

キラキラ輝く太陽はロタ島の宝!
さんさんと降り注ぐ陽の光に心が解放されて気持が良いのは、太陽が我々の命をはぐくんでくれていると、無意識に感じているからだろうか。太陽の光や熱によって、風がそよぎ、大気や海や大地が暖められ、植物や動物たちが大きく育つ。そんな太陽の恵みを受けて育った旨い食物について、前回の連載コラム4「楽園ロタ島:清水と旨い食物」ではご紹介し、「食の自立」を目指そうと提案した。
そしてそれが「太陽エネルギーの有効利用」と「脱石油」につながるというお話をした。なにやら「風が吹けば桶屋が儲かる」的な展開と感じられたであろうか? そこで、今回、エネルギーについてさらに詳しくご説明しよう。
少々長くなるので、前後2回に分けることにする。
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1.太陽エネルギーとは
そもそも、太陽エネルギーとは何なのか?
地球から約1億5千万キロメートル(149,600,000km)離れた太陽系の中心にある恒星が太陽だ(図)。巨大な水素ガスの塊で、その重さのために高圧高温になり核融合(注1)を起こしている。太陽は核融合の際に膨大なエネルギーを出し(注2)、それが光や電磁波などの形で宇宙へ放射され、地球へも降り注ぐ(注3)。これが太陽エネルギーだ。

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2.太陽エネルギーは十分にあるのか?
太陽エネルギーは十分にはないと、一般的には信じられているようだ。しかし、これは全くの誤解だ。地表の日射量(注4)からのおおまかな計算では、全世界の人類が消費するエネルギーの約1万倍の太陽エネルギーが地表に降り注いでいることになる(図)(注5)。
*大きな水色の長方形を地球に降り注ぐ全太陽エネルギーとすると、人類が使うエネルギーはわずか左端の赤い部分でしかない。

それでは、日本ではどうか?
日本は国土が狭く、人口密度が高く、豊かな国なので多くのエネルギーを消費する。それでも、日本が消費するエネルギーの約100倍の太陽エネルギーが日本国土に降り注いでいるのだ(図)(注6)。逆に言うと、日本の消費エネルギーは国土に降り注ぐ太陽エネルギーの1/100(1%)にしかならない。これは日本近海に降り注ぐ太陽エネルギーを計算に入れていない。しかし、日本人は魚介類など海洋資源(太陽エネルギーの形が変わった物)を沢山利用しているので、実際にはもっと多く、約1,000倍の太陽エネルギーがあることになるだろう。
*大きな水色の長方形を日本国内に降り注ぐ全太陽エネルギーとすると、日本人が使うエネルギーはわずか左端の赤い部分でしかない。

これをロタ島で計算すると、島で消費するエネルギーのなんと約2万倍(!)の太陽エネルギーが島内に降り注いでいることになる(図)(注7)。
*大きな水色の長方形をロタ島に降り注ぐ全太陽エネルギーとすると、ロタ島民が使うエネルギーはわずか左端の赤い部分(ほとんど見えないが…)でしかない。

少なくとも日射量は十分にあることが分かった。
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3.太陽光発電だけで考えると…
日射量が十分なら、それで問題が解決と言うわけではない。
日本の場合、必要なエネルギー量を確保するためには、国内に降り注ぐ太陽エネルギーの約1%が必要となる。
現在の太陽電池の実質的なエネルギー変換効率が約10%ほどなので(注8)、太陽エネルギーを太陽光発電だけで利用するなら、国土面積の10%を太陽電池でカバーすれば、国内に降り注ぐ全太陽エネルギーの1%(10%の10%は1%)を利用できる計算になる。しかし、国土の10%の面積を太陽電池で覆い尽くすことは不可能だ。そこで、「太陽エネルギーは十分にはない」という結論になるわけだ。
ところが、太陽熱温水器のエネルギー効率は最高80%、一般的な製品でも40%が普通だ(注9)。つまり、太陽電池の4倍から8倍も効率が良い(写真)。例えば太陽電池の5倍のエネルギー変換効率を持つ太陽熱温水器で太陽エネルギーを利用するなら、日本の2%の面積をカバーすれば良いことになる。

