キューバのカストロ議長が健康上の理由で引退
2008年2月19日、キューバのフィデル・カストロ議長(カストロ兄)は、国家評議会議長を引退することを明らかにしました。2月25日、キューバの国会はラエル・カストロ新議長(カストロ弟)を選出しました。2006年7月に病気入院の際、ラエル・カストロ第1副議長(当時)に権力を委譲し、政治の表舞台から遠ざかっていましたから、暫定政権の暫定が取れただけともいえます。キューバは対岸のアメリカから長い間経済制裁を受けてきました。旧ソ連崩壊後、北朝鮮と共に社会主義を旗印にアメリカと対峙してきましたが、フィデル・カストロ前議長の引退をきっかけに、アメリカと仲直りする方向に動くのではないでしょうか。
【ニューヨーク=長戸雅子】キューバのカストロ国家評議会議長(81)は19日、共産党機関紙グランマ(電子版)に寄せた書簡で、国家元首にあたる国家評議会議長を引退する意向を明らかにした。ロイター通信などが伝えた。議長が兼任する軍最高司令官も退くという。今後もカストロ氏が一定の影響力を持つことが予想されるが、約50年にわたり、ソ連崩壊後も反米勢力の急先鋒として社会主義国家を率いてきたカストロ時代は事実上、終焉を迎える。 カストロ氏は声明で、「議長と軍最高司令官の地位を自ら望むことはないし、(要請されても)受け入れることもない。繰り返す。望みもしないし、受け入れもしない」と述べた。また声明の最後には「これは別れではない。私の唯一の望みは、思想闘争で兵士として闘うことだ」として、今後も論文などで影響力を行使していく意欲を示した。 キューバは、24日に人民権力全国会議(国会)を招集し、国家評議会議長を選出する予定。カス
トロ氏が引退を表明したことで、同会議は後任議長に実弟のラウル・カストロ第一副議長(76)を選出するものとみられるが、声明では後任に触れていない。
カストロ氏は、1959年のキューバ革命で実権を握り、76年に国家評議会議長に就任し、半世紀近くトップに君臨してきた。2006年7月末、腸内出血で療養入りし、その際、ラウル氏に権力を暫定委譲して以降、公務から遠ざかっていた。1月に行ったブラジル大統領との会談写真を公開するなど、健康状態の回復ぶりをアピールしていた。
ラウル・カストロ新議長を選出、フィデル・カストロ前議長は相談役となる
キューバの国会でカストロ議長(81)の辞任を受け、弟のラウル・カストロ第1副議長(76)が新議長に選出されました。フィデル・カストロ前議長は相談役として一線を引くとのこと。現状の路線を継続する模様です。とはいえ、
【ハバナ庭田学】キューバの人民
権力全国会議(国会)は24日、引退表明したフィデル・カストロ国家評議会議長(81)の後任に、実弟のラウル・カストロ第1副議長(76)を選出した。59年の革命以来、半世紀ぶりの政権交代となったが、ラウル・カストロ新議長はカストロ前議長を「相談役」に据え、従来路線を継承する考えを強調した。 注目されたナンバー2の第1副議長にはホセ・マチャド副議長(77)が昇格。世代交代の担「手とみられる経済改革派、ラヘ副議長(56)は留任した。革命戦争世代が首脳部を占めることで、社会主義堅持の姿勢を内外に示した形だ。 カストロ前議長は議場に姿を現さず、31人の国家評議会メンバーにも選ばれなかった。 ラウル・カストロ新議長は就任演説で「フィデルに代わる存在はない」と強調。「防衛、外交、社会経済にかかわる国家の重要決定については、革命指導者である同志フィデル・カストロに今後も相談することを認めてほしい」と提案し、満場一致で承認された。議長職の任期は5年。 カストロ前議長が国政の重要案件に影響力を保持することが公式に認められたことで、焦点の対米関係にも変化はないとみられる。 ラウル・カストロ・u梵V議長は米国との対話姿勢を示しているが、社会主義体制の維持を条件にしている。前議長に比べ現実主義的とされ、特に経済分野で柔軟な政策を推進している。このため、新政権は緩やかな変革を志向するとみられる。 カストロ前議長は06年7月に腸の手術を受け、国家評議会議長や共産党第1書記など最高指導者の権限を実弟に暫定委譲していた。前議長は今月19日に引退を表明していた。
ラウル・カストロ新議長とバチカンのナンバー2が会談
