二正面作戦を避けよ

中東戦争が拡大 -二正面作戦を避けよ-

「二兎追うものは一兎も得ず」という言葉は誰もが知っています。ウサギを捕まえたければあっちもこっちも手を出してはいけません。自分の能力に見合った範囲を決め、得意分野に絞って商売をすれば、利益を上げられる可能性が高くなります。逆に、あれもこれも大事だから両方ともやってしまえと二正面作戦をとった場合、かなり苦労します。ヒト・モノ・カネの制約があるため、やれることは限られてしまうからです。

A国とB国が戦っているとき、B国は隣国のC国と不戦条約を結べるか、逆にA国とC国の挟み撃ちにあうかで、作戦の立て方は大きく変わります。アメリカの場合、経済大国軍事大国なので2か所で戦争が起きても大丈夫なように軍隊を組織していますが、そんなことができる国はアメリカ位です。多くの国は隣国と争うのが精一杯です。戦争のため経済が疲弊してしまい、戦争を継続することができないからです。日本の場合、外国から攻められる可能性があるのは、北からロシア、西から朝鮮半島や支那、東からアメリカです。これらの国から国を守るため、東のアメリカと同盟を結んだのが戦後の日本でした。そうすると西の九州と北の北海道に軍隊を多く配分すればいい。欲を言えば、外交や謀略により、ロシアと支那が分裂させたり、内乱などで国外に出る余裕がない状況になれば万々歳です。日本にとって避ける状況はアメリカとロシアと支那が連携して、戦前のABCD包囲網のように囲まれてしまうことです。バランス・オブ・パワーの世界で相手につぶされないようにするには大変な苦労があります。

昨日(2006年7月13日)、イスラエルがレバノンのベイルート国際空港を攻撃し、海上封鎖をしたというニュースが流れました。イスラエルはガザも攻めているので、二正面作戦をしていることになります。アメリカが軍事大国であってもイラクの状況をみるとおり、イスラエルの後ろにアメリカがいても、以前よりも頼りにならないように思えます。日本から戦争するためのカネを巻き上げれば別ですが。そうると、イスラエル単独でアラブの国々を相手にするのは体力的に無理があります。短期決戦にならず泥沼化すると、イスラエルは核兵器を持っているため、一発逆転を狙う局面に追い込まれれば使ってしまうのではないかと心配しています。

橘みゆき 拝  2006/07/14

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