米国株式市場は金利の低下を見込んで、商品相場の下落を横目に上昇しています。10月4日の終値で、2000年1月14日につけた終値の過去最高値(1万1722・98ドル)を上回って取引を終えました。ITバブルを超えた瞬間です。
一方で、個人消費の源泉である住宅価格は10年以上続いた上げ相場が終わり、下げに転じています。8月の中古住宅販売価格が全米平均で-1・7%という指標が発表されています。米国の場合、住宅を担保に借金をして消費したり、新たに住宅を購入しているため、住宅価格が上がれば個人消費が伸び、住宅もどんどん売れ、景気がよくなり、さらに住宅価格が上がるという好循環が続いていました。ですが、これが逆回転したらどうなるのか? 米国の景気は一気に冷え込みます。景気の指標が悪いものが出ているのにも関わらず、市場はどんどん上げていく・・ちょうど1989年夏の東京市場に似ています。昭和バブルが崩壊したのは1990年の年明け。NYダウがいつ下げに転じてもおかしくありません。
日銀が今年3月に量的緩和を解除して、日銀が銀行に提供するマネーを30兆円から8兆円まで減らしました。それだけのお金を市場から引上げたのですから、お金が世界中を巡って、日本のみならず世界のバブルを崩壊するきっかけとなったと名指しされても文句は言えません。5月に世界各国で大幅に相場が下がりましたが、日銀がマネーを引上げたからと言ってもよいでしょう。その中で、米国市場はそれほどダメージを受けませんでした。
米国で住宅バブルが崩壊しつつある中、支那では設備投資バブルと不動産バブルが崩壊しつつあります。世界中が1つのマーケットとしてお互いにリンクしているというと聞こえが良いのですが、ある国が不況になると、他の国も不況になってしまいます。当然、日本も大きな波に翻弄されてしまいます。今現在、米国市場は最後の上げの段階に入ったと判断して、1929年以来の大恐慌が再来しても死なない程度の準備をすべきではないでしょうか。
橘みゆき 拝 2006/10/07