冷戦終了のときもそうでしたが、歴史が大きく動くときには、バチカンが必ず背後で動いています。今回のキューバでの政権交代も、さすがにローマ法王自ら会いにいきませんでしたが、ナンバー2のベルネート枢機卿がハバナに行き、ラウル新議長と会談をしました。キューバへの経済制裁解除に向け情勢が動いてきた。そういうことにつながりそうです。
【ハバナ=小寺以作】キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は26日、バチカンで法王に次ぐ高位にあるベルトーネ国務長官(枢機卿)とハバナ市内で会談した
。 議長が24日の就任後、外国要人と会談するのは初。会談内容は不明だが、バチカンは米国の対キューバ経済制裁に批判的な立場を取ってきたため、キューバは、カトリック勢力と関係強化を図り、制裁解除に向けた機運を盛り上げる狙いを持つとみられる。 ベルトーネ国務長官は、前法王ヨハネ・パウロ2世のキューバ訪問10周年に合わせた記念行事に出席する名目で、20日に同国入りした。25日の記者会見では、米国の経済制裁について「道徳的に許容できない」と批判した。
キューバが人権規約署名
アメリカの好きな人権外交ですが、キューバが反体制活動家に対する厳しい取締りを行っていることに対して、アメリカはキューバを非難しています。キューバが国際人権規約に署名したことで、はしごを外されてしまった感じです。
キューバのペレス外相は28日、ニューヨークの国連本部で世界人権宣言の内容を基礎とし、これを条約化した国際人権規約に署名した。1959年のキューバ革命以来、半世紀近くにわたってキューバの最高指導者を務めたフィデル・カストロ前国家評議会議長は規約の署名に消極的だったが、24日の人民権力全国会議(国会)で議長に正式に就任した弟のラウル・カストロ氏は署名する意思を明らかにしていた。(ニューヨーク 長戸雅子)
ブッシュ大統領とオバマ大統領候補のキューバをめぐる対立
キューバは、アメリカの隣国であり、反米連合の主要国のため、ブッシュ大統領は経済制裁を続けようとしています。大統領選挙での民主党候補であるオバマ候補は、キューバと対話をし
ようと主張しているため、ブッシュ大統領は苦言を呈したが、見事に切り返されてしまいました。
【ワシントン28日時事】ブbシュ米大統領と、大統領選の民主党有力候補オバマ上院議員が28日、外交姿勢をめぐりさや当てを繰り広げた。大統領は、オバマ氏がキューバやイランなど敵対する国家の指導者との会談に前向きな姿勢を示していることを「非建設的で誤りだ」と批判。オバマ氏もすかさず「大統領こそ無為無策」と反発し、激しい火花を散らした。 大統領は同日、ホワイトハウスでの記者会見で、「例えば(キューバ国家評議会議長の)ラウル・カストロのような独裁者と一緒に座り、写真を撮影すれば、彼らの正統性を米国として認めてしまうことになる」と主張。「彼らとの会談で政治犯の釈放を求めると意気込んでいる人がいるが、彼らは要求通りに動きはしない」と述べ、効果は得られないとの見方を示した。 これに対してオバマ氏は声明を発表し、「わたしは外交政策を抜本的に変え、世界の中での米国の名誉を回復したいと考えている。嫌いな指導者とは対話をしないというブッシュ大統領の失策がこれ・u梭ネ上続くことを国民は望んでいない」と反論。キューバの民主化のためにも「あらゆる機会をとらえる必要がある」と強調した。
cite>出展:ブッシュ、オバマ両氏が「火花」=敵対国家との対話めぐり-米 (時事通信)]
アメリカが世界に伸ばしている軍事と経済という二本の腕が両方とも大きく傷つき、風船がしぼんできている状況です。旧ソ連が崩壊後、キューバは細々と社会主義国の旗印を掲げていましたが、アメリカを中心とする資本主義(拝金主義と言う方が適切かもしれない)の崩壊が見えてくると、自然の恵みを有効活用する方法を模索しなければならなくなります。そんな中、キューバの立ち位置は、かなり良い方です。キューバに対する経済制裁が解除される日もそう遠くはなさそうです。キューバで地産地消しながら、あまりエネルギーをかけない経済運営スタイルが脚光を浴びるのではないでしょうか。
橘みゆき 拝
【関連するリンク】
キューバ、新国家評議会メンバーの顔ぶれ 写真あり
カストロ最高司令官のメッセージ (2008年2月18日) 日本語訳です
キューバ共和国 外務省のHP

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