鋭い読者はお気付きになったと思うが、太陽エネルギーの利用を太陽光発電だけで考えては、大きな落とし穴にはまることになるのだ。
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4.太陽エネルギーは形を変える
太陽エネルギーは日射を利用しなければ消えてしまうと思われがちだ。本当だろうか? 実は、光や熱を直接利用しないと、太陽エネルギーは形を変えるのだ。
太陽エネルギーは太陽から光(可視光線)の形で地球へやって来る。これが「太陽光」。物に太陽光があたると熱になる。これが「太陽熱」。陽に当たると熱いのはそのせいだ。
この2つを「直接太陽エネルギー」と言う。
熱は、さらに地表や大気や海水を暖める。もちろん、我々をも暖めてくれる。つまり、太陽熱が他のものに伝わったわけだ。雪などの低温を利用する冷熱も含めて(注10)、これらを「間接熱」と言う。一部が暖められた大気や海水は対流を起こし、風や海流となる。これが「風力」などだ。風は波を起こす。これが「波力」だ。海面が暖められると水が蒸発して雲となり山に雨を降らす。それが川となって再び海へ戻る。これが「水力」だ。
一方、太陽の光で植物は光合成をして成長する。だから植物は太陽エネルギーの形が変わって貯蓄されたもの。さらに植物を食べて成長する草食動物も、その動物を食べる肉食動物も、太陽エネルギーの形が変わって貯蓄されたものと言える。これらを「バイオマス(生物資源)」と呼ぶ。生物の塊という意味だ。
これらをまとめて「間接太陽エネルギー」と言う。

つまり、太陽エネルギーとは、これら全てを合わせたもののこと。故に、その一部の利用だけを考えたのでは、本当の太陽エネルギーの有効利用とは言えない。
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5.太陽エネルギーを有効利用するには
エネルギー利用には、自然の摂理によるいくつかの原則がある。太陽エネルギーの有効利用に際しても、この原則を守らないとうまくいかない。
1)全ての形の太陽エネルギーを利用する
前項で太陽エネルギーとは様々な形があることをお話した。太陽エネルギーの有効利用とは、それらの全ての形を効率良く利用することだ。太陽光発電と風力発電だけに拘ってはならない。つまり、太陽光、太陽熱、間接熱、風力、波力、水力、バイオマスなどの全ての形を利用したい。
実は、バイオマスの有効利用とは、我々が忘れがちな「農林水産業の健全化」ことなのだ(注11)。これをおざなりにして、太陽エネルギーの有効利用はあり得ないと断言しておきたい。
2)太陽エネルギーは分散エネルギーなので分散して利用する
太陽エネルギーは低密度で広く分散したエネルギーだ。これは、我々が使い慣れた(と言ってもたかだか200年、本格的には60年程度の話だが…)石油などの集中エネルギーとは正反対の性格と言える。
石油など集中エネルギーは一ヶ所で集中して利用するのが正しい。スケールメリット(注12)も生まれ、エネルギー効率も経済効率も上がるからだ(注13)。反対に、太陽エネルギーなど分散エネルギーを一ヶ所で集中的に捉まえてはならない。それは集中エネルギーに対する思考法なのだ。海岸や山の尾根などに、大型の風車を集中的にずらーっと並べて発電するなど、その典型的なやり方と言えようか(写真)。僻地でのインフラ整備と維持は大変であり高い。また、風景を台無しにし騒音や振動も大きく、生き物への悪影響は大きい。特に、渡り鳥やコウモリなどへの被害は甚大だ(バードストライクと言う)。

