ある日メール送信が出来なくなった。メール受信はいつも通り出来る。このような経験をした方は、少なからず居るのではないでしょうか。 これは近年急増している迷惑メールを防止する対策としてインターネットサービスプロバイダ等業界全体が取り組んでいる施策によるもので、各プロバイダーのホームページ記載の通り設定変更する事で復旧します。 ※勿論他の問題の可能性もあります
経験された方は、ご契約のインターネットサービスプロバイダの指示に従いメール送信出来るようになったと思いますが腑に落ちない点があるのではないでしょうか。
迷惑メール(SPAM)
迷惑メールは、SPAM(無差別宣伝メールの俗語)とも呼ばれ、受信者に無断で主に広告・宣伝やいたずらを目的として大量無差別に送信されるメールのことです。迷惑メール配信業者は発信元を特定できないようにするために第三者中継を許しているサーバーから発信したり、ウィルス感染したゾンビPC等を乗っ取って大量メールを送ったりと悪質極まりないもので、インターネット価値を著しく低下させる深刻な問題となっています。発見されないために少数のメールを送りつけるボットネットからのメールもあります。 メールの種類は様々ですがウイルスメール、宣伝メール、フィッシングメール、架空請求メール、オークション詐欺メールのように分類できます。SPAM対策が万全で迷惑メールとは無縁の方、それとは対象的に毎日膨大なSPAMメールに悩み続けている方もいらっしゃる事でしょうが、昨今ISP・ホスティング事業者、ウィルス対策製品開発者の努力により、少なくとも利用者PCに届くSPAMメールは減少傾向に向かっているのではと個人的に感じています。
SPAM施策の背景
迷惑メール対策検討グループ、「Japan Email Anti-Abuse Group」(JEAG)は2月23日、迷惑メール対策に関するリコメンデーション(提言)を策定したと発表した。 JEAGは2005年3月に設立され、主に技術的な見地から、迷惑メール対策を検討してきた。同グループには現在国内の主要ISP、携帯通信事業者など約30社が参加している。 JEAGは当初から、社会全体で取り組むべき現実的な対策の検討を目的としてきた。これは、ISPや携帯通信事業者だけの努力では、対策の実効性に限りがあるという認識による。今回のリコメンデーションは強制力があるわけではないが、同グループの考える対策の実行を、広く社会に対して呼びかけるために発表された。リコメンデーション本文は、JEAGのWebサイトに掲載されている。 (中略) JEAGでは、Outbound Port 25 Blockingについて、段階的な目標を設定している。 リコメンデーションでは、ISPは587番ポートと認証の運用を2006年5月までに提供開始すべきであるとした。この組み合わせへの完全移行は、ISPの場合「2007年3月までに完了するべきであり、2008年3月までに完了しなければならない」という。
上記の通り、迷惑メール対策のワーキンググループ「Japan Email Anti-Abuse Group(JEAG)」が他インターネットサービスプロバイダと協調しながら迷惑メール対策や、インターネットの安全性強化に積極的に取り組んでおり、2006年夏頃から徐々に取り入れられて来たものです。
Outbound Port 25 Blocking : ポート25番ブロッキング
略してOP25B、又はOB25と呼ばれています。
この技術はその有効性の反面、今まで外部のメールサーバーを利用していた利用ユーザーにとってその機能が使えなくなるという面も持ち合わせていました。そこで、同時にインターネットサービスプロバイダが準備したもの(準備しているもの)がSubmission PortとSMTP Auth(リンク先※2)です。
※OP25Bについて詳しくはBroadband Watch ホームページに記載されているので参考下さい。政策実施のメリット
利用者:
意図せずウイルス発信の加害者になったり、大量送信メールの発信者になってしまうことを未然に防ぐことができる。 悪意を持った送信者が、匿名で大量に迷惑メールを発信することを防ぎ、迷惑メールやウイルスメールの広がりを制限できる。
事業者:
自社が提供するメールサーバーを経由せずに多数送信されてるメールが減り具体的な送信状況の把握が出来る。 OP25Bの情報共有のためのISP・ホスティング事業者ネットワーク「OP25B連絡会」等と情報連携を行い自社サービス向上、更なる対策を講じることが出来る。
全体としてネットワーク資源の有効活用に繋がります。
<WAKWAKの例>
WAKWAKでは3月からOutbound Port25 Blockingを導入したところ、小野里氏によれば「トラフィック状況などを分析すると、導入前はWAKWAKから外に出て行くメールの8割以上が迷惑メールだったと推測できるが、これをOutbound Port25 Blockingによって防ぐことができた」として、迷惑メールの送信防止に大きな効果を上げていることが紹介された。
注意点
OSまたはメールソフトによって、587 Submissionポートに対応していないものがある為、使いなれたソフトを変更する必要がある場合があります。またご自分で独自ドメインやメールサーバを運営されている方は、Port 25でメール送信可能なインターネットサービスプロバイダに切り替える、固定IPの取得、中継させるメールサーバを変更、セキュリティで保護された接続(SSL)に対応させて使う、等なんらかのシステム変更を行なう必要があります。OP25Bが導入されているインターネットサービスプロバイダはフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』や財団法人日本データ通信協会で確認できます。
最近ではbb.exciteが実施している事が分かります。
◆2007年2月26日(月) 東京を除く東日本エリア
◆2007年3月 5日(月) 西日本エリア
◆2007年3月12日(月) 東京
上記URL先のリストにご自分が契約しているインターネットサービスプロバイダがなければ、これから適用する可能性が十分考えられます。
メール報知されるとは思いますが、事後報告となる可能性もありますのでご注意下さい。
<関連対策>
IP25B
SPF
DomainKeys
