者(貴族)、3.高利貸し、4.海外交易国際金融従事者、です。1は多くの場合、租税を免除されています。信徒と言う安定した資金源を持ちます。2は農地漁場や鉱山油田、工場観光地と言った土地を基盤とした安定した資金源を持ちます。3は債務者というやはり安定した資金源を持ちます。4は安定していませんが特産品の交易は非常に大きな利益を持ちます。国際貿易における金融業の利益はとても巨大です。現代日本でいえば高性能電化製品や自動車、特殊素材の輸出企業や国際決済担当の銀行などです。この中で4が構造的に強い力を持ちます。世界の覇権国はポルトガル海上帝国、スペイン帝国、オランダ海上帝国、イギリス帝国、アメリカ合衆国へと移りました。しかし、国際金融資本は常に大きな力を持ち続けています。1から3は本国が凋落すればその影響から逃れることは非常に難しいものがあります。1は他国での信徒を増やさなければならず2は国土を増加させる以外に手は無く3は大量の国内破産者を埋め合わせる海外の新しい債務者を得なければなりません。4のみは新しい覇権国の交易体制や金融体制に潜り込む事で生き残る事が可能となっていました。産業社会において労働者をブルーカラー、管理者をホワイトカラーといいますが、国際金融資本はゴールドカラーと言えるでしょう。然しながら21世紀の情報化社会において彼らは新しく誕生したプラチナカラーによってその覇者の座を失うようになるでしょう。農業従事者や鉱山従事者、工場労働者、宗教家、高利貸しに対して構造的に優位であった4.海外交易金融従事者ですが21世紀はマネーの時代から知識の時代へと変化し、金を拝む拝金主義者は絶滅種となるでしょう。1000年の月日を考えてください。1%死亡率が下がり、1%出生率が上昇しただけで、ある種族は繁栄し、ある種族は滅亡します。これが複利計算の恐ろしさです。しかも、これから発生する地球規模の大爆滅は1%ではないのです。

進化種としての知識人

共同体と機能集団

村長は村から出れば普通の人です。然し、学者や勇者は村から出ても学者であり勇者です。貴金属や土地、企業は所有できますが自由に移動できる科学者や技術者、スポーツマンを所有する事はできません。進化種としての知識人とは、大学人でもなければ単なる科学者でもありません。現在、日本ではスパルタ教育とゆとり教育の失敗により苦しんでいます。義務教育とは産業社会を維持する為に平均的な安易な学問を強制しました。産業社会に環境適応した制度です。義務教育や大学進学率の上昇はホワイトカラーを3つに分離しました。1つ目はプア・ホワイトという過剰生産により没落した貧しいホワイトカラーです。2つ目はニューリッチ層と言われるゴールドカラーです。彼らは運によって得られた資本を投資によって増加させ、資本の論理である利殖により更に巨利を得て力をつけました。3つ目は進化種としての知識人です。彼らは義務によって得られる知識ではなく、未知の領域に対して智恵と勇気によって知的開拓を行い新知識を産み出そうとする人々です。従来、不可能と見られた分野を科学術との進歩を駆使して可能領域を拡大します。彼らは自由を束縛される事を嫌います。よって金融資本によって支配される事が本質的に難しくなります。更に既に地球環境が現状の産業社会構造では持続不可能である事を知り独自に対応策を練っています。国際的な知のネットワークによって個人のリスク管理と集団としてのリスク管理の両面を重ね合わせています。彼らに対して智恵と情報において劣勢である資本家や政治家、軍人、労働者はどのようにして対処できるのでしょうか。それは構造的に不可能です。聖書にはモーゼという預言者が出てきます。彼は神の言葉を預かり、豊作や飢饉の年を正確に述べました。モーゼに対してどのような対抗策があったのでしょう。エジプトのファラオはいろいろな手段で対応しましたがそれら全てが失敗しました。日本のマスコミ人は情報の真偽を隠蔽や芸能人を使った解釈により世論誘導をしたりします。しかし、それによって事実が変化する事はありえません。一時的に株価や土地価格が上昇する事はあるでしょう。しかし、それだけです。種の生存に関わるような事柄に対して彼らは完璧に無力です。進化種としての知識人は単なる交易の数値に過ぎないマネーを拝む人々や視聴率と言う数値のみを見る劣勢な知力しか保有せず、自己保身しか出来ない勇気のない人々と共存できないのです。現在、密かに湾岸産油国は急速に緑化と産業化を進めています。それが完成すれば彼らは石油や天然ガスを域外に売らなくなるでしょう。彼らだけの消費を維持するだけなら200年は持ちます。現状、消費財や食糧を得る為に化石燃料を輸出しています。しかし、永遠にそれら資源エネルギーを単なる数字や紙幣に過ぎないもので販売する義務は彼らにはありません。化石燃料は使用すれば何れは世界から消滅します。変化適応できていない日本人に残された時間は実にわずかなのです。古代文明は地球レベルの洪水とその後の乾燥化によって大河周辺に遊牧民族が集まり在地の農耕民族と融合する事によって世界初の文明を生み出しました。同じような現象が既に発生しつつあります。家族としての共同体と軍隊としての機能集団が両面を併せ持つ生存の為の系の誕生です。

スフィンクスに登る江戸時代の武士団(1864年14代将軍 徳川家茂の頃)

第二章 環境変化と移動と農耕 ~絶滅種の挽歌(対策編)~に続く

書籍と映画

チャイナシンドロームとは、もし、アメリカの原発で事故が起こったら、核の暴走に伴う超高熱が原子炉を溶かし、地中を溶かし、地球の内部を貫き、そしてついにはアメリカの裏側の中国へ到達するだろう、という冗談から産まれた言葉である。だが、このような現象が実際に起きることはないとされている。また、これから派生した言葉に「ブラジル・シンドローム」もあるが、これはアメリカを日本に置き換えた場合である。なお、ジャック・レモン出演の『チャイナ・シンドローム』という映画は、当時の原子力発電所建設にまつわる事実を基に作られたフィクションである。映画公開がスリーマイル島原子力発電所事故の直前であり、劇中「ペンシルベニア州くらいの地域が被害を受ける・・・」という台詞があったため、事故を予言したようだと大きな反響を呼んだ。

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