3)エネルギーが必要な場所で得る:エネルギー輸送しない
エネルギーは輸送すると大きなロス(損失)が出る。輸送のためのインフラ設備にもエネルギーとお金が必要となる上に、せっかくのエネルギーが輸送途中で逃げて行ってしまうのだ。これは避けたい。幸い、太陽エネルギーはどこにでもあるエネルギーだ。エネルギーを必要としている場所かその近くで獲得すれば、ロスの大きなエネルギー輸送を避けることができる。
例えば風力利用では、大型の風車を一ヶ所に集めて発電し、長い送電線で消費地に送るという従来のやり方は問題が多い。遠からず破綻するだろう。それは太陽エネルギーが分散性であるという自然の摂理に反するからだ。エネルギー利用の原則からは各家庭などエネルギーを必要としている場所で、小規模な風車(それも風力を動力利用するために縦軸型風車)を設置するのが理想的と言えよう(図)。

4)分散エネルギーは安いローテクを広く使う
集中エネルギーには大型で高額のハイテク装置の集中投入が効率的だが、分散エネルギーにはうまくいかない。経済効率が落ちるからだ。ここでは小型で低額のローテク技術をできるだけ広く導入することが求められる(写真)(注14)。

5)できるだけ元の形のまま利用する:エネルギー変換しない
一言でエネルギーと言うが、実はエネルギーには色々な形がある(注15)。光、熱、電気、化学、そして運動エネルギーなどがその代表だ。そして、エネルギーは形を変える(エネルギー変換と言う)と、ロス(損失)が大きいのだ。つまり、我々の手から逃げてしまう部分が出る。
そこで、できるだけ得られたままの形で利用することを考えたい。太陽光は明りとして、太陽熱は暖めるために、風力・水力は動力源として、バイオマスである木材や草は、建築材や断熱材として……などだ。家の窓を大きくとって、太陽光を取り込むと、光と熱の両方を利用できる。この手法は寒冷地では大変有効だ(写真)。

このエネルギー変換をしないという原則は、エネルギーの貯蓄にも当てはまる。
何でもかんでも得られたエネルギーを電気に換え(発電し)、全てをバッテリー(化学エネルギー)に貯蓄する現在のやり方は、エネルギー利用の原則からは初歩的なミスを犯しているとも言えるのだ。それはエネルギー変換の度に、元々持っていたエネルギーの半分以上(バッテリーに貯蓄する場合は70%も)を失ってしまうからだ(注16)。
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連載コラム6「楽園ロタ島:太陽の恵みを活かす(後)」へつづく。
2006年10月12日、スイス近自然学研究所にて
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注1)核融合
原子核融合のこと。高圧高温の条件下で水素、重水素、トリチウムなど軽い原子核どうしが融合し、より重いヘリウムの原子核を作ること。その際に膨大なエネルギーを放出する。これが核融合エネルギーだ。
それに対して、ウランやプルトニウムなどの重くて放射性を持つ原子核が、2つ以上の原子核に分裂することを核分裂という。この場合も原子核が持っていた膨大なエネルギーを解放する。
太陽では水素がヘリウムになる原子核融合が起こっており、その際に出る膨大なエネルギーは、光や電磁波として宇宙空間に放射される。その一部が地球へも降り注ぎ、それを我々は太陽エネルギーと呼ぶ。
注2)膨大なエネルギーを出し
1g(グラム)の物質がエネルギーに変換されると、100W(ワット)の電球3万個を1年間点灯し続けることができる膨大なエネルギー量となる。
注3)光や電磁波の形で……地球へも降り注ぐ
厳密には光も電磁波の一種。太陽からのエネルギーのほとんどは、光、それも可視光(我々が目で見て光と感じるもの)の形で地球へやって来る。
注4)地表の日射量
地表の同じ面積での日射量は緯度によって異なる。太陽に対する地表面の角度が赤道直下と南極北極とでは大きく異なるからだ(図)。当然、赤道直下の方が地表の日射量は大きい。また、太陽の角度は時間によってどんどん変わるし、季節によっても異なるので、地表の日射量もそれにつれて変わる。故に、1年間の平均を取らないといけない。さらに、快晴の日もあれば嵐の日もあり、それは地域によって大きく異なる。そんなわけで、正確な計算は不可能なのだが、日本各地の気象台が発表している地表の日射量の実測値を使って、おおまかな計算は可能だ。

注5)約1万倍の太陽エネルギーが地表に降り注いでいる
世界の太陽エネルギーの年間照射量は、9,220×1017kcal。
世界の年間エネルギー消費量は、1.09×1017kcal。
そこで、この割合を出すと、9,220÷1.09≒10,000
つまり、人類が使うエネルギー量の約1万倍の太陽エネルギーが地表に降り注いでいることになる。
注6)約100倍の太陽エネルギーが日本国土に降り注ぐ
日本のおおよその日射量は、1m2当たり1年間で約1×106kcal。
「日本の面積:377,800km2=377,800×106m2」なので日本全体では:
1×106kcal/m2×377,800×106m2=377.8×1015kcal
日本全国でのエネルギー消費量は(資源エネルギー庁 2000年度による)、
3.759×1015kcal。
これらの比率を求めると、377.8÷3.759≒100となる。これは太陽エネルギーが日本が使うエネルギー量の約100倍あるという意味。ただし、これは日本列島周辺の海洋へ降り注ぐ太陽エネルギーを含めていないので、実際にはさらに10倍ほどあるだろう。
注7)約2万倍の太陽エネルギーが島内に降り注いでいる
ロタ島内でのエネルギー消費量のデータがない。そこで、1人当たりのエネルギー消費量を世界平均値と仮定して計算した。
注8)太陽電池の実質的なエネルギー変換効率が約10%ほど
エネルギー変換効率とは、投入したエネルギーに対して得られるエネルギーの割合のこと。
実験室内の好条件下での効率は、最高20%に近づいている。ところが、実際にはそんな高級な太陽電池は使えないし、太陽電池の表面の汚れなどで条件が悪くなるので、実質的な効率は10%程度となる。
注9)太陽熱温水器の効率は最高80%、一般的な製品でも40%が普通
太陽熱で水を暖めるのが太陽熱温水器である。ここでは太陽熱が水へ伝わるだけなので、エネルギーの形が「熱」のまま変わらない。故に、温水器の断熱などによりエネルギー効率を上げることが容易だ。しかし、それは当然コストアップとなる。エネルギー効率が上がっても経済効率(投資効果)が落ちては、工業製品としては成立しない。そこで、これらがバランスするポイントを見つけることになる。
現在市場に出回っている太陽熱温水器のエネルギー効率は、真空パイプ式(二重のガラスパイプの間を真空にした構造)が70%に達するが、一般的には40%から50%の物が多い。つまり太陽エネルギーの40〜70%が水に取り込まれて水を暖めるということだ。どうやら、この辺りが工業製品として、エネルギー効率と経済効率がバランスするポイントのようだ。
太陽光発電のエネルギー効率が実質的には10%程度であることをお話した。エネルギーの形を変えない太陽熱温水器のエネルギー効率がいかに高いかが分かる。
注10)雪などの低温を利用する冷熱も含めて
物を暖めるのと冷やすのでは、方向が逆なだけで、どちらも熱の移動がある。雪や氷などで物を冷やすのは、物で雪や氷を暖めているとも言える。つまり、我々がどちらを利用しているかの問題で、熱の移動という意味からは同じことなのだ。
注11)バイオマスの有効利用とは、「農林水産業の健全化」のこと
農林水産業は、我々にとってタダである太陽の恵みを我々のマンパワー(人間の労働力)によって付加価値を付けて売るなりわいだ。本来、太陽エネルギーの有効利用以外の何物でもなかった農林水産業が、今、石油漬けになっている。これはどうしても見直しが必要だ。
注12)スケールメリット
集中して規模を大きくすることにより色々な効率が上がること。集中エネルギーを扱う場合、2基の火力発電所を1基に集めると、エネルギー効率が上がって経費は2倍より少なくなる。つまり経済効率も上がる。
しかし、分散エネルギーではこの考えは通用しない。2倍の太陽エネルギーが必要なら、2倍の面積が必要となり、エネルギー効率も経済効率も上がらない。逆に言えば、分散して小型化しても効率が落ちないというメリットがある。だからそれを最大限に利用するのが巧いやり方だ。つまり、太陽エネルギーの有効利用では小型分散化が良い。
注13)エネルギー効率も経済効率も上がる
経済効率とは、投資効果のこと。つまり、投資した額に対して、どれだけの効果が得られるのか。ここでは、エネルギー効率が上がることにより、投資効果が高まることを意味する。
注14)小型で低額のローテク技術をできるだけ広く
極端な話、水を入れた黒いビニール袋やペットボトルを日射に曝すだけでも温水が得られ、さらに殺菌効果もあるのだ。または、黒いホースを屋根に這わせて水をチョロチョロ流すだけでも簡単に温水が得られる。
注15)エネルギーには色々な形がある
光(正しくは電磁波や音響を含む波動エネルギー)、熱、電気、運動、位置、機械(バネやゼンマイ、さらに高圧や真空が持つエネルギー)、化学(石油やバイオマスや水素が持つエネルギー)、核など。運動、位置、機械エネルギーは性格が似ているので、まとめて力学的エネルギーと呼ぶ。この3つの間ではエネルギー変換してもロス(損失)がほとんど出ず、効率が落ちない。逆に言うと、他のエネルギーに形を変える(エネルギー変換する)とロスが大きい。ただし、どのエネルギーでも熱エネルギーへの変換ではロスがほとんど出ない。
どうやら、エネルギーには上下関係があるようだ。上位のエネルギーから下位のエネルギーへの変換ではロスが少なく、逆に、同位のエネルギーどうしや、下位のエネルギーから上位のエネルギーへの変換では大きなロスを覚悟しなくてはならない。ちなみに、上位は電気、中位は力学的と光と化学、下位は熱だ。核エネルギーは別格のようだ。

この点について詳しくお知りになりたい方は、私の著者仲間である永井俊哉氏のコラム「生命にとっての資源問題と環境問題」をお読みいただきたい。
http://www.teamrenzan.com/archives/writer/nagai/post_44.html
注16)元々持っていたエネルギーの半分以上を失ってしまう
風力でポンプを回すことを考えてみよう。
*風力で発電してモーターを回す場合はどうか。
まず、風力発電時に効率約40%(60%を失うという意味)。その電気でモーターを回す際の効率が約90%(10%しか失わないという意味)。これらを合計すると、40%×90%=0.4×0.9=0.36、つまり36%。これは、元々風が持っていたエネルギーの64%を失うという意味だ。
*また、風力で発電してそれをバッテリーに溜め、その電力でモーターを回すとどうなるのか。まず、発電時に効率約40%(60%を失うという意味)。一般的な鉛バッテリーに溜めて利用する時に効率約30%(70%を失うという意味:予測)。電気モーターの効率が約90%(10%しか失わないという意味)。これらを合計すると、40%×30%×90%=0.4×0.3×0.9=0.108、つまりたったの11%にしかならない。これは、元々風が持っていたエネルギーの89%(ほとんど全てではないか!)を失ってしまうことを意味するのだ。
*それに対して、風力で直接ポンプを回すとどうか。(ただし、この場合、縦軸型風車でなくてはならない。)
風力もポンプも運動エネルギーなので、エネルギー変換がないので、効率90%は確保できよう。これは元々風が持っていたエネルギーのわずか10%しか失わないという意味だ。
*また、風力をメカバッテリー(重い石を持ち上げるなど)で貯蓄し、その位置エネルギーでポンプを回すとどうなるのか。風力をメカバッテリーへ貯蓄する際の効率が約90%。メカバッテリーから動力を取り出すのにやはり約90%。これらを合計すると、90%×90%=0.9×0.9=0.81、つまり、元々風が持っていたエネルギーの81%を利用でき、たった19%しか失わないのだ。

この発電するかしないかのエネルギー効率の差はドラスティック(モーレツ!)ではないか。自然の摂理に則したエネルギー利用の原則を守る場合と守らない場合の違いは、こんな大きな差になって現れるのだ